冨田勲の「月の光」が1,000円だったので買ってまいりました。正確には1,080円(税込)だが細かいことは気にするな。
数年前から「買おうかなー、どうしようかなー」と思いながら買わずにいた冨田勲のアルバム「月の光」が1,000円(税抜)になっていたので、「これは!」と思い、購入いたしました。
これは「ソニー・クラシカル名盤コレクション1000」という企画でリリースされたCDの1枚です。
「クラシカル名盤コレクション1000」はソニー・クラシカルとRCA RED SEALを中心としたクラシックの名盤・奇盤・珍版を1,000円(2枚組は1,500円)でリリースするというありがたい企画で、99本のアルバムがリリースされています。全リストは以下のウェブサイトを参照ください。
リストには100本あがっていますが、残念なことにウェンディ・カーロス(リリース時はワルター・カーロス)の「スイッチト・オン・バッハ」が諸事情により発売中止となってしまったため、実際に発売されているのは99本となっています。
冨田勲は日本で初めてモーグ・シンセサイザ(モーグIII-P)を個人輸入した人物で、このアルバム「月の光」はそのシンセサイザを使って作られたものです。このアルバムで日本人として初めてグラミー賞にノミネートされ、その後現れるYMOにも少なからず影響を与えることになります。
収録されている曲は以下の通り。
- 雪は踊っている (「子供の領分」第4曲)
- 夢
- 雨の庭 (「版画」第3曲)
- 月の光 (「ベルガマスク組曲」第3曲)
- アラベスク第1番
- 沈める寺院 (「前奏曲集 第1巻」第10曲)
- パスピエ (「ベルガマスク組曲」第4曲)
- 亜麻色の髪の乙女 (「前奏曲集 第1巻」第8曲)
- ゴリウォーグのケークウォーク (「子供の領分」第6曲)
- 雪の上の足跡 (「前奏曲集 第1巻」第6曲)
すべてクラシックをシンセサイザーで再構築した曲です。当たり前ですが、どれもすごく……シンセサイザです……昔の自然科学館を彷彿とさせるサウンドがたまらない。イージーリスニングとシンセは懐かしサウンド界の2強。
「クラシカル名盤コレクション1000」は期間生産限定盤となっているので、欲しい円盤がある人は早めのご購入をお奨めします。
それにしても冨田勲がシンセサイザをいじるきっかけになった「スイッチト・オン・バッハ」が発売中止になったのは残念でござる。
あ、クラシック関係ありませんが「東北新幹線」のアルバムも1,000円とかで復刻してもらえると嬉しいです。あとで買おうと思っていたらいつのまにかAmazonでの在庫がなくなっていて、プレミアついてるでござる。最悪、iTunesでもいい。
レコード屋は衰退しました
「月の光」はAmazonでも販売されていますが、検索したらイオン新潟南のタワレコに在庫があったので、新潟行くついでにそちらで買うことにしました。Amazonは2,000円以下のお買い物だと送料かかるようになっちゃったし。かといって、学習指導要領いらないし……
TSUTAYA以外のレコード屋に入ったのは何年ぶりだろう、と思いながらタワレコに入りました。タワレコやHMVにあこがれながらツモリレコード(長岡駅前にあったレコード屋)を利用していた10代の頃。
その憧れだったタワレコですが、入ってみると思ってたより狭くて、品揃えもビミョー。ブツブツ独り言を言いながらAKBの棚を物色するおっさんが現代の音楽業界を物語っているようです。なんとなく、レコード屋が衰退しつつあることを感じて、少しさみしい気持ちになってしまいました。
でも、そんな衰退しつつある中でも変わらない存在はありました。髪を緑に染めた細身の青年の店員、キミだ! レコード屋が、レコードが、音楽業界が衰退して消えるその時まで、キミはロックであり続けてくれ。そう思いながら、心の中でそっとファボしたのでした。