「いつか味噌を作ってみたいと思ってて」と知人に話したところ、「新潟市の『百川味噌』っていうところがキット出してますよー」と教えてもらったので買って作ってみました! 興味ある人はこれから始めてみるべし。
はじめての自家製味噌
「百川味噌」の「味噌づくりセット」
購入したのはこちら! 「味噌作りセット・出来上がり4kgセット・樽付き」です。大豆、米麹、塩、種味噌がセットになっていて計量の必要もなし。作り方が書かれた冊子も付いてきます。樽付き・樽なしが選べるほか、出来上がり7kgもあり。Amazonでも買えます!
手作り味噌の作り方
ここからは実際に作ってみた様子をご紹介!
手順
- 大豆を洗い、一晩水に浸けておく
- 指で押して潰れる柔らかさまで大豆を煮る
- 煮た大豆を人肌まで冷やす(煮汁を270gとっておく)
- 大豆を潰す
- 米麹と塩を混ぜておく
- 5と潰した大豆、煮汁、種味噌を混ぜる
- 樽に詰める
- 表面に塩を振ってラップをかける
- 夏を越させて完成!
1. 大豆を洗い、一晩水に浸けておく
大きめのザルで大豆を洗います。
水を張った鍋に大豆を入れ、一晩浸けておきます。ちなみに鍋は26cmのものを使いました。
2. 指で押して潰れる柔らかさまで大豆を煮る
一晩置いたら水を替え、火にかけて豆を煮ます。沸騰したら弱火にし、あくを取り、水を注ぎ足しながら煮ていきます。
煮る時間は4時間半〜5時間ほど。指で押して潰れるくらいの柔らかさになるまでコトコト煮ます。かなり時間がかかるので、圧力鍋を活用するのもいいかと思います。
3. 煮た大豆を人肌まで冷やす(煮汁を270gとっておく)
煮終わった大豆をザルに上げ、人肌(30〜40度)くらいまで冷やします。このとき煮汁を270gほど取っておきます。この煮汁は混ぜ込むときの硬さ調節に使います。
4. 大豆を潰す
大豆を潰します。この作業がかなり大変ですが、フードプロセッサーやミンサー(肉挽き機)があると簡単です。たぶん。
豆を潰すために試行錯誤
我が家にはフードプロセッサーがないのでブレンダーを使ってみましたが……下の方しか細かくならない! 全然使えない!
ビニール袋に入れて麺棒で叩いてみたり。
ポテトマッシャーで潰してみたり。
すりこぎで潰してみたり。
2人がかりでいろんな方法を組み合わせてなんとか潰しました。マッシャーが一番戦力になったかも。次はフープロ用意したいと思います……本当に大変だった……
5. 米麹と塩を混ぜておく
米麹と塩をよく混ぜ合わせておきます。
6. 5と潰した大豆、煮汁、種味噌を混ぜる
よく混ざるように、潰した豆・米麹と塩・潰した豆……の順で積み重ねてみました。潰した豆が硬いので、とっておいた煮汁を加えて硬さを調整します。
全体を混ぜ合わせます。
豆と米麹・塩がよく混ざったら種味噌を入れてまた混ぜます。
こぶし大くらいの大きさに丸めます。
7. 樽に詰める
塊を樽に入れたら握りこぶしで潰し、空気を抜きながら詰めていきます。
樽に全部入れるとこんな感じに。
8. 表面に塩を振ってラップをかける
最後に塩をひとつまみかふたつまみ、表面にまきます。
表面にピッタリをラップをかけたら仕込み完了です!
9. 夏を越させて完成 !
樽を静かな場所に置き、常温で熟成させます。年間を通して気温が低い場所だと発酵が進まないので、そこそこの気温になるところがよいそうです。うちは缶詰や乾物、野菜を置いてるゾーンで熟成させました。
この状態で寝かせ、夏を越せば完成です!
完成したものがこちら!
仕込んだのは2018年の6月末。「一応夏は越させたけど……熟成期間、短すぎない!?」と放置し続け、もうひと夏越させて2019年秋、ついに熟成完了ということに!(軽く存在を忘れていた)
樽を持ち上げたら味噌の香りがする!
ラップを外してみると……いい色になってるー!!
表面に出た白いカビは「産膜酵母」と呼ばれるものだそうです。害はありませんが美味しくない部分なので取り除きます。
自家製味噌、完成の瞬間!
さっそくみそ汁に。香りのしっかりある、とってもおいしいみそ汁ができました! 麹や豆の粒が底に残るので、気になる人は味噌漉しを使うのがおすすめ。でもこの粒々もまたおいしい! こんな感じで無事に味噌ができました! 初めてでもちゃんとできた!
作ってみて気付いたことなど
天地返しはしませんでした
仕込んだ後、夏の前後に樽の中をかき混ぜて品質を均一化・酸素を送る「天地返し」をした方がいいそうなのですが、時期を逃してしまったのでしませんでした。でもおいしくできました。
重石はしませんでした
ラップの上に内蓋を置き、その上に重石をすると空気や酵母から出た二酸化炭素が抜けてよいそうなのですが、しませんでした。でもおいしくできました。
しっかりこだわりたい方は天地返し、重石をしてみてください。
仕込み時期は秋〜春がおすすめ!
味噌作りで重要なの熟成期間の長さではなく、気温の上がる夏を越すことなのだそうです。
味噌づくりの季節は?
味噌作りのQ&A(百川味噌)
春頃仕込むのが一般的ですが、そうしなければいけないというわけではありません。
いつ仕込んだとしても、気温が上がる夏を越さないと発酵が進みません。
というわけで夏前であれば仕込みはいつでもOK! 手作業で豆を潰すとけっこう汗をかくので、涼しい時期にやるとよいかと思います。コトコトと煮ることを考えると冬もおすすめ。我が家のように6月末とかに仕込んじゃうと食べ始める時期に悩むことになるのでご注意ください。
そんな感じ
いつかやりたかった味噌づくりができてよかったですー! 予想以上においしい味噌ができたので実家にも配ったり。これが本当の手前味噌。
豆を煮る時間と潰す作業が大変ですが、それさえ終わればあとは寝かせて熟成を待つだけ。セットを購入すれば初心者でも簡単にできます。いつかやりたい人はこのセットで始めてみるべし! ちなみにすでに仕込んであり、自宅で寝かせるだけのタイプもあるぞ! さぁみんな、かもせー!