その昔(10年ほど前?)、夏になると必ず食卓に登場していた、新潟の夏の風物詩「クジラ汁」。今はもうすっかり懐かしい味、そしていつのまにか高級品に。久しぶりに登場したので記念にup。
新潟県長岡市(旧三島郡)に住む我が家では夏の定番メニューだったクジラ汁。クジラを食べる地域は全国に多くあるようですが、クジラ汁は一応新潟の郷土料理と言っていいっぽいですね。調べてみると、北海道の方では正月料理として年越しに欠かせないもののようです。地域によって食べる時期が違うんですねぇ。
親の世代(50代)は給食にクジラの竜田揚げが出たりと庶民派の食材でしたが、捕鯨問題やらなんやらですっかり高級品になってしまったクジラ。少々値が張りますが、それでもクジラ汁は夏になると食べたい!と思う一品なのです。(幼少期の刷り込み、おそるべし。)せっかくなので具材等々もあわせて、我が家のクジラ汁をご紹介!具材は各家庭によって異なると思うのでご参考まで。
まずはクジラ肉。肉と言っても皮と脂身の部分で、スーパーに行くとパック詰めで売られています。入っている量によって値段は異なりますが、1パック数百円-1000円くらい。
味自体はあまりないと思いますが、クジラを入れることでクジラ独特の風味が出ます。これがなんだかうまい。おいしいというか、うまい。食感は想像どおりちょっとゴムゴム、よく言えばプリプリ。
その他の具を紹介。まずはナス。新潟ってナスいっぱい食べますね。夏ですねぇ。
こちらも夏野菜の定番、カボチャ。
そして!クジラ汁には必ず入れて欲しい具、自分的第1位、それはユウガオ。訛ってユウゴウもしくはユーゴーと呼ばれます。煮ると透き通って涼しげ。カンピョウの原料と同じだと思っていたのですが、なんか形が違う。長岡野菜?うーん、謎野菜です。
この他、この日は玉ねぎが入っていました。たまにインゲンが入っていることもあり。夏野菜があってこそのクジラ汁。
醤油で味付けをするところも多いようですが(検索をかけて初めて知った)、うちは絶対に味噌です。なので具だくさんの味噌汁風。平たく言うと、豚汁の肉をクジラにした感じでしょうか。
クジラの脂で表面に膜が張るので、あっつあつをハッフハフで頂けるようになっております。夏にあつあつとか。でもこれがなんだかうまい。だがしかし北海道では冬に食べるのも頷ける。。
捕鯨問題とかはさておき(ちょっと疑っている)、とりあえず新潟は夏になるとクジラ汁食べるよ!もしくはよく食べてたよ!ということで。
実際のところ、クジラ汁を食べていたのは、20代くらいの世代までなんじゃないかと思います。それも祖父母と一緒に住んでいた家庭だけ。小さい頃から食べている自分にとっては思い出の味ですが、ちょっとクセがあるので、大人になってから初めて食べてもあんまりかもしれないです。
そんなわけで、自分達の世代がいなくなる頃には、クジラを食べることはなくなるのではないかと思ったり。
そういえば今年はクジラ肉が安い気が。もう一回くらい食卓にのぼる日があるかも?