icoroズが感想だったりそうじゃなかったりする話を好き勝手に語る読書感想会。
第2回目のテーマは「銀の匙 Silver Spoon」 1〜3巻。「銀の匙」4巻は既に発売されていますが、もう読みましたか?

ゆたか:それでは、第2回読書感想会を始めたいと思います。本日もよろしくお願いしゃッス。
ちはや:おなしゃーっす。URRYYY!
ゆ:今日違うから。それじゃないから。第2回は、今ならなんと燕三条製のスプーンも付いてくる! 「銀の匙」の1〜3巻です。
ち:「鋼の錬金術師」、通称「ハガレン」を描いてた荒川弘さんの作品でございます。
ゆ:銀匙の錬金術師こと、銀のスプーンを背負ったおばちゃんが大活躍。銀匙を駆使したバトルシーンがどんなふうにアニメで再現されるか楽しみです。
ち:体が小さくなる能力も持っていると見た。
ゆ:えー、ホントのことを簡単に言うと「受験戦争に疲れた青年が田舎の農業高校に入学してあーだこーだ」というお話です。なぜ「銀の匙」なのかはよく分かりません。主人公・八軒(はちけん)の通う高校の食堂に銀の匙が掲げられていたけど。今後何かストーリーに絡んでくるのかな?
ち:そうそう、銀の匙が何を意味するのかわからないという。でも付録についちゃうという。どう扱っていいのかわからないよ! お台所に飾ればいいのか!? ちなみに舞台は北海道。なのでそこらの農業高校より規模がデカイ。1周20kmらしい。
ゆ:しかし、スプーンは新潟の燕三条製で北海道製ではないのであった。
ところで、この作者って農業高校出身なの? 専門系高校の描写が妙にリアルなんだけど。1巻の初めの方とか「わっかるすっげーわっかる」ってにやにやした。
ち:ほほぅ。ということは貴方は普通科出身ではないのですかな?
ゆ:ご唱和ください。僕たちーっ!
ゆ&ち:工業系芸人ですっ!
ち:あ、作者は農業高校出身っぽい。 あくまでwiki情報ですが。
広大な土地と大型農機による酪農と畑作(主にジャガイモ)を手がける農家に生まれ、農業高等学校卒業後7年間家業を手伝っていた。
ゆ:ほんとだ。しかも実家が農家ですってっ! てか、有名人になると履歴が晒されるwikiこわいっ!
ち:農業界のサラブレッドだったかっ! うちらもいつか工業系なのをバラされちゃうかもねっ!
ゆ:もうバラしてるけどな。家が農家ならそりゃ描写がリアルになるわ。「この人、この漫画描くために実際に農家で生活したんだろうか?」とか思ってたんですが、そんな次元じゃなかった。生活の一部だった。
農業で挑もうとはなんと無謀な!
ち:でも正直、ハガレンのあとの作品ですし、なんか表紙はふわっとしてますし、期待してなかったんですよねぇ。
ゆ:だよねー。農業系は既に「もやしもん」あるし。正直、単行本にスプーンが付くという話が出るまで、Out of 眼中だった。
ち:「もやしもん」という農業系マンガの巨塔がそびえ立つ現在の漫画界。 そこに今一度農業で挑もうとはなんと無謀な! と思っていた。
ゆ:うん。思っていた。
ち:だが読んでみたらよかったよぉぉおお!
ゆ:あー、うん(やや引き気味)。そんな叫ぶほどじゃないけれども。
ち: (その冷静さに、ちっ、と舌打ちしつつ)「農業マンガ」ではなく「酪農マンガ」と紹介されていたらもっと早く手に取っていたかも知れない。
ゆ:そうそう。農業の中でも畜産の話題が中心だよね。そもそも八軒が所属している学科が酪農科学科。これから他の科と絡んで農産が出て来たりするのかな? まだ1年だし。
ち:1年ですでにかなーり濃いですが。
ゆ:3巻までで夏休み終了してるから、4月から9月くらい?
ち:1巻が春の巻、2~3巻が夏の巻でした。
ゆ:この数ヶ月に、シカを解体したり、クマを解体したり……
ち:受験戦争の中に身を置いていた人間が、たかだか数ヶ月でシカを解体するように! その手を血肉で赤く染め、ケモノの香りを身にまとう。ついに愛する豚(名前:豚丼)までをも……農業高校。そこは受験戦争よりも厳しい戦場。そのことを彼が知るのは、その戦いに身を投じてからのことだった……
ゆ:壮絶だな。「ハガレンを現実世界に落とし込んだらこうなりました」みたいなあらすじだな。死んだ豚丼を蘇らせようとして禁断の錬金術を使うとか言う超展開ないよね。
ち:兄さんっ!
ゆ:アルフレッドっ!
ち:誰だよ……もう一度だけ問う……誰だよ。
ゆ:イングランドの王だよ。それはともかく、登場人物がハガレンのそれに見えて仕方なかったりする。。
ち:わっかる。 1巻の最初の方とか、「知ってる人だらけなんですけど!」ってなった。
ゆ:担任、絶対、大総統だと思った。体育の先生はアームストロング少佐だし。獣医になりたいアイツ、北壁に飛ばされてたよね……? はっ! ひょっとして北壁はほっかいd……
ち:お、、お前、消されるぞ!
ゆ:おやこんな時間にd(ry まあ、初っぱなから親しみやすいといえば親しみやすくはある。デジャヴ効果。
ち:いい方向に持っていったな(消されずに済んで良かったな)。2巻くらいになると、ちゃんとキャラ立ちしててハガレンとかぶらなくなってくるけどね。タマゴの体型がたまりません。
ゆ:うむ。1巻ではどうなることかと思ったぜ。にしても、やっぱりどうしても「もやしもん」と比べてしまうんだよねぇ。
ち:避けて通れない道ですねぇ。