今年は越後妻有アートトリエンナーレの年でした。
ゆたか:実は私、こう見えて新潟に住み始めて長いんですけど、
ちはや:大丈夫、どう見ても長く住んでるようにしか見えないから安心して。
ゆ:トリエンナーレをまともに見に行ったことがないんですよね。
ち:新潟に住んでて!? あのイベントを!? 見に行ったことないの!? 私はもう大学の時からアートに興味ありありだったからなー。
ゆ:はい。
ち:……行ったことありません。
ゆ:はい。
ち:新潟県内だと「大地の芸術祭」と「水と土の芸術祭」の2つですかね。どっちもトリエンナーレだった。どっちかビエンナーレだと思ってた。
ゆ:あ、「トリエンナーレ」って十日町だけじゃないんすか。
ち:「トリエンナーレ」と言った場合「大地の芸術祭」だけを指すわけじゃないんだけど「大地の芸術祭」は別名として「トリエンナーレ」と呼ばれている感じはある。「水と土の芸術祭」は「水土」(みずつち)が愛称・略称かな。
ゆ:ワラめっちゃ盛って巨大な動物の像とか作ってるの水土だっけ。いらないんだったらワラ欲しいんだけど。猫ちぐらの材料として。
ち:巨大なワラの動物像はあれはまたちょっと別で、年に1度岩室で武蔵美だか多摩美だかの学生が作ってるんじゃなかったっけ?
ゆ:え、そうなの? 信濃川沿いのとこで作ってるんだと思ってた。
ち:ワラのドームっぽい建物(?)なら水土の作品ですが。
ゆ:ほんとだ。「わらアートまつり」ってのが出てきた。
ゆ:オレが思ってたの、たぶんこれだわ。岩室だったのか。
ち:いや! 岩室のわらアート、水土のにも載っているな! 水土の一環なのか!?
ゆ:もうわけがわからない。ひとつだけ言えるのは、こんだけ新潟のあちこちにアートイベントがあるのに造形大がある長岡は無風地帯ってことだね。
ち:ほら、あの大学はアートじゃなくてデザインだから……
ゆ:知ってる。デザインとアートは別物だってことは知っているが、ちょっとくらい絡んでもいいじゃない。乗ればいいじゃない。このビッグウェーブに。
ち:「みしま竹あかり街道」とかにはがっつり絡んでるから……
ゆ:結局、絡んでも研究室単位なんだよなぁ。
ち:そうなのよね。あ、でも在学時には広くお手伝い募集してた気がする。
ゆ:竹あかりの?
ち:「こへび隊」って名前だったんだけど、里山でアート作品を作る云々……
ゆ:それ、十日町じゃん! 長岡は依然として無風地帯じゃん!
ち:長岡、ないっすねー。
ゆ:まあ、いいんだけどさ。現代アートよくわかんない勢だし。ゴミをつなげたものを「衛星です」って言われてもピンとこない勢だし。「小さなゴミで大きなゴミ作ってどうするの! 捨てるの大変になるでしょ!」ってオレのうちなる母が叫び出すんだよなぁ。
ち:ああいうのは都会の大学生が田舎に合宿がてら来て、いつもと違った環境でアート作品を手伝うから盛り上がるのではないかと。田舎から田舎にいくメリットがない。
ゆ:暑いしな……
ち:長岡はアート展示をやるには人口がどっちつかず……というか、市民が保守的だからああいう展示は難しい気がする。田んぼの中にサイケなカラーのカカシ立ってるとギョッとするもん。それを受け入れる風土ではない感じが。
ゆ:そのわりには「市民協働」だっけ? なんかボランティア団体のクラスタみたいなやつ。さかんにやってるっぽいじゃん。長岡の中心部だけかもしれんけど。あれじゃね、ゴミの分別が細かすぎて処分する際のハードル高すぎるから避けられてるんじゃね?
ち:長岡市民はもう、花火だけでいっぱいいっぱいなのでは……
ゆ:あー。花火にアートパラメータ全振りしてる感はある。
ち:観光地じゃないから宿泊先も少なそうだし。
ゆ:それ言ったら十日町のほうが少なそうじゃない? 温泉あるから多いんか?
ち:民宿とかあるんじゃないかという勝手なイメージ。
ゆ:あっちってスキー場とかあったっけ? あ、津南はあるか。
ち:てか、芸術祭見に来た人って宿泊していくのかな? 日帰りメイン??
ゆ:廃校を宿泊施設にしたところがあって、そこは結構予約入ってるっぽい。飯付き6,000円とかでなかなかリーズナボー。
ち:あらお安い。そういうのも含めて楽しい感じになってるのか。
ゆ:相部屋が基本だけど、まあ、ほかの宿泊者もたぶんトリエンナーレ参加者だからそれはそれでアリなのかもしれない。
ち:近くなのに全然知らない世界が広がってそう……1回行った人は繰り返し行ってるイメージがあるけど、その空気感にハマるのかも。
ゆ:あれか、天文イベント系か。
ち:あの雰囲気なのか。だとしたら楽しそうだな。
ゆ:清津峡ついでにキナーレ寄ったときに感じたけど、もしかして現代アート系のイベントって参加しないとよさがわからんのかも? 作品製作に関わるとか、自分が作品の一部になるとか。作品鑑賞を取り巻く経験も含めてのイベントって感じ。
ち:「見に行く」のでなく、「体感しに行く」って感じなのかなーと気付き始めてる。
ゆ:そうそう。そういう感じ。
ち:そこの空気感とか周りの様子も含まれて完成するというか。あれか、総火演で同じ目的地に向かう人の流れに驚き、大人数にもかかわらず整然と並ぶ列に感動し、空気の震えに心を震わせる、あの感じなのか。だとしたら現場に行かないとあの迫力は伝わってこないぞ!!
ゆ:あれはどちらかというとFPSだと思う。
ち:一種のフェスだよね。行かないと楽しめない。行けば空気感が楽しい。参加することに意義がある。
ゆ:新潟県民なら1回くらい参加しておくべきか……
ち:しかーし! 途中から参戦しようとするとなんか障壁が高いんだー! 「パスポート」ってなに!? それがないと見られないの!? 屋外展示は無料じゃないの!?
ゆ:え、カネかかるの。
ち:ちょろっと調べたけど、新参にもっとわかりやすくプリーズ。
ゆ:作品鑑賞パスポート3,500円(前売3,000円)(税込)ってやつか。
パスポートを持っていると大地の芸術祭2018会期中(2018年7月29日〜9月17日まで)、各施設のアート作品や屋外作品をすべて鑑賞できます。作品鑑賞パスポート2018 – 大地の芸術祭の里
ゆ:え、屋外作品見るのもカネかかるの。どこからどこまでがカネかかって、どこからどこまでがカネかからないの。こわい。
ち:その心配をなくすのがパスポートなのだろうか。こわい。
ゆ:パスポートで入れる場所リストが見つからなくて、得なのか損なのかわからない。こわい。
ち:え、パスポート・マップ・ガイドブックとあるんだけど、パスポートだけで完結しないの。こわい。
ゆ:人柱になるしか……でも、同じ値段で寿司30皿食えるんだよなぁ……
ち:衣食住が揃った上でのアートです。そういう人はとりあえず食を満たしてから出直してください。
ゆ:出たなスシローの欲求5段階!
ち:マズローじゃないんだ。
ゆ:欲求の頂点はワサビ巻。
ち:マグロじゃないんだ。
ゆ:マグロはわりと下。みんな食べたがるから。
ち:たしかに嗜好品という意味ではワサビ巻はかなり上、いや、やはり頂点……
ゆ:はい、ガリ寿司。
ち:ぎゃぼーーー!
ゆ:うーん、今年は十日町に通うかぁ。パスポートは経費で落とせますか。
ち:記事にすれば落とせそうだけど……いいお値段よねぇ……
ゆ:カネならある\ドンッ/
ち:今年……暑い……
ゆ:あぁ……別に高度が高いわけでもないから涼しくねーんだよなー。日が落ちてから明け方にかけて鑑賞できるようにしていただければ……なんとか……
ち:フェスと同じく体力が試される。でも平日動けるから効率良く回れるのかな?
ゆ:その点は問題ないんだが。あ、デッサン組現地集合にすればいいのでは。
ちはや軍曹:よーし来たな! では各自で回れるだけ回れ! 8時間後にここに集合だ。遅れた者は置いていく! 次の迎えは3年後だ!
ゆ:3年後はやばい。オレだったら普通に電車で帰る。あ、8人乗りレンタカー借りればみんなで行けないことはないな……
ち:学生は学割がある! うらやましい!
ゆ:「チケットやるからお前ら行ってこい」でもいいか……レンタカー代で全員分のチケット代出せそう。
ち:(行くかなぁ……)
ゆ:行けよ! そういう自由に使える時間があるのは学生のうちだけぞ!! 若いうちは借金してでもうまいもん食えってホリエモンも言ってた!
ち:とりあえず行くなら前売りをゲットですかね。
ゆ:芸術祭のサイトに出てるパスポート特典がエクセル謹製PDFでいきなり萎える。
ち:長岡まつりだけなじゃく、芸術祭もPDFを書き起こす作業が始まるのか!?
ゆ:アクセスゲットだぜ!
参考
大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2018公式ガイドブック [ 北川フラム ]
価格:
1,300円
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