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大地の芸術祭2018に行ってみた – 5日目

 午後は比較的作品が密集している県道219号沿いを攻めることにしました。なかなかの山道なので早めに攻略しておきたいというのもある。

D322 影向の家

大地の芸術祭2018

 13:10。D322 影向(ようごう)の家 のある蓬平へ。車は蓬平特産生産センターの前に駐められます。

大地の芸術祭2018

 ここは以前、夜に D102 ファウンド・ア・メンタル・コネクション3 全ての場所が世界の真ん中 を見に来た場所でもあります。

大地の芸術祭2018

 昼間は昼間でまた金色の菅笠が異彩を放っている……

大地の芸術祭2018

 センターから少し坂を登ったところに D322 影向(ようごう)の家 がありました。

大地の芸術祭2018

 写真NGだったので中の写真がありません。まあ、OKだったとしても暗すぎてきれいに撮れなかったかも。

 以下、ネタバレ。

 ここではまず最初に小部屋に通されます。四畳半くらいの小さな部屋で、天井からぶら下がった10Wくらいの明るさの小さな電球が部屋の真ん中でフーコーの振り子のように小さくくるくると回り続けています。その電球を囲むように置かれたいくつかの小さなイスに座り、スタッフのしてくれる話を聞きます。内容は、「影向」とは神が現れることを言うとか、この作品は家の魂がかえっていく様子を表しているとか。ほんの5分くらいです。

 話が終わると、目の前の小さな出入口を通り抜けて真っ暗な階段を上がります。よくまあ隙間だらけの古民家でここまでしっかり暗闇を作ることができたな、と感心するレベル。くるくる揺れる電球を見てたためか、全然目が暗闇に慣れてなくてヤバかったです。一応、小さなLEDの懐中電灯も渡されるのですが「ほかの人がいたら迷惑かな」と思って使いませんでした。まあ、実際には先客はいなかったんですけど。

 階段を上がりきると目の前に吹き抜けの大きな空間が現れます。空間の底面積はだいたい8畳くらいといったところでしょうか。それを2階から眺める形です。
 その真っ暗な吹き抜けをソフトボールくらいの大きさの白く丸い玉がふわーっと登っていきます。その白い玉が天井に消えると次の白い玉が浮き上がってきます。真っ暗な空間の中でその白い玉だけが奇妙に白く浮き上がって見え、目の前でなにが起きてるのか頭が理解できず、静かに混乱しました。

 それは水の中を昇っていく泡のようにも見え、また、天に昇っていく魂のようにも見えます。映像を投影しているにしてはあまりにも玉が立体的です。目の前に大きな水槽がある? でも、手を伸ばしてみてもガラスのようなものに手が触れる気配はありません。もしかしてほんとになにか霊的なものなのでは……? という考えすらちらっと脳裏をかすめてしまうのは、スタッフの話の影響でしょう。

 だんだん暗闇に目が慣れてきてわかったのは、登っていく白い玉は白い煙を封じ込めたシャボン玉らしいということでした。それを下から照らすと、シャボン玉の中の煙が光を乱反射し、まるでそれ自体が白く発光しているように見える仕組みになっていたのだと思われます。この作品はなかなかよかったです。

芝峠温泉

大地の芸術祭2018

 13:40。続いては芝峠温泉の周辺にある作品へ。ここは屋外の作品が3つあります。まずは D052 回廊・・・時の水脈

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 D052の奥にあった D050 ジャック・イン・ザ・ボックスまつだいヴァージョン。草に覆われて藤棚、というか藤玉になってました。

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 ブランコがあったのかも? という構造物。でも、この構造物の向こう側は結構角度のある坂(というかほぼ崖)になっていて、もしこれがブランコだったとしたなかなかスリリングなアトラクションだったと思われます。

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 徒歩で道を下って D051 視点。右に立っているスタンドにカメラを置いて撮影しろ、ということのようです。

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 撮影するとこんな感じ。微妙に視点がずれているような。

D347 アート・フラグメント・コレクション

大地の芸術祭2018

 13:50。D347 アート・フラグメント・コレクション のある生涯学習センターに到着。ここには過去に大地の芸術祭で展示されていた作品の断片が保存されています。

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 この雪だるまが入ったケースは D009 今を楽しめ で展示されていたもの。わりと最近まで現役だったようですが、さすがに冷凍庫が壊れてここにきた模様。

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 ここはもとは小学校だった建物です。2階が教室、3階が体育館という不思議な構造をしていました。

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 2階にはカフェが入ってました。

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 コーヒーだけでなくおにぎりもありました。わかっていれば(まつだい駅のファミマではなく)ここでお昼を食べるのもやぶさかではなかったのだが! できれば飲み物にみそ汁もラインアップしていただきたく。

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 3階の体育館は妻有地域の地形を模したジオラマになっていました。そこに作品の断片が置かれています。断片の置かれている場所と実際に作品が展示された場所が対応しているというわけではなさそうな感じでした。

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 D102 ファウンド・ア・メンタル・コネクション3 全ての場所が世界の真ん中 の菅笠とライトユニット。もう展示されていない作品だけではなく、新しいものに交換されて不要になったものもここに集まっています。

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 Y052 最後の教室 で使われていた扇風機。年季の入った中古の扇風機を使っているため動かなくなるものも当然多く、そんな動かなくなった扇風機がここに集まっています。

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 N056 カクラ・クルクル・アット・ツマリ の風車。これは廃棄されたものではなく、交換用のスペアでした。新品です。

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 N028 たくさんの失われた窓のために のカーテン。言われてみればたしかに野ざらしで破れたカーテンは交換されてるはずですよね。

大地の芸術祭2018

 ここはいろんな作品を見てからくると「なるほどあの作品が」と楽しめます。ほかを見ずにいきなりきてもちょっとあれかもしれないです。

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 しかしこの地域の高低差ヤバい。隣の家が数十メートル下にあるし。つか、あんなとこどうやっていくのw(まさかその「あんなとこ」に行くことになるとは、我々はこのときまだ知らないのである。)

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