それは今年4月21日に行われた長岡市議会議員選挙でのこと。選挙の開票作業が見られると聞いたので開票所まで行ってみました。
長岡市の開票所は長岡市市民体育館でした。開票所は各市町村のウェブサイトにある選挙管理委員会のページに記載されています。長岡は今回の参院選も市民体育館が開票所となっています。
出入り口に受付があり、ここで名前と住所を記入します。
参観人(見学者)は2階の観客席へ。
アリーナァアァアアアアアァアア!!(騒がないでください。)
我々が着いたときにはすでに箱の中身は全部テーブルの上に空けられていました。市議会選ということもあってか、参観人の人数はそんなに多くありませんでした。
アリーナを囲うように置かれている箱は長岡市全域から集まった投票箱です。
写真撮影やメモについてはとくに制限はありませんでした。常識の範囲であれば特別問題なしという感じ。
アリーナの片隅にやけに人が溜まってるなと思ったら、みんな効力決定投票を確認するために集まってたみたいです。話しぶりからするとほとんど候補者の関係者っぽい感じでした。
序盤はそれでもぱらぱら人がいましたが、後半はもうほとんどここにしか人がいない状態でした。
効力決定投票が置かれるテーブルのすぐ目の前が報道席になっていました。でも、横からでは票数がよく見えない気がします。実際、FMながおかは椅子の上に立って票数を確認してました。立って確認してるようなところはFMながおかだけだったので、ほかのところは速報というよりは確定情報が欲しいだけだったのかも。
なお、NCTは効力決定投票が一番よく見える場所を占拠して3人がかりで票をカウントしてました。なんか怖いくらい必死になってカウントしてたけど、参院選の予行練習も兼ねてたのかな……?
こちらもNCT。カメラでがっつり票を追ってたみたいです。ついでにそこでカウントすれば……まあ、人んちには人んちの事情があるからね!
開票作業の流れ
一番手前の緑のテーブルでは票を手作業で立候補者別に分類しています。人海戦術!
この時点で、名前しかないものやなにが書いてあるのか判断しにくい票は別に分けられます。
手作業で分類した票は次段の分類機にかけられます。投票用紙がものすごいスピードでトレイに分類されていく!(といっても前段で分類されているので飲み込んだ票のほとんどは同じトレイに排出される。)
っていうか、こんな便利な機械あるなら手作業の分類作業をする必要ないのでは……? 機械にかけるのにある程度票をきれいにまとめておく必要があるからまとめるついでにざっくり分類も、という感じ?
分類された票は次のテーブルへ。ここでは票を計数機にかけ、単位票数ごとにまとめます。
計数機にかけられた票は次のテーブルでさらに間違いがないか確認されます。
確認を終えた票は再度計数機にかけられ、投票整理のテーブルへ。
票は投票整理のテーブルで候補者別にまとめられ、立会人の元へ。
票の束に立会人全員がハンコを押していきます。このへんの「ザ・お役所システム」という感じがいいですねー。
ハンコが押された票の束は「効力決定投票」として候補者別に仕切られたテーブルに並べられていきます。ここにならんだ票数が候補者の得票数となります。
このときは1束が200票でした。テーブルいっぱいになってる人もいれば1束しかない人もいたりして、これはこれでなかなかエグい光景かもしれない……
あん分・名のみ票台
一方、分類作業ではじかれた票は「あん分・名のみ票台」に運ばれ、精査されます。
個人的にはこの台をオススメしたい。双眼鏡やオペラグラスを忘れるな! 望遠レンズはこのときのためにある!
「田中角栄」と書くのはもう基礎中の基礎。一体なにを意味しているのか、まじで意味のわからないことが書いてあったりして、あまりのカオスに鳥肌が立ちます。平たく言って最高です。
候補者名の横に「がんばってください!」とか書いてある票を見つけて「あぁぁああぁああああぁああ!!」って叫び出したくなる気持ちをみんなで共有しようぜ!
ちなみに以下のような票は無効票として扱われるので、記入するときは気を付けましょう。基本的には候補者名以外の文字や記号を書くと無効になると心得よ。
- 候補者でない人の氏名を書いたもの
(田中角栄はもう亡くなっているぞ!) - 2人以上の候補者の氏名を書いたもの
(2人にそれぞれ0.5票とはならないぞ!) - 候補者の氏名のほかのことを書いたもの
(「がんばってください」などと書きたくなる気持ちはわからんでもないが、書くと無効になるぞ!) - 候補者のだれを書いたのか確認し難いもの
(小学生でも読める字を書いて! 字を書くのが困難な人は投票所の人に頼んで代筆してもらうことができるよ!) - 白紙
(次回はなにか書いてみよう!)
祭りの終わり
23時に票数の中間報告。この時点で大勢は決まってる感じ。あとは端数の計測待ちという感じになるため、ここで帰る参観人も多かったです。
23時15分。投票整理や効力決定投票などの一部のテーブルを残して撤収開始。
23時25分。あっというまに撤収完了。
23時30分。残ったテーブルも撤収開始。投票用紙は文書保存箱に詰められていきました。候補者別にまとめるのかと思ったら候補者別とか全然関係なく結構無造作にがすがすつっこんでました。
保存箱はガムテでかなりがっちり封をされていました。どうでもいいけどこのお兄さん、めっちゃ仕事きれいだった。
23時42分。票数の最終報告。開票作業はこれにて終了です。
23時50分。すっかり片付いた会場。選挙の規模にもよりますが、だいたい24時前後までかかるみたいです。
開票が終わるまでが選挙です!
開票所のどこでなにをしているのかがわかると結構楽しめます。個人的にはあん分ゾーンがオススメ。はじかれた票を見てるとわけがわからなすぎてぞわぞわしてくる。きっとあん分係は強いメンタルを持った人が配置されているに違いない。
また、アリーナから働く人たちを眺めることでちょっとしたブルジョアジーも感じることができるぞ。開票所の楽しみ方は人の数だけある!