新潟県立歴史博物館で3月6日(日)まで開催されている2021年度冬季テーマ展「やきもの産地・新潟」に滑り込んできました。今日までだ!
今回のテーマ展では新潟県内にかつて存在した焼き物の窯とその窯のやきものを中心に紹介しています。
ちなみに今回のように常設展観覧料(一般520円)のみで見られる企画展は「テーマ展」と呼んでいるそうです。(受付のお姉さんに教えてもらった。)
紹介されている県内の窯と場所は以下の通り。(一通りメモったつもりだけどもれがあるかもしれない。)
- 松郷屋焼 / 西蒲区巻町松郷屋
- 村岡焼 / 阿賀野市村岡
- 笹岡焼 / 阿賀野市笹岡
- 中条焼 / 胎内市東本町
- 花立焼(夫婦焼)/ 新発田市下石川
- 太丘焼 / 新潟市北区太子堂
- 赤坂焼 / 阿賀野市六野瀬
- 新津焼 / 新潟市秋葉区滝谷本町など
- 朝日焼 / 新潟市秋葉区東島
- 中村焼 / 新潟市秋葉区中村
- 麻生田焼 / 長岡市麻生田
- 高安寺焼 / 三条市高安寺
- 関原焼 / 長岡市関原町・上除町
- 大久保焼 / 柏崎市緑町
- 五智焼 / 上越市五智など
- 向橋焼 / 上越市向橋
- 井の口焼 / 糸魚川市平
- 越路焼 / 新潟市中央区関屋
- 村上焼 / 村上市羽黒
- 三光焼 / 新発田市上三光
このほかに藩窯(小坂焼/新発田藩、お山焼/長岡藩、村松焼/村松藩 など)と東北、九州の焼き物が紹介されていました。
気になったものをピックアップ
展示の中からいくつか気になったものをピックアップ。
なお展示の多くは故 柴澤一仁 氏からの寄贈をうけたものです。コレクションは自分の死後、それぞれの焼き物が生まれた場所に返してほしいという故人の希望により、各地の博物館に寄贈されたとのことです。
表面の凹凸が特徴的な麻生田焼。
なんとなく昔どこかで見たような関原焼。地元の焼き物なので祖父母の家とかで実際に見てるのかもしれない。
木彫り堆朱をそのまま焼き物にしたような村上焼。
テーマ展の目玉展示にもなっている豪華な装飾のほどこされた太丘焼。
諸行無常感のあるテーマ展
これだけあった窯が今ではほとんど失われ、ものによっては窯があった場所も誰が窯元だったのかすら定かではなく、ただ陶器だけが残っている。諸行無常という言葉が浮かんでくるなんとも趣深い展示でした。窯跡や採土場所が確認できるものもあるようなので、ちょっとめぐってみたくもあったり。
展示は地味ですが、とても沼を感じます……。