夏休みの宿題の絵で使える絵の具の塗り方や技法をまとめてみました! 簡単&上手く&そして楽しくなる描き方をピックアップ!
タンポを使って描く方法
まずは筆ではなく、てるてる坊主に似た形の「タンポ」でポンポンと叩くようにして描く技法です。雲や雲海、霧の表現の他、緑色を使えば葉っぱの茂った木などいろんなものに使えます。難易度が低く、簡単に描ける便利な道具です。
タンポの作り方
不要な布やガーゼ2枚くらいと輪ゴムを用意。一枚を丸めてもう一枚でくるみ、輪ゴムで留めるだけでできます。ティッシュだとちぎれてしまうので布がおすすめ。布の目の粗さによって異なる質感を出すことも可能です。台所で使うスポンジも同じようにして使うことができます。
描き方
水を加えていない絵の具をタンポに付けます。絵の具が硬すぎて布にうまく馴染まない場合は少量の水を加えます。
ポンポンと叩くようにして色をのせます。
時々絵の具を付けながら重ねていけばふんわりとした雲の出来上がり! 今回は入道雲を描きましたが、好きな形に挑戦してみてください!
カスカスの筆で描く方法
ひたひた塗りが基本の水彩画ですが、これはあえて濃い絵の具を筆に付けて描く方法です。雲や煙、水しぶきなどを描くとき使えます。子供(小学生)にはちょっと難易度は高めかもしれません。油絵っぽい描き方でもあるので、中学生や高校生、大人でも充分に使えます。
描き方
まずは背景の色(今回は空)を先に塗り、しっかりと乾燥させます。乾いたのを確認したら、水を加えていない濃い絵の具を筆に取り、いらない紙の上で余分な絵の具を落とします。筆先がカスカスになるくらいまで落としてOKです。
小さな丸を描くように筆を動かします。あまりくるくるやり過ぎると下の色が出てきてしまうので、やりすぎないよう注意。アクリル絵の具の場合は、一度乾燥すれば下の色がにじんでくることはないのでやりやすいと思います。
最初は薄いですが、ときどき筆に絵の具を付けつつ重ねて行くと徐々に濃く、ふんわりとしてきます。これで迫力のある入道雲の出来上がり! もちろん、描き方次第でいろんな形の雲が描けます。
下に塗った色が濃く出てきてしまった場合は一度塗るのをやめ、乾いてからもう一度やるとしっかり色がのりますよ!
水彩絵の具とクレヨンを使って描く方法
油性のクレヨンが水彩絵の具を弾くのを利用して描く技法です。暗闇に浮かぶ花火を描きたい時や、水の中の生物や魚を描く時等に使えます。
ただし「水彩絵の具のみ」等、画材が指定されている場合はNGになるのでご注意ください。絵画コンクールに出品する可能性がある場合は要注意です。あと最近見かける「水で拭き取れるクレヨン」等は水性で水を弾かないので、必ず油性クレヨンで。ちゃんと絵の具を弾くか確認してから使うのがおすすめです。
描き方
紙の上に浮かび上がらせたいもの(今回は花火)をクレヨンで描きます。白いクレヨンも使えますが、どこになにを描いたかわからなくならないように気を付けましょう。
クレヨンで描き終わったら、その上から水で溶いた水彩絵の具を塗ります。
こんな感じの仕上がりに! 独特の風合いが出ます。
手持ち花火の部分にだけちょっと使うのも良いですが、打ち上げ花火を画面いっぱいに描いても見応えがあります。絵の具を弾かない部分も出てくるので、どんな出来映えになるかはやってみてのお楽しみ。今回はちょうど煙がかかったような雰囲気になりました。
絵の具を飛ばして細かい点を描く方法
金網とブラシを使って細かく絵の具を飛ばす「スパッタリング」に似た技法(たぶんこれもスパッタリングの一種)です。星空などの細かい点や夜景、水しぶきの表現等に向いています。花火を描くときに合わせるのもおすすめです。
描き方
飛び散りやすいので新聞紙等を敷いておくとよいです。また、先に描いた部分など、飛んで欲しくない場所には紙等をのせてカバーをしておきます。
絵の具は少しだけ水を入れた濃いめの状態で使用。筆先をパレットのフチに引っかけて絵の具を飛ばします。この他、筆をデコピンする方法もあり。
星空を描くときは天の川を意識したり、白だけでなく黄色等を混ぜてみるとより良い雰囲気に仕上がりますよ!
そんな感じ
絵が苦手な子はこの技法で楽しく描けるようになれば、そして絵が得意な子は描き方の種類が増えてもっと良い絵が描けたらいいなーと思います。学校の授業では気が引ける大胆な技法に挑戦できるのは夏休みの宿題ならでは。イヤイヤ描くよりも、思い切って楽しく描いちゃいましょー!