長岡市土ケ谷(旧・栃尾)の稚児清水川で魚が大量死していた問題は、とりあえず解決した模様です。
長岡市土ケ谷の稚児清水川で魚が大量死した問題で、同市高見町の下水道管理会社「緑水工業」(鈴木敏美社長)は24日、同市北荷頃で操業している堆肥(たいひ)生産工場「緑水コンポストセンター」の排水が原因だったと同市に届け出た。新潟日報 NIIGATA NIPPO On Line
水質調査の結果、「硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素」が基準値を上回る濃度で検出されたため、肥料や家畜の糞尿などが関係しているのではないかと見られていました。
硝酸性窒素は、体内に入ると血中のヘモグロビンと結合し、メトヘモグロビンとなります。このメトヘモグロビンは酸素を運搬出来ないため、結果として、酸欠状態を引き起こします。これをメトヘモグロビン血症といいます。魚の大量死は、このメトヘモグロビン血症によるものであると考えられます。
堆肥生産工場のアンモニアがとけ込んでいたということからも、まず、この排水が原因であるといって良さそうですね。
ところで、長岡市のウェブサイトにこの情報について詳しい情報が出るかと思って、定点観測していたのですが、4/25現在では「安全が確認されました」とあるだけで原因などは全く言及されていません。
■本日(4/24)正午、農薬を除く項目について、結果が分かりました。それによると、昨日(4/23)に採取した河川水では、いずれの項目も環境基準を下回っていました。(一昨日(4/22)は、環境基準を上回っていた硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素も下回っています。)長岡市[栃尾地域]土ケ谷(つちがや)地内の稚児清水川(ちごしみずかわ)における魚類へい死の水質調査をした結果、安全が確認されました
「原因となったと思われる会社は謝罪しているし、これ以上事を大きくする必要はない」ということで原因について言及していないのかもしれませんが、原因も示さずに「安全です」なんて言われて、一体どれくらいの人が納得するでしょう。
あるいは、原因がまだ確定していない状態であるために、原因を公表していないのかもしれませんが、だとすれば、原因が分かってない状態で、なぜ安全が確認されたと言えるのでしょうか。
行政のこういう中途半端なやり方にはときどき首をかしげます。