
新潟県糸魚川市と長野県大町市を繋ぐ国道145号を途中ではずれて、新潟県道375号線を白馬温泉方面に進んでいくと、そこに白馬大仏が現れます。
かつては国道148号線を長野方面に向かう途中で、必ずその大仏を目にしたものでした。
緑の風景の中にふっと現れる白い大仏。それは「ありがたい」というよりは「異様」、あるいは「不自然」な存在として自分の記憶に残っています。そして、父の運転する車の中からその姿を見ることを、あの頃の自分は少し楽しみにしていました。
まだ、人々がノストラダムスの大予言を、人差し指に現れた爪甲白斑ほどには気に留めていた頃の話です。
通り抜けられない県道375号
「白馬大仏」という名前から長野県の白馬にありそうな気がしますが、実際には新潟県の糸魚川市にあります。お間違えなきよう。

新潟県道375号はかつての国道148号です。
1994年に平岩バイパスが完成し、この道は国道148号から県道375号となりました。
新しく出来た平岩バイパスはトンネルであるため、白馬大仏を見ることなく、長野県側に抜けてしまいます。また、県道375号は1995年の7.13水害で発生した土砂崩壊により葛葉峠から先が通行止めになったままです。

そんなわけで、県道375号は白馬温泉に行く用事でもなければ、通ることがない道となってしまいました。さらにいえば、その白馬温泉にあった国民宿舎「白馬観光ホテル」も既に廃業しています。
もはや白馬大仏を見に行くつもりでもなければこの道を行くこともありません。普通に生きていて「そういえば、この間148号で大仏見たんだよ!」なんてことはもう起こりえないのです。

新潟県糸魚川市大字大所989 – Google マップ
白馬大仏との再会
それでは白馬大仏の姿をお楽しみください。



白馬観光ホテル





