酒の味の違いなどとんとわからず、うんちくを語るほどの度量と面倒くささは持ちあわせていない私ですが、やたらとワンカップは飲むのです。ワンカップこそは酒蔵の表現の場、キャンバス。酒蔵の想いが詰まった180mlの宇宙空間を観ていきましょう。
今日のワンカップは、新潟市西蒲区 上原酒造のワンカップ『越後鶴亀 純米』です。新年ということで、縁起の良いものを選んでみました。
ツマミは、正月料理の煮物と黒豆、数の子。
フタは汎用清酒カップデザイン。折角なので汎用品ではなく、めでたい絵柄などを入れてほしいところではあります。
正面はシールタイプのラベル。明治二十三年創業の上原酒造。ラベルのデザインも、”文明開化”という言葉を思い起こされるような、アルファベットと漢字のみのレトロなものとなっています。全体としては黒を基調とし、冠の部分には赤背景の白抜きで『天下無類之清酒』とのフレーズが入れられています。色合い的には阪神タイガースのロゴマークに通じるところがあり、かなり格好良いデザインだと思います。
ラベルの左右には商品名である鶴と亀のデザインがあしらってあります。この細かいこだわりが、見ていて飽きないラベルに仕上げています。
映画館へはほとんど行くことがありません。
2時間集中力を切らさずにじっとしていられないのと、全米大ヒットとか言われる映画を観ても、パツキンで足も長く美男美女ばかりの世界に、まったく感情移入できないからというのがその理由なのですが、そんな私でも2年に1度くらいの割合で気まぐれ病が発病して映画館に行くことがあります。そんな時に観る映画は大抵、邦画やアニメや大ヒットには至らないような多少ズレたもの。
以前、映画に対しては私と概ね似たようなスタンスの嫁ハンに誘われて、”WATARIDORI”という映画を観に行ったことがあります。
この映画は、世界中の渡り鳥が繁殖のためにあちこちの国々を旅する映像を、100分間延々と流し続けるものなのですが、その中で二匹の鶴が雪原で求愛をしているシーンがありました。
真っ白な雪原の中、羽を広げて天を仰ぐモノクロームのその鶴の姿は、まさに日本のわびさびを感じさせるものであり、この場面を観た私は、古来から日本人がこの鳥を夫婦仲が良いことの象徴としてあがめ、めでたいものとしてきたことがわかりました。今この映像は、新春なので映画館に行かなくとも、嫌というほど見ることができます。
肝心の映画ですが、かろうじてこの鶴の部分は覚えているのですが、大半はウトウトと寝ていたので殆ど覚えていません。しかし、ドキュメンタリーとしては秀逸な作品であることは、ウトウトしながらも確信しました。繰り返しますが、殆ど覚えていません。
越後鶴亀 純米
原料米 | 五百万石・こしいぶき |
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精米歩合 | 60% |
日本酒度 | +3.0 |
酸度 | 1.6 |
アミノ酸度 | 1.4 |
アルコール分 | 15度以上16度未満 |
値段 | 315円(酒屋平成堂にて) |
酒蔵 | 上原酒造 |
所在地 | 〒953-0023 新潟県新潟市西蒲区竹野町2580 |
Webサイト | http://www.echigotsurukame.com/ |