
ここ最近、新潟の名産品としてお歳暮でもよく見かけるようになった洋なしの「ル レクチエ」。しかしながら追熟が必要とされるため、食べ頃の見極めをはじめ、食べ方が難しいフルーツです。食べ頃かどうかを判断するポイントや切り方をまとめてみました!
表記について

「ルレクチエ」「ル レクチェ」「ル・レクチェ」等、表記や呼び方にばらつきがありますが、JA全農にいがたは「ル レクチエ」という表記で統一しているそうです。というわけで今回は「ル レクチエ」表記で行きたいと思います。でも普段呼ぶ時は「ルレクチェ」って呼んでます、すみません! たぶんみんなそう呼んでます。
ル レクチエの食べ頃

ル レクチエが包装されているビニール袋には食べ頃の色が印刷されている他、「食べ頃5つのサイン」が書かれています。
- 色:果実全体が鮮やかな黄色に変わる(表の絵のような色)
- 香り:甘い香りがしてくる
- じく:茶色のじくがシワシワになる
- くび:じくに近い実のくびの部分が茶色に変色してくる
- 硬さ:手に持つとやや弾力のある感触になる
基本、これに沿って食べ頃を見極めればOK! とはいえやっぱり難しいもの。そこでもうちょっと詳しく紹介! 私は色・香り・触ってみた時の柔らかさの順で食べ頃を判断しています。
色の違いを写真で比較:目指すは完熟バナナの色

左がまだ早いもの、右が食べ頃のものです。左はくびに近い部分が青く、全体の色もまだ薄いです。それに対して右のものは全体に黄色くなってます。斑点のような濃い色の部分が出てくるくらいでちょうど良いです。目指すのは完熟バナナの色!

念のためもう一枚。左はまだ早いもの、中央はもうちょっとのもの、右が食べ頃です。
香り:袋の上からでもわかる強い香り

食べ頃が近付いてくると香りが一気に出てきます。鼻を近づけてよく嗅がないとわからないものはまだ早いです。食べ頃になると袋の上からでもしっかり甘い香りがしてきます。この香りがたまらない。
柔らかさ:指で押して凹む(潰れる)感じならOK

まずは柔らかくなるのが早いお尻の部分を指で少し強めに押してみます。よく「弾力がある」と表現されますが、これはちょっと難しいです。要するに「凹む」または「潰れる」感じがあればOK! カチカチで凹む感じがないものはもうちょっと待ちましょう。

お尻や首の部分が柔らかかったら、今度は中央部分を押してみましょう。ここでも柔らかさを感じることができれば食べ頃です! ル レクチエはとっても柔らかくなるのです。梨のようなザクザク感ではなく、桃のようなトロトロ感に近い食感を楽しむフルーツなのです。
じくとくびの色:茶色く、シワシワになっていれば完璧

硬さでは判断しにくい! という場合はじくと首の色で判断するのがおすすめです。左はまだ早いもの、右は食べ頃のもの。じくの付け根・首の部分が茶色っぽく、シワシワになっていれば食べ頃間違いなしです!
追熟させる際の保存方法

ビニール袋はかけたまま
追熟・保存の際はビニールの袋(包装フィルム)はかけたままが良いそうです。袋には穴が開いているので、水分の蒸発を防ぎながら呼吸ができるよう工夫されているとのこと。
早く食べたい場合は暖かい所で、長く持たせたい場合は涼しい所で保管
追熟は気温によって進み方が変わります。早く食べたい場合はリビング等の暖かい部屋に置いておくと早く色づいてきます。急がない場合や長く持たせたい場合は廊下や玄関等の気温が低い場所で保管。たくさんある場合は、室内の気温差をうまく利用し、時間差で食べ頃を迎えるようにしましょう。
リンゴと一緒に置いておくと追熟が早く進むかも。

キウイフルーツでよく見かける追熟の方法。リンゴと一緒に置いておくと、リンゴからでるエチレンによって追熟が早く進みます。でも洋なしもエチレン放出量が多い果物のひとつらしいです。……そういう方法もあります、ということで。
ル レクチエの切り方
食べ頃を迎えたらいよいよカット! リンゴのようにクルクル回しながら皮は剥けないので、切ってから皮を剥くのがおすすめです。

まずは首の部分をちょっとカット。

その後は4等分-8等分のくしがた切りに。

リンゴと同じように芯を取ります。

皮を剥いて完成!
美味しく召し上がれますように!

食べ頃のル レクチエはフォークで切れます。切れないようであればそれはまだ早いです。本当のル レクチエの美味しさではありません!
とかいうとまた難しい感じになっちゃいますが、何個か試してみて、徐々に食べ頃を見分けるコツをつかんで下さい。私も最初は早すぎた……とかやっちゃったもんです。
皮付きも案外アリかも!?

今回まとめるにあたりサイト等を回っていたところ、「洋なしは皮が薄いので皮付きでも食べられます」というのを発見。いやいやそれはさすがに無理でしょーと思いつつ食べてみたら案外アリ。皮を剥いたものと比べると若干舌触りが悪くなる感じがありますが、自宅消費で簡単に済ませたい場合はいいと思います。

昔は高級なイメージがあったル レクチエですが、最近はスーパーで小ぶりなものが安く手に入るようになりました。その反面、大ぶりで形がきれいなものはお歳暮・贈答用に。新潟から届いたル レクチエ、美味しい時期に美味しく食べてあげてください! 私、大好きですー。とろけるー。