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新川河口排水機場の排水ポンプ羽根車の据え付け工事を見に行ってみた – 事前準備

新川河口排水機場

 新潟県はその名に含まれる「潟」という文字に象徴されるように、非常に水と縁の深い土地であり、その歴史は治水と共にあると言っても過言ではありません。そして、そのような土地柄、大河津分水や立体交差する川など「なんでそうなった?!」という治水に関連した名所もまた多く存在します。
 今回の「新川河口排水機場」もそのような名所の一つです。

 新潟市西区のあたりは非常に低い土地で、一部、海抜0m以下(海面よりも低い)の土地も存在します。「じゃあ水が溜まるばっかじゃない?」と思った方もあると思いますが、まさにその通りで、土地が低いために土地の排水が難しく、稲作も腰まで泥に浸かりながらの作業でした。
 新潟県立歴史博物館にはその稲作の様子を再現したジオラマがあるので、行く機会があったら見てみて下さい。

新川と西川の立体交差

 この土地の排水を行うために作られたのが新川(しんかわ)です。新川の完成により、溜まっていた水は海に排水されて干拓が進みました。
 写真は新川と西川の立体交差。下を流れているのが新川で上を流れているのが西川です。立体交差する川として「ナニコレ珍百景」などのテレビ番組にちょいちょい出ているので知っている方も多いのではないでしょうか。

新川河口排水機場

 そして、さらに干拓を進めるために作られたのが「新川河口排水機場」です。この排水機場は新川の水をポンプで強制的に海に排水することで川の水位を低い状態に保っています。川の水位が低ければ、川の周辺の水は川に流れ込んでくるので、これにより干拓が進みます。
 新川河口排水機場があるおかげで、海抜0m以下という低い土地でも湛水被害に悩まされることなく普通に普通の稲作が出来るようになったわけです。てか、強制的にポンプで排水するという発想がすげぇですね……

 新川河口排水機場に設置されているポンプは全部で6台。6台で全力を出した場合の排水能力は240トン/秒で、これは50mプールの水を2秒で空に出来る排水能力だとか。すごすぎて逆にピンと来ない。ちなみに昭和47年完成当時は東洋最大級の排水能力だったようです。(今はどこが最大なんだろう。)

 さて、今回、報道関係者のみに公開された「排水ポンプ羽根車の据え付け工事」はこの6台あるポンプのうちのひとつ、3号機ポンプの羽根車の据え付け工事です。その公開の様子を次回から3回くらいに渡ってお送りしていきたいと思います。お楽しみに。

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