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とある博物館の売店の営業は無事に終了しました。

NTTの代理店に契約させられた「ITサポート&セキュリティ」サービスを解約した話

日本通信サービス

 それは11月22日のこと。「NTTから電話があって、インターネットで困ったことがあったら対応してくれるとのことで住所、名前、お客様番号を聞かれたんだけど大丈夫?」という不穏なLINEが義母から来たのである……

11月22日 – 営業の電話

 悪夢のはじまりは義母の家電にかかってきた一本の営業電話。「インターネットで困ったことはありませんか」という内容だったと義母は証言していますが、今考えると、もしかしたら最初は光回線の勧誘でかけてきたのかも。義母との話の中で光回線がすでに引かれていることがわかったので、途中からPCサポートの話に切り替えたのではないか、という気がします。

 そして、よくないことにこの会話の中で義母は(怪しく思いながらも)住所と氏名、そしてNTTのお客様番号を相手に教えてしまったのでした。

やり方がほとんど詐欺師

 なぜNTTの「お客様番号」を教えてしまったのか……リテラシの高い皆様は疑問に思われるかもしれませんが、要因が複合するのでこれが原因というのがなかなかいいにくいものがあります。

NTTと勘違いさせる

 まず、NTTの人間が電話をかけてきていると思わせるような物の言い方をするというのがひとつ。会社の名前より先に「NTT」の名前を出してくるので、慣れてない人は「相手はNTTの人間だ」と思ってしまいがちです。NTTだと確信こそしないにしても、NTTなのかそうでないのか曖昧なまま話を進めてきます。

 NTTからの電話というのはよくよく聞くと実際には代理店であることが99%(当社調べ)。そして電話をかけてくる代理店は128%ロクデナシです。ふいにうんこ漏れたらいいと思う。

思考力を奪う

 やつらはまくし立てるようなクソ営業トークでこちらの思考能力を奪いにきます。最終的に「個人情報をしゃべれば解放される」と思ってしまい、思わずゲロってしまうようです。ほとんどテレフォン拷問。電話の呼び出し音でうんこ漏らすクセがつけばいいと思う。

姑息な話術

 さらに姑息なテクニックも駆使してきます。「お客様番号を教えてください」と言う相手を、義母もさすがに不審に思ったそうです。義母が「お客様番号はそちらでわかるんじゃないですか?」と切り返したところ、「念のためにお聞きしています」とのたまった模様。そして義母はいぶかしがりながらも無事お客様番号を相手に伝えたのでした。さらにこのほかにも住所と名前も提供してしまっていました。完全に手口が詐欺です。

 ほかにも騙される要因はあるでしょう。あとから冷静に考えればなんでそんなのに騙されるのか、と思うようなことでも、その日、そのとき、その場所で当事者となった人にしかわからない事情もあると思います。騙されていいとはいいませんが、なにより悪いのは騙すやつであることをお忘れなきよう。会社のエレベータでうんこ漏らせばいいと思う。

相手は「日本通信サービス」というNTTの代理店

 とりあえず、相手の名乗った「日本通信サービス」という会社名と電話番号で検索したところ、以下のような書き込みがヒット。

NTT東日本の代理店の「株式会社日本通信サービス」という業者を語っています。

固定電話(通話のみ)がIP網移行を2024年1月にするのに便乗して、あたかも固定電話が使えなくなるような口ぶり(えっ、電話使えなくなってもいいんですか?などの言い回し)で、本来不要な光ケーブル(フレッツ光)を引き込み工事をするように勧誘してきます。

今なら工事費:25,800円を半年後にキャッシュバックしますので、実質無料という形で説明して、消費者心理を揺さぶる手口です。

0120-503-494の詳細 – 電話番号検索@迷惑電話チェック (0120503494)

 これはアカンやつやね……「語っています」とありますが、「株式会社日本通信サービス」そのものですね。

 今回の件とちょっと内容が異なりますが、最初にも言ったとおり、光ケーブルの契約で電話してきて、途中からPCサポートに話を切り替えたのではないかという気がします。だとしたらなかなかできるクソ営業野郎だと思う。毎朝うんこ漏らしながら起きればいいと思う。

 この時点ではまだ書類もなにもないので動きようがありませんでした。ただ「お客様番号」の流出は嫌な感じがしたので、相手が動いたらすぐに消費生活センターに転がりこんでクーリングオフの手続きができるように準備を整えることにしました。後の先を取る!

11月27日 – 書類が到着

日本通信サービス

 先方から書類が到着。

日本通信サービス

 差出人は「株式会社 日本通信サービス」となっています。

日本通信サービス

 中に入っていたのは以下の4枚。

  • お申込内容のご案内
  • ITサポート&セキュリティ 重要事項説明書類
  • ITサポート&セキュリティ サービス概要
  • キャッシュバックキャンペーン申請用紙

 契約書の類は入っていませんでした。普通、次のステップとしては契約書が送られてきて、そこに署名するなり押印するなりして返信することで初めて契約が成立するものだと思うのですが、段階はすでに契約が完了した状態になっているようです。
 まじで「お客様番号」だけで契約完了するの? IDだけで認証通るとか怖すぎだよ! なんでそんなとこばっかり野心的な仕様なの?! バカなの?!

法人向けサービスだった

 しかも! 今回申し込んだとされている「ITサポート&セキュリティ」を検索してみると、法人向けサービスしか出てきません。

 個人なのに法人サービスを契約させられたの? 法人サービスって個人でも契約できるの? 代理店も代理店だが、NTTも雑すぎるだろー。

解約の電話をする

日本通信サービス

 さっそく解約手続を行うため、「重要事項説明書類」に書いてあった「サポートおよび契約変更・解約に関するお問い合わせ先」に電話しました。念のためこの番号をググってみたところ、これはNTT東日本のもののようでした。

日本通信サービス
 「お申込内容のご案内」に書いてあった日本通信サービスの電話番号。もうどうでもいいけど所在地も封筒に書いてあったものと違う。
 また「NTT東日本代理店営業お問い合わせセンター」に電話すると営業をかけてきた代理店がほんとにNTTの代理店なのか教えてくれるらしい。しかし、そもそもこの書類を送ってきたところが信じられないのでなにも信じられない。

 「お申込内容のご案内」に日本通信サービスの電話番号も書かれていたのですが、その番号に問い合わせて「じゃ、解約手続を取っておきまーす」と言われてもまったく信用できないので大元のNTTに問合せしました。

まだ契約されていなかった

 オペレータと電話で話したところ、「現時点は契約が確認できない」とのことでした。この時点ではまだ「日本通信サービス」は契約情報をNTTに流していなかったようです。NTTも代理店の中にまで介入することはできないため、後日、サービスの「開通のご案内」が届いたらまた電話するということで話は終わりました。

 オペレータの名誉のために付け加えておくと、オペレータにこちらの事情を伝えたところ、「書類に書いてある会社名を教えていただけますか? 代理店にはこちらから強く申しておきます。もし日割りで料金が発生した場合でも代理店から必ず返金の手続きを取らせます。代理店とお話するのは気持ち的に負担でしょうから、書類が届いたらまたこちらにお電話ください。その時点で必ず解約の手続きをお取りします」という感じでめっちゃ親身になって対応してくれました。本当にありがとうございました。

12月2日 – 代理店から電話

日本通信サービスから電話。義母、めっちゃキレて「聞いてない契約しない」を連呼した結果、相手に解約の手続きをとると言わせることに成功(そのかわり相手がなんの目的で電話してきたのかがよくわからないままになった)。 ただし、「わかりました(解約手続をするとは言っていない)」である可能性もあるのでまだ油断はできないッ!

12月3日 – 「開通のご案内」が到着

NTT東日本

 NTT東日本から「開通のご案内」が到着。この日はすでに電話の受付時間が過ぎていたので、翌日、NTTに電話することになりました。昨日の電話は契約に関する確認だったのかも?

12月4日 – 再度解約の電話

 NTTに電話したところ、契約はすでに解約されていました。12月2日の電話のあと、日本通信サービス側がちゃんと解約手続を行ったようです。

 結局、消費生活センターにお世話になることなく問題は収束しました。料金も発生していないと思われます。しかし、かかった労力:プライスレス。日本通信サービスに慰謝料を請求したい。

まとめ

日本通信サービス

 というわけで、今回のまとめは以下の通りです。

  • 自称NTTは相手にするな
  • 英数字を口にするな

自称NTTは相手にするな

 電話で営業をかけてくるNTTを名乗る者はだいたい代理店か代理店ですらないなにかです。そもそもこちらから問合せをしたわけでもないのにNTTから電話をかけてくることなど皆無。相手がNTTを名乗ったら相手にせずに秒で電話を切れ!

 無用な仏心を出して相手の話に付き合ったりすると(今回のように)気が付かないうちに個人情報を引き出される危険もあります。黙って切れ!

英数字を口にするな

 こと年輩の皆様はIDやパスワードを簡単に口にする傾向がありますが(パスワードを口に出しながら入力したりするなど)、年輩の方々が思う以上に英数字の文字列を口にすることは危険が危ないです!
 しかし、IDやパスワードを口にするなと言ってもよくわからない方も少なくないことと思います。そんな方は「英数字(アルファベットと数字)は絶対に口にしない」ということだけを心がけましょう。これを心がけるだけで今回のような不幸な事故は避けることができます。

自分は大丈夫でも親はどうかな?

 そして、自分には関係ないと思っているそこの若人! 自分はひっかからないかもしれないが、親がひっかかる可能性もあるぞ! なんならすでにひっかかってるかもしれないぞ!
 今回は義母が不審に思って連絡してくれたので発覚しましたが、裏を返せば、連絡をもらっていなかったら使いもしないサービスに毎月2,000円課金していたかもしれないという紙一重事案です。営業のやり口が手慣れてるので、すでに結構な数のご家庭がやられてるんじゃないかという気がします。親と離れて暮らしている人は年末年始に帰省するタイミングで実家のNTT使用料明細を確認したほうがいいかもしれないぞ。

 どうでもいいけどこの会社「ベストベンチャー100」とかいうのに選ばれてるらしいよすごいねさすがだね(棒)

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