※弊社記事はたぶんにPRが含まれますので
話半分で受け取ってください。

ミノルタのフィルムカメラ HI-MATIC 7 を分解清掃してみた

シャッター部の組み立て

スローガバナーの組み付け

フィルムカメラ修理

 スローガバナーとセルフユニットを取り付けます。

フィルムカメラ修理

赤で示した部分のピンをオレンジと緑で示したアームで挟みこみます。

フィルムカメラ修理

 この形になっていないとシャッタースピードの設定が反映されず、常に1/500で撮影されることになります。

絞り羽根の組み上げ

フィルムカメラ修理

1枚目を乗せます。

フィルムカメラ修理

 続いて2枚目。

フィルムカメラ修理

 5枚全て乗せた状態。

フィルムカメラ修理

 写真一番左はプレートで挟んで完成した状態です。
 絞り羽根はプレートでサンドされた状態になるのですが、羽根の中間にあるピン(緑で示した部分)は下のプレートにあるミゾに、羽根の端にあるピン(オレンジで示した部分)は上のプレートにある穴に、それぞれはまるようになっています。

 下のプレートに大まかに絞り羽根を乗せたあと、上のプレートを乗せて、つまようじなどでつつきながらピンと上のプレートの穴を合わせました。ご想像の通り、結構大変です。やってるとわーってなります。

フィルムカメラ修理

 うまく収まったらネジで固定します。

シャッター羽根の組み上げ

フィルムカメラ修理

 シャッター羽根を置いていきます。
 ちょっとした加減で羽根が穴にぼろぼろ落ちるので、穴を埋めるように裏から当て紙しておくといいです。

フィルムカメラ修理

 2枚目。

フィルムカメラ修理

 5枚目まで置いたところ。これで穴は塞がります。

フィルムカメラ修理

 1枚目の上に6枚目を乗せます。6枚目がある理由は不明。

フィルムカメラ修理

 外枠をはめます。外枠をはめ込むときの衝撃で羽根の位置がずれることがあるのでご注意ください。

フィルムカメラ修理

 うまくはめ込むことができたらネジをしめて固定します。これでシャッター羽根がズレなくなるハズ。

その他部品の組み付け

フィルムカメラ修理

 外枠に対して力がかかっている2ヶ所のバネを戻します。

フィルムカメラ修理

 チャージリングとチャージハーフギアを取り付けます。
 チャージリングを組み付けるとき、そのままだとチャージリングの足と矢印で示した鳥頭型のパーツが干渉します。鳥頭型のパーツを外側に引っ張りながらチャージリングを組み付けるとうまくはまります。

フィルムカメラ修理

 チャージリングストッパーとレリーズレバーを組み付けます。チャージリングストッパーのバネはオレンジの線のように、レリーズレバーのバネは緑の線のようにかけます。

フィルムカメラ修理

 速度設定ディスクをはめ込みます。

フィルムカメラ修理

 スプリングをかけて一段落。

フィルムカメラ修理

 オート設定リングと絞り設定リングを取り付けます。
 緑で示したピンが絞り設定リングの下に潜らないように注意しましょう。

フィルムカメラ修理

 直進キーを取り付けます。

フィルムカメラ修理

 セルフスイッチの金具と板バネを乗せます。

フィルムカメラ修理

 シャッターカバーをかぶせてネジで止めます。

フィルムカメラ修理

 銘板を巻きつけてネジで止めます。

レンズボードとシャッター部の組み付け

フィルムカメラ修理

 レンズボードに戻します。
 このとき、レンズボードとシャッター部で以下の位置を合わせる必要があります。

  • シャッター部のネジの位置とレンズボード側のミゾの位置(緑)
  • 直進キー(青)
  • チャッター部のチャージレバーとレンズボード側のチャージリングのアーム(オレンジ)

 チャージレバー(オレンジ)はレンズボード側のアームの先にある二叉部分とシャッター部の突起がかみ合うようにする必要があります。各部を一度に合わせないとなのでかなり大変。なかなかうまくはまらなくてわーっってなります。

フィルムカメラ修理
  • レンズボード裏側(カメラ側)に出ているレリーズ連携リングのアームを押し下げたときにレンズ側のアームの先(緑マル)がレリーズバー(緑矢印)を押せる状態になっているか。
  • チャージレバーを動かしたときに下のアームも一緒に動くか。

を確認して、OKなら組み付け成功です。

 ここまでくればあとは難しいことはありません。

フィルムカメラ修理

 カニ目リングでレンズボードとシャッター部を固定します。

フィルムカメラ修理

 オレンジ矢印で示したピンとアームを写真右の状態(アームがピンを押し上げている状態)にします。オレンジマルのネジを緩めればできると思います。

フィルムカメラ修理

 後群レンズとオート連絡バーを取り付けます。

フィルムカメラ修理

 距離伝達金具と遮光フードを取り付けます。

フィルムカメラ修理

 遮光フードについていたであろうモルトがグズグズだったので、1mm厚の黒いフェルトを5mm幅で貼り付けておきました。

レンズボードと本体の組み付け

フィルムカメラ修理

 いよいよレンズボードをカメラ本体に戻します。

フィルムカメラ修理
フィルムカメラ修理

 先に紐を使ってレンズボードから伸びてる赤の導線の通り道を確保しておきます。紐の先を導線の先にくくりつけて引っ張れば導線が出てくる算段。

フィルムカメラ修理

 赤い導線を引きずり出しながら、レンズボードを本体に合わせます。

フィルムカメラ修理

 レンズボード側のレリーズ連携リングのアームと本体側のピンがかみ合ってればマル。

フィルムカメラ修理

 レンズボード側のオート連絡バーと本体側のリンクを接続します。

フィルムカメラ修理

 配線をハンダ付け。

フィルムカメラ修理

 レンズボードをネジ止めします。革は両面テープで貼り付けました。プレートを戻すのをお忘れなきよう。

設定リングとCdSユニットの組み付け

フィルムカメラ修理

 前群レンズを取り付けます。

フィルムカメラ修理

 絞りリングを乗せます。絞りリングの切り欠きとシャッター部のピン(緑マル)を合わせます。

フィルムカメラ修理

 矢印の部品を乗せます。

フィルムカメラ修理

 シャッタースピードリングを乗せます。リングの切り欠きとシャッター部のピン(緑マル)を合わせます。

フィルムカメラ修理

 フィルター枠を取り付けます。

フィルムカメラ修理

 CdSユニットをハンダ付けします。

フィルムカメラ修理

 配線はCdSユニットある小さなフックに引っ掛けます。

フィルムカメラ修理

 前群レンズに黒いプラスチックのパーツを乗せます。

フィルムカメラ修理

 CdSユニットに付いているフィルム感度セットレバーをフィルター枠に差し込みます。フィルター枠の穴の位置を分解前に記録したASAに合わせます。

フィルムカメラ修理

 カニ目リングをしめてレンズ部は完了。

仕上げ

フィルムカメラ修理

 底をネジ止め。

フィルムカメラ修理

 トップカバーを戻して……

フィルムカメラ修理

巻き取りレバーと巻き戻しクランクを取り付ければ完成!

フィルムカメラ修理

 手元にモルトがなかったのでとりあえず毛糸詰めときました。

水銀電池の代替

フィルムカメラ修理

 露出計を動作させるのに水銀ボタン電池 MR-9 (φ16mm x 6mm) が必要なのですが、21世紀のお店では売られていないので、リチウムボタン電池 LR44 (φ11.6mm x 5.4mm) で代替します。そのままではサイズが合わないので、内径11mm、外径15mm のパッキンでサイズを合わせました。

フィルムカメラ修理

 電池にパッキンをかぶせます。電池ケースの蓋の裏にはアルミ箔を貼って電池とフタの金属が接触するようにしてあります。

フィルムカメラ修理

 以上です!

 一応、露出計の針は明るさに応じて動いていますが、経年劣化も考えられるので、まあ、目安程度に捉えておくのがよさそうです。今度フィルム買ってきて撮ってみる!

参考

ページ: 1 2

関連する記事