今年から始まった『芸術のミナト 新潟演劇祭』。
交流をテーマに演劇にふれるこのお祭りの第2回公演が、来年3月10日から始まります!現在、チケット発売中。
今住んでいるこの町に越してきて、まもないころ。新しくできた友人に紹介され、地元の小さなライブハハウスへライブを観に出かけました。その友人は用事があったらしく、一人で行くことになったのですが、当時好きだったジャンルの音楽でしたし、なによりあまり友人もいないこの町で折角できた友人から紹介された、友人の友人のバンドのライブ。ドキドキしながらも、好奇心で出かけてみることにしたのです。
勝手がわからない場所や、暗黙ルールが必要な場所は怖いんです。ファストフードもたいして行く用事もないままオッサンになってしまったので、未だにスタバとかに行くのも嫌です。挙動不審になって視線も定まらないので、うやうやしく席まで注文を取りにきて、しずしずと席までコーヒーを運んでほしいものです。
教えてもらった住所を頼りに、ライブハウスの地下へと続く階段を降りていきました。緊張のあまり視界は物凄く狭くなり、私の視線はサーチライトのようです。
知らない人、おっかない。
おっかない知らない人からチケットを買い、サーチライトはひとつの入り口を照らしました。
会場に入って、隅っこで三角座りしていよう。そう思って、その入口をくぐったのです。
楽屋。
なんだかバンドの人が、「なにコイツ?」という顔でこちらを見ています。なんとかこの場を取り繕おうと、私は小声でつぶやいたのでした。
「あっれぇ~・・・佐藤のヤツ、どこ行ったんんだろうなぁ~・・・」
『交流』をテーマに演劇にふれるお祭り
間口の狭い業界や、認知度の低いグループのイベントだと仲間内の集まりみたいになって、ともすれば他所者は非常に居心地の悪いことになってしまうことが多々ありますが、こういったお祭りならば間口も広く開け放たれていて、お芝居に興味を持ったばかりの人でも安心です。おまけに、りゅーとぴあはすごく素敵な会場。
公式サイトでは、「劇場に足を運んだことはありますか?」「演劇にふれたことはありますか?」との書き出しで、このお祭りの概要を次のように紹介しています。
携帯電話やパソコンをはじめとした近代的なツールが発達し、顔を合わせての生のコミュニケーションの機会が激減してしまった今日。デジタルの世界には様々なコンテンツが溢れ、ことに娯楽においては多様を極めています。芸術のミナト☆新潟演劇祭 公式サイト
そのような中、りゅーとぴあでは2011年3月より、新潟演劇界の活性化と、演劇を通じて多くの人々がふれあい交流することを目指し「芸術のミナト☆新潟演劇祭」をスタートさせました。新潟で活躍する劇団と高校演劇部、そして東京からゲストとして新進劇団を招聘し、一挙にラインナップする演劇のお祭りです。
約10日間の日程の中で、9つの団体による公演に3種類のワークショップと盛りだくさんの内容。演劇のことなぞ語ることもできない私ですので、どれを観に行くべきかは判断のしようがないのですが、私は『東区市民劇団 座・未来』の公演と、東京の劇団『DULL-COLORED POP』の公演を観に行くことにしました。
座・未来の演目は、『ウサちゃんの桜』。私、仏像好きですので、あらすじに親鸞聖人とか書いてあったら、それはもう...おまけに、妖怪とも書いてあります。詳しくはないですが河童や人魚、ツチノコなど妖怪系の単語を見ると、ついつい反応してしまいます。
そして東京の劇団、DULL-COLORED POP。その実績のありがたみなどは、素人の私にはとんとわかりませんが、劇団サイト上の劇団員紹介を読んでいたら、『タッチ』『ドカベン』が好きで、なおかつ『荒木飛呂彦』のファンであるという役者さんを見つけてしまいました。『タッチ』や『ドカベン』が好きで野球が嫌いな人はいるはずがありません。『荒木飛呂彦』が好きな人でまともな人がいるなんて、聞いたことない。親近感沸きまくりなので、こちらも観に行くことにしました。
「お前の家族のイメージを粉々に打ち砕く」とか言われたら、「はい、よろこんで」と言わずにはおれません。
折角の機会、興味があるかたは是非、足を運んでみてはいかがでしょうか。
第2回 芸術のミナト 新潟演劇祭
開催日時 | 2012年3月10日(土)~20日(火・祝) 詳細スケジュールは公式サイトで確認してください |
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会場 | りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館 |
料金 | 地元劇団公演:一般1,500円、高校生以下1,000円(自由席) ゲスト劇団公演:一般2,500円、高校生以下2,000円(自由席)*高校演劇部公演、ワークショップ発表公演、トークセッションは入場無料(申込等不要)。 |
発売日 | 現在発売中 |
取り扱い |
りゅーとぴあチケット専用ダイヤル:025-224-5521 e+(イープラス):検索結果|e+(イープラス) ローソンチケット:0570-084-003 |
公式サイト | 芸術のミナト☆新潟演劇祭 公式サイト |
芸術のミナト新潟演劇祭 | |
芸術のミナト☆新潟演劇祭 (@geijutsunominat) |
劇団・演目
地元劇団
東区市民劇団 座・未来 | 【ウサちゃんの桜】 開花時期なのに桜が咲かず人出もまばらな鳥屋野潟。土壌や水質汚染により開花が遅れていることに気づく潟の妖怪たち。クリーン作戦で再三訪れる少女の祖母「ウサちゃん」が病魔に侵されていることを知る。「桜を見てから召されたい」という祖母の願いを少女のためにも叶えようと、潟の主「大亀」や相棒の「ミノムシ」がひと肌脱ぐことになるのだが、親鸞聖人に逆さに植えられた「逆さ竹」や「人魚」も乱入し…。 公演日:(劇場) 3/10(土) 19:00~ , 3/11(日) 13:00~時間:各回 80分 |
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第二黎明期 | 【銀河生活】 そこは人形劇団。稽古中の演目は「曽根崎心中」?「八百屋お七」?しかしどうやら怪しい事件が発生。歌う刑事婦警コンビの登場で事件は解決するのか?古典もの?刑事もの?恋愛もの?お芝居の楽しさ全開の黎明期ワールド。 公演日:(スタジオB) 3/10(土) 19:00~ , 3/11(日) 15:00~時間:各回 75分 |
剣舞道峰精館 | 【劇剣詩舞~新選組・山桜~】 ─時は幕末。新撰組副長山南敬助は二人の芸妓と出会う。一人の芸妓は舞い、一人の芸妓は唄う。魅せられた男は納めるべき鞘を失くした刀をどこに向けるのか─ 2011年夏に上演し、好評を得た「劇剣詩舞~新撰組・油小路の変~」から山南敬助、土方歳三、斎藤一、沖田総司らを中心とした派生作品。 公演日:(能楽堂) 3/10(土) 17:00~ , 3/11(日) 17:00~時間:各回 60分 |
新潟大学演劇研究部 | 【FANTASISTA】 「神様は世界に退屈している。」神を楽しませる至極のファンタジーを作り上げることと引き換えに、恋人との約束を果たすため男は現世に舞い戻った。堕天使”メフィスト”として…。不思議な女神像ニケをめぐり、時空を超えて紡がれる恋の物語。 公演日:(スタジオB) 3/14(水) 19:00~ , 3/15(木) 19:00~時間:各回 130分 |
情熱華劇団 | 【Esper Eyes and Bloody Nose~透視の右眼、魅惑の左眼、そして血まみれのハナ.~】 ある日突然→透視能力に目覚めると→今まで見えなかった↑あんな事↑や↓こんなもの↓が見えるようになって←日常はまるで『不思議な世界』へと変化してしまった←。「超能力者達」と「超能力達」で描く、ホット&ヒートで、気持~ちだけウォームな心と体の物語。 公演日:(スタジオB) /17(土) 19:00~ , 3/18(日) 13:00~ , 16:00~時間:各回 100分 |
劇団@nDANTE | 【トマトと、】 OLに子供ができた。恋人は夢ばかり食べて生きている画家の卵。結論の出ない会話の果てで二人が見つけるのは、確実なトマトの感触なのかもしれない。若き芝居人が織り成す劇団@nDANTEと、ダンスユニットnamaが奇跡のコラボ!舞台に新たな命を吹き込みます。イマしか観られない、生命力溢れる芝居をお楽しみください。 公演日:(スタジオB) 3/20(火祝) 13:00~ , 17:00~時間:各回 70分 |
ゲスト劇団
DULL-COLORED POP | 【くろねこちゃんとベージュねこちゃん】 父が死に、母は見えない猫を飼い始めた。僕は数年ぶりに妹と口をきく。煙草の匂いの消えた実家は発砲スチロールみたいに荒涼として、僕は知らない。僕は知らなかった、幽霊みたいな自分たちの正体を。 公演日:(劇場) 3/20(祝火) 19:00~時間:各回 100分 |
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高校演劇部特別公演
新潟江南高等学校演劇部 | 【わが星】 ここはコスモスって団地で、あたしたちは今日ここに引っ越してきた。ここがあたしの家、あたしは地球で、ちーちゃんって呼ばれてる。あたしはここに生まれてよかった。もしよそに生まれてたら何十億年もひとりぼっち。だからほんと、あー、地球に生まれてよかった。 公演日:(劇場) 3/18(日) 11:00~時間:各回 60分 |
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塩沢商工高校演劇部 | 【ひととせ】 「ひととせ」、つまり一年。ほんの少し前まで活気のあった演劇部室で、高校生活最後の「ひととせ」を送る牧原咲。彼女の願いはたった一つ。それは自分が先輩達から手渡されたバトンを後輩に手渡すこと。彼女はバトンを落とさないように、たった一人で懸命に「ひととせ」 を生きる。 公演日:(劇場) 3/18(日) 12:30~時間:各回 60分 |
りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館
所在地 | 〒951-8132 新潟市中央区一番堀通町3-2 |
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Webサイト | りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館 |