自動車保険の更新案内を見たら、車載器のデータから運転スコアを出し、その結果によって割引を適用するというプラン「タフ見守るクルマの保険プラスS」がおすすめされていたので契約してみました。
あいおいニッセイ同和損保(名前なげぇ)の自動車保険には現在、通常の自動車保険「タフ見守るクルマの保険」のほかに通信車載器がついてくる「タフ見守るクルマの保険プラスS」とドラレコがついてくる「タフ見守るクルマの保険プラス」があります。
今回、保険を更新するにあたり、「プラスS」にしても保険料は前年(ほぼ)同内容のプランより年間3,000円くらい安かったので、試しに契約してみました。(厳密には車両保険の金額が前年より5万下がってるのでその影響が大きいと思う。)
自分の場合、プラスなしとの年間保険料の価格差は「プラスS」が+720円(+840円)、「プラス」が+9,720円(+9,840円)となっていました(カッコはゴールド免許の場合)。ゴールドのほうが価格差が大きくなるのは納得いかないんだが???
プラス(プラスS)の機能
「プラス(プラスS)」では以下のような機能が利用できるようになります。
1. 運転診断レポート
ドラレコや車載器で運転の仕方を記録し、その結果を安全運転スコア100点満点で採点します。具体的にはスピード(速度超過)、アクセル(急発進)、ブレーキ(急停車)を検知しているようです。
2. 安全運転スコアに応じて継続後の保険料割引
安全運転スコア60以上80未満(B区分)で4%OFF、80以上(A区分)で8%OFFになります。60未満(C区分)は割引きなしです。
どの程度の人がA区分になるのか気になるところですが、「あいお(略)損保」へのインタビュー記事によるとプラス契約者の3/4はA区分になっているそうです。
実際に『タフ・見守るクルマの保険プラス(ドラレコ型)』の契約者様の4分の3以上の方が8%割引を受けられています。
安全運転で保険料が割引になる!テレマティクス自動車保険に大注目! – 自動車情報誌「ベストカー」
なお、新規契約時はB区分から始まるため、スコア60点未満だと次回から保険料が上がるぞ。気を付けろ。逆にA区分に昇格すると、とくに「プラスS」の場合はプラスなしよりも保険料が低くなります。スマホとゴールド免許を持っているなら「プラスS」にチャレンジしない手はありません。
3. 事故発生時にコールセンターに自動通報
ドラレコまたは車載器が大きな衝撃を検知すると自動的にコールセンターに通知します。
即座に通知されるわけではなく、スマホやドラレコに衝撃検知画面が表示され、そのまま1分間操作がないとコールセンターから安否確認コールが入るようです。(まだやっちまったことがないので詳細不明。)
4. ポイントを特典と交換
運転スコアや脳トレゲームのクリア状況に応じてポイントが貯まります。保険の窓口の人の話によるとアプリのログボもあったりして、なんだかんだ結構貯まるらしいです。でもログイン後即時加算されるのではなく翌月半ばにまとめて反映されるため、ちゃんと貯まってるのか全然実感がわきません。
貯まったポイントはデジタルギフトチケットと交換できます。今のところ、3,000ポイントでローソンのロールケーキ(150円)引換券がもらえる模様。電子マネーや他社ポイントへの交換はできません。
プラスSを契約してみた
ドラレコはすでに付いてる(し1万円アップするならそのぶんで安いドラレコ買える)ので、今回は通信車載器とスマホを使用する「プラスS」を契約してみました。
契約後、しばらくして届いた通信車載器。あなただけの特別なギフトが入ってそうな箱です。
中には車載器と取説が入ってます。パッケージに反して車載器はそこはかとなくダサい。これをダッシュボードにどうどう貼り付けなきゃだなんて……
設置作業自体は取説の通り作業を進めれば完了します。
利用者登録が必要なので、あらかじめメルアドとパスワードを用意しておきましょう。
車載器裏側に貼り付けてある両面テープでダッシュボードに貼り付けます。電池交換できないっぽいですが、電池なくなったらどうするんだろ? 新しいの送られてくるのかな?
車載器の設置
スマホに以下の2本の専用アプリをインストールします。サービスの利用にはBluetoothとGPSが使えるスマホが必要です。まあ、最近のスマホならまず大丈夫なはず。
Android
iOS
アプリの評価はすこぶる悪いですが、総じてサービス自体に対する文句が反映された結果と思われます。アプリ自体は特別悪さをするわけではないので甘んじてインストールしましょう。自分の環境では今のところ目立った不具合は発生していません。すべては保険料割引のため……
車載器はできるだけダッシュボード真ん中に設置します。っていうか、そのあたりってカーナビつけてる人も多そうだけどどうなんだろ……
動作的にはフロントガラス(ルームミラーのあたりとか)に貼り付けても大丈夫そうですが、法律的にアウトになる可能性があるのでやめておくのが無難。
ひとつ言わせていただくと、まあ、百歩譲ってダッシュボード真ん中に貼り付けるのは機構的に仕方がないとして、筐体を白にするってなんなのバカなの。黒いダッシュボードに白いもん貼り付けたらフロントガラスに反射して視界の妨げになるだろJK。これ企画したやつ運転したことないだろ。
アプリで車載器を登録します。取説では車載器を設置してから登録という手順になっていますが、登録してから車載器を設置しても別に問題ないみたいです。
一度登録してしまえば、あとはスマホを持って車を運転するだけで勝手に記録が始まります。スマホのBluetoothとGPSをONにしてなきゃだけど、COCOAをインストールしてる人ならBluetoothはONにしたままのはずだから問題ないよな!(ちなみに私は最近、COCOAをアンインストールしました。)
運転する人が複数人いる場合は、それぞれのスマホにアプリをインストールして、同じ作業をする必要があります。車載器1台につき5名まで登録可能です。
なお、登録した人が車に同乗する場合、運転する人だけがBluetoothをONにして、ほかの人はOFFる必要があります。仕方ないけどちょっとめんどくさい。っていうかそれ、COCOA的にダメでは。(そもそもCOCOA機能してないから何の問題もなかった。)
Wi-Fi環境がある人は「タフ・見守るクルマの保険プラスS(接続用)」アプリの「設定」にある「Wi-Fi接続時のみ走行データをアップロード」をONにしておくとモバイルデータ量を節約できます。そんな大したデータ量ではなさそうですが。
実際に走ってみた
実際に走ってみた結果。
走行後、しばらくすると走行レポートが作成されます。自分の場合、データアップロードを「Wi-Fi接続時のみ」にしているので、家や出先のWi-Fiスポットに入ってしばらくするとレポート作成の通知が来ます。
C判定のレポート内容はこんな感じ。アプリのレビューでも散見されますが、ブレーキだけやたら判定がシビアですw 急ブレーキ一発で☆1&C判定。その急ブレーキもがっくんってなるほどのブレーキじゃないし、せいぜい☆3くらいでは? という感じ。逆にどうやったらブレーキで☆2〜4を出せるのか教えてほしい。
走行ルートは結構詳細に記録されており、どこで急アクセル、急ブレーキをしたかわかります。
スピードに関してはすべての道について制限速度を把握した上で判定しているのか気になります。新潟西バイパス(制限速度80km/h)で80km/h出したら☆1喰らいそうな予感がしている。今度走ってみよう。
ちょっと前から「なんか最近ビミョーにバッテリーの減りが早い気がする……けもフレやりすぎ?」と思っていたのですが、どうやらこのアプリが原因の模様(むしろけもフレよりTwitterのほうが問題だった)。
グラフ後半の傾斜は運転している間のものです。運転中ずっとアプリが起動状態になってるっぽい。レポートにある経路や急ブレーキを踏んだ箇所がやたら正確に記録されているあたり、主なバッテリー消費の原因はGPSをずっとつかみ続けているせいな気がする。機種や季節によってはスマホが熱くなりそう。
設定で経路表示ON/OFFを選択できるのですが、OFFにしたらバッテリーの消費量が変わったりするのだろうか。
試みはおもしろいと思う
今の調子ならA区分余裕な気がします。8%と言わず、もっと割り引いてくれていいんだよ?
サービスとしてはいまいちな部分は大変多いですが、試みとしてはおもしろいと思いました。単純にゴールド免許だから割引というのではなく、運転した上でさらに割引というのは契約者としては納得感があります。保険屋としても、ゴールド免許でも運転スコア低い人の保険料は増やしたいだろうし、自動車保険自体伸び悩んでる雰囲気感じるし、結果がよければこういう仕組みを導入するところ増えそう。
その後の記録
たまにB判定やC判定ももらうこともありましたが、ほとんどがA判定で、最終的な年間スコアも100点をキープしています。ブレーキ以外は常に☆5。
ちなみに新潟西バイパスで80km出してもスピード超過とかの判定はとくにありませんでした。路線ごとの制限速度を細かく把握しているのだろうか。
1ヶ月ごとのスコアも100点の連続でした。総走行回数の5%程度がB、C判定になっても月間のスコアには影響がないようです。