
放置するだけで誰でも簡単に作ることができるミード(ハチミツ酒)の作り方をレクチャー。と、その前に序論です。
えー、作り方とか言っておきながらいきなりこんなことを言うのもなんですが、許可なくお酒を造ることは法律で禁止されています。
酒を造るだけで捕まる国ニッポン
日本では酒税法の中でアルコール(エタノール)分を1%以上含む酒類を許可なく製造することが禁止されています。これには罰則もあり、密造すると10年以下の懲役、または100万円以下の罰金を科せられます。
「造っても売らなきゃおk」と思っている人もいるようですが、作るだけでアウトです。先進国の中でもこんなふうに自家醸造が禁止されているのは日本くらいのものです。
バイオエタノールもアウト
夏休みの自由研究でバイオエタノールを製造しようと考える人も多いようですが、バイオエタノールの製造も結局はエタノールを製造することに他ならないため、違法行為となります。
知恵袋なんかで「ゴミから造った酒なんて飲む気にならないから適用外」という意見も目にしますが、そもそもアルコール(エタノール)の製造が禁止されているのであって、できたものが飲める飲めないは関係ありません。
自家醸造で捕まった奴はいない
ただ、「密造しただけで摘発された」という話はこの平成の時代に入ってからは(調べた限りでは)ありません。家庭での密造を摘発するのは困難であり、黙認されているというのが実際のところです。
かつてはリキュールに梅を漬けて作る梅酒の製造も酒税法で禁止されていました。
しかし、1961年に当時の政府関係者が新聞に投稿した梅酒に関する随筆が「酒税法違反じゃね?」と騒ぎになり、また、家庭で梅酒を漬けることは一般に広く行われていたことから、その翌年の1962年には梅酒の自家製造が酒税法の対象外になるように法改正が行われました。結構ぐだぐだです。
「悪法も法」って昔の偉い人が言ってた
もういっそ、この2014年を境に全国の家庭が密造を始め、「多かれ少なかれ自宅で酒を造るのは当たり前」という状況を作り出せば、なし崩し的に酒税法も改正されるんじゃないかと思っている。内閣官房長官あたりが「今日も自分で造った酒がうまい」とか失言してくれればカンペキです。
外国ではビールやワインの自家醸造キットが市販されており、今この時も多くの人がDIYとして自家醸造を楽しんでいます。
もちろん、他がやっているからと言って必ずしもそれが正しい行いであるとは限りません。しかし、自分で酒を醸すことの一体何がそんなに罪深いことなのでしょうか。
とはいえ、「悪法も法」という言葉もありますし、日本に住むからには日本の法律に従うのが無難です。
というわけで、実際にやってみるのがモットーのicoroですが、ここでは作り方を記すだけに留まりたいと思います。レシピを書くだけで造ってないから。レシピを公表すること自体は違法じゃないから。
次回はレシピ乗せるけど、いいか、おまえら、密造するなよ! 絶対に密造するなよ!