
ここまででわかってきた丁髷の結い方をまとめておきたいと思います。
月代を剃る
お好みで月代を剃ります。

月代部分の髪をひとつにまとめます。範囲はテンプルポイントからゴールデンポイントあたりまで。

まとめた部分をはさみでカットしたのち、バリカンでさらに刈り込みます。

あとはカミソリでそり上げて完了。
よく見ると頭頂部の生え際がちょっと赤くなっていますが、これは髷の重さがその部分に集中するためです。日本髪(男女両方とも)は構造的に頭頂部に負担がかかってしまうようで、昔の人はそこだけハゲている人が多かったらしい……
髷を結う

使用する道具は以下の通りです。
- 元結
- くし(半月と柄付き)
- 調髪用はさみ
- ニッパー / 元結を切るために使います。はさみでもいいですが、ニッパーを使うとパチンッときれいに切れます。
- すき油(グリース) / 本来は「すき油」を使用しますが、ここでは水で簡単に落とせる阪本高生堂 の「クックグリースXXX」を使用しています。
- 霧吹き / 髪を湿らせるために使用します。
グリースを揉み込む

霧吹きで髪を湿らせます。湿らせることによってグリースの伸びがよくなります。

グリースを髪に揉み込みます。

使用するグリースの量は、クックグリースの場合、一回に大さじ2、3杯分くらいです。

半月のくしを入れつつ、髪をひとつにまとめていきます。

一通りまとめたところ。
元結を結う その1
巻結び

元結を使って髷を結っていきます。本来は奴元結という太い元結を使用するらしいのですが、手に入れた元結が細いものなのでここでは2本取りしています。

髪が緩まないように左手で髪の根元をしっかりと保持します。その状態で元結の右端を口でくわえ、右手で元結を髷の下を通します。

一度右手を元結から離し、くわえている元結の上側(頭側)から元結の左端を取り直します。

元結を左手の親指に少しだけかけながら、髪に一巻きします。

元結の左手親指に引っ掛けた部分を右手で手前に引き出します。

輪の中に指を入れ、口にくわえている側の元結に反時計回り(左回り)に巻きつけるように引き起こします。

そのまま左側に出ている元結を取りに行きます。

取った左側の元結を輪にくぐらせます。

口にくわえた元結を左側に、右手を右側に引き、強く引き締めます。

これで巻結びができます。
本結び
巻結びだけだと緩んでくるので、本結びをして固定します。

右側に出ている元結を口でくわえます。

左側に出ている元結を口にくわえている元結の下から上へ、反時計回り(左回り)でひと結びします。

頭を左に、右手を右に引いて、引き締めます。

続いて右側に出した元結を口でくわえ直します。

今度は左側に出した元結を口にくわえている元結の上から下へ、時計回り(右回り)でひと結びします。

頭を左に、右手を右に引いて引き締めます。

これで本結びが完成です。
手順としては最初に巻結びをし、さらに本結びで固定する、という感じです。
髷を折り曲げる

クシで髪を整えて、適当な長さで折り曲げます。

柄付きのクシを使うときれいに折り曲げられます。
元結を結う その2

頭に乗せた髷を元結で本結びして固定します。手順としては「その1」の「本結び」と同じです。

元結の右端を口でくわえ、左側の元結を反時計回り(左回り)でひと結びします。

右手を右に、頭を左に引いて引き締めます。

続いて右に出した元結を口でくわえ直し、時計回り(右回り)でひと結びします。

引き締めて本結びの完成です。

あまった元結をニッパーでカットします。

髷を整えて、毛先をはさみで切り落として整えます。

髷の完成!

折り曲げたところに黒い糸を通して縛っておくと横に広がるのを抑えることができます。
まだわからないことがある

下側の元結を巻きつけている部分はまだ正式なやり方がわかっていません。わかる人教えてください。
今は斧の柄とかにパラコードを巻きつけるときに使う巻き方(正式名称がわからない)で巻いてます。