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とある博物館の売店の営業は無事に終了しました。現在はカプセルトイを中心に設置してます。

新潟の地で庭を芝生にする話 – 植物選定編

芝生化計画

 新潟は温暖地なのか寒冷地なのか。それは新潟県民にとって永遠のテーゼである。

なにを植えるのか

芝生化計画

 さて、最終的なゴールを決めずに見切り発車した庭の改修ですが、一応、以下のようなものを検討していました。

  • 防草シート(+人工芝)
  • ヒメイワダレソウ
  • クラピア
  • 芝生(日本芝 or 西洋芝)

防草シート

 その名の通り、地面に張ることで雑草の発生を抑制することを目的とした黒いシートです。耐候性が向上したからなのか、どこかが大々的に売り出したからなのか、自分が気にしてみるようになったからなのかはよくわかりませんが、このへんの空き地でもとりあえず防草シートを張っているのをよく見るようになりました。

 多少の不整地でもそのまま覆ってしまうことができるので、施工も管理も簡単ではあります。シートの下に小石などがあるとその部分から破れてくることがあるので、長く使うなら最低限の整地はしておきたいところです。
 また、シート自体も経年劣化するので、機能を維持するなら3年から10年くらいのスパンで張替が必要です。高いものほど厚手で、耐用年数も長い傾向があります。

 庭に使用する場合は人工芝やウッドチップ、玉砂利などの捨て張りとして防草シートを敷くのが一般的だと思います。防草シートに直射日光があたるのを防ぐことができるので、防草シート自体の耐用年数も延びます。また、防草シートがあることによって砂利が土に直接めり込むこともふせげるので、次世代にも優しい。

人工芝

新三国トンネル開通式
 群馬県のみなかみ町にある「道の駅 たくみの里」では人工芝が使われていました。

 人工芝は芝生と違って施工後の手入れがほぼ不要なのが魅力。最近はぱっと見ホンモノの芝生っぽい人工芝もあって侮れません。防草シート同様、経年劣化するので張替は必要になります。

 天然芝のように自然回復力はないのでペグを刺すなどのダメージを与える使い方は避ける必要があります。焚き火台を使った焚き火もやめておいたほうが無難です。防炎認定品であれば火がついても燃え上がると言うことはないと思いますが。

 草丈が均一で、普通の芝生に比べて摩擦に強いので、運動場やドッグランなんかに使うのがいいかもしれません。そういえばサッカー場でも人工芝のところありますね。

ヒメイワダレソウ

 ヒメイワダレソウは芝生同様、グランドカバーとして使われることが多い植物です。小さな花を付けるところも、好きな人は好きなようです。最近だと見附にある「道の駅 パティオにいがた」でグラウンドカバーとして使われているのを見ました(もしかしたらヒメじゃない普通のイワダレソウだったかも)。
 その繁殖力は重点対策外来種に指定されるくらい強く、日陰でも育ちます。セイタカアワダチソウも重点対策外来種に指定されていると言えばそのヤバさがおわかりいただけるだろうか。

 重点対策外来種に指定されているものの、お店では普通に販売されています。「リッピア」という名前で販売されていることが多いかも。1ポット100円くらいで購入できますし、なんならどっかで適当な長さのランナーをむしり取ってきて、それを細かく刻んで庭に撒けば、翌年には立派なリッピアのコロニーが完成してるかも。知らんけど。

 日があんまり当たらなくて芝だとうまく育たないような場所に使うのがよさそう。ただ重点対策外来種指定されてるのであまり積極的には使えないかなという感じ。

クラピア

 クラピアはイワダレソウに品種改良を加えたもの。基本的な性質はヒメイワダレソウと似たようなものです。芝よりも早く広がり、芝よりも手入れが簡単(メンテフリーとは言っていない)なのがウリ。重点対策外来種などには指定されていないので安心して植えられます。

 それだけ聞くと「まあいいんじゃないか?」と思いますが、クラピアは出光興産がライセンスを保有しており、ライセンス絡むと価格もまあそれなりになるのが世の常でありまして、クラピアも1ポット500円くらいします。1平方メートルあたりポット4つ必要らしいので、うちの庭(13平方メートル)の場合、52ポット必要。総額2.5万円……。
 まあ繁殖力が高いので、急ぎでないなら最初に少量購入して、あとは家でひたすら増やすというやり方もできるとは思います。あと、ライセンス品は販売してる店が限定されるのがネックになるかもしれません。

芝生

芝生化計画

 ひと口に「芝生」と言ってもその中にはさらに品種があり、これがまた業が深い。

 最初は10年くらい前にテレビで見たティフトン種を考えていました。芝生というとマット状になっているものを敷き詰めて植える印象が強いですが、ティフトンは間隔を空けてポット植えするだけ。しばらくするとランナーが伸びて隙間が埋まり、最終的には全面芝生になります。この手法に最初に取り組んだ団体にちなんで「鳥取方式」という名前もついてるみたいです。

 1ポット数十円でコストは低いし、サッチ(芝刈りしたあとに出る葉っぱなどのゴミ)もそのままでいいから管理も楽だし、いいことづくめに思えるじゃん? でもティフトンは暖地型なので雪が積もる新潟は不適なのよ……。

 そう、新潟県民の宿命。それは生育適温問題。植物を育てるとき、新潟県民なら一度は「ここは暖地? 冷涼地? 寒冷地?」となったことがあるはず。

 「暑さに強いです。でも雪が積もる場所は不適です。」
 「積雪にも耐えます。しかし暑さに弱いです。」

 夏は普通に猛暑日(35℃以上)連続するし、冬は雪が積もるんだよなぁ!!

結局、高麗芝を買った

芝生化計画

 そして私は考えることをやめ、ムサシで売られていたごく普通の高麗芝(1束/0.9平方メートル 600円)を買った。ここで売ってるってことはここでも育つってことだろうし、入手性も高いし、ダメでも安いし。

 なお、普通の高麗芝の隣でトヨタが開発したTM9という芝生も販売されていました。ベースは高麗芝。芝刈り回数が少なくて済むのがウリですが、値段は普通の高麗芝の倍くらいします。

芝がほしければ早く動け!

 ほかの地域はわかりませんが、ここ長岡の地ではタイミングを逃すと全然芝生が手に入りません。ほしいなら春のできるだけ早い時期に動きましょう。3月くらいから予約が始まるようです。

 最初、コメリカードのポイントが貯まるのでコメリで買おうと思ったのですが、2022年4月頭の時点では店頭在庫がなく、入荷予定も未定の状態でした。ムサシにはかろうじて芝生が積まれていましたが、こちらもそんな大量には置いていない感じ。大量に必要な場合は予約必須のようです。

参考

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