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IPv6ハッカソン in 新潟に参加してみた

 歴史は夜つくられるのか、新しい技術の原動力はエロなのか。
 それは定かではありませんが田舎で起きた小さな渦が、いつか世界を巻き込んでいくことを願ってやまないのです。

 IT関係の勉強会 『IPv6ハッカソン in 新潟』 に参加してきました。

 そこに集まった面々はリビドー戦隊スペルマン…ではなく、地方在住の素敵な技術者集団と、血迷った仏像愛好家が1名。

 こんにちはフリーランス仏像愛好家です。

IPv6Hackathonとは?NDSとは?

 この勉強会の趣旨は次のとおり。引用さん、よろしくお願いします。

みなさんが普段何気なく使っているIPアドレス。現在主に使われている「IPv4アドレス」は、アドレス管理組織レベルでは既に昨年から在庫が枯渇しており、今後新たなIPv4アドレスの分配はできない状況になっています。このため、今後のインターネットでは「IPv6アドレス」が徐々に主流となっていく方向で、ISPやコンテンツ事業者等のIPv6対応も急ピッチで進められています。
しかしながら、多くのアプリケーション開発者にとっては、まだIPv6は未知の領域で、実際に触ったり、それを意識して開発を行ったりしていないというのが実態ではないでしょうか。

 そこで今回、IPv6 Hackathon in 新潟と題して、新潟県内で活動をされているアプリケーション開発者のみなさんが、IPv6の現状について講演を聴き、理解を深め、実際にIPv6に触り、その場でハックするというイベントを企画いたしました。

 当日は、IPv4枯渇とIPv6対応がアプリケーション開発にもたらす影響、Perl等開発言語のIPv6対応の現状などについて、識者を招いた勉強会を行った後、IPv4/IPv6デュアルスタック環境のサーバ上で自由にコーディングや検証を行っていただき、最後にその成果を発表していただきます。 もちろんセミナーだけの参加もOKです!

 本イベントを通じて、新潟県内のアプリケーション開発者ならびにISP/ホスティング事業者が、ともにIPv6対応に関する知見を共有するとともに、技術者同士の交流と活性化を図りたいと考えています。
IPv6セミナー + Hackathon in 新潟(第26回) – 長岡 開発者 勉強会(NDS)

 NDSという新潟県長岡市のIT系開発者が中心となって始めた勉強会グループと、新潟のISP技術者グループが手を組み、まだまだ一般的には得体の知れないIPv6というものをいじり倒してみようという試みです。

 勉強会は3部構成。
 第1部はインテックの廣海さんとJPNICの小山さんを講師としてお迎えし、「アプリケーション開発にどのような影響がでるのか?」「Lightweight Languageの対応状況はどのようになっているのか?」などのお話していただきました。
 ざっとまとめると、「これからのネットワークの世界にどのような変化が訪れ、それがアプリケーションにどう影響してくるか?どのように対応していかねばならないのか?」といった内容でした。

ハッカソン

 第2部は会場に用意された環境を使ってのハッカソン。

 会場にはIPv4オンリー、IPv4とIPv6のデュアルスタック、IPv6オンリーの3つの無線ネットワークが用意され、ハッカソン参加者は各自に用意された仮想サーバーへアクセスして思い思いのハックをおこなうことができました。
 会場は市民に開放された公民館的セミナールームなんで、上位ネットワークはフリースポットのWifiが1本あるだけだったんですが、MacBook AirにUSBイーサを3つ繋げ、仮想PC3台を通じてWifiルータ3台に繋ぐというかなり変態的かつ素晴らしい構成だったようです。

 私は手元にあったIPv6対応のネットワークカメラと小型のWifiルータで、IPv6オンリーのネットワークに無線接続し、IPv6アドレスでカメラ画像を見てました。カメラはPanasonicのBB-HCM580、WifiルータはPlanexのMZK-RP150N。このWifiルータはスマフォの半分以下の大きさっていう超小型のくせに、無線じゃないハードを無線化できるコンバーターモードを持っていたり、IPv6もパススルーしてくれたりとなかなかのすぐれものです。
 カメラは流石にAC給電だったんですが、Wifiルータはスマフォ用の予備バッテリーから電源をとって、ちょっと省電力+無線の構成を意識してみました。…とか言ったところで、結局のところ有り物を組み合わせただけです。

 すみません、icoroの寺社仏閣担当です。

 ハッカソンに顔を出すって決めてから何をするかしばらく考えたんですが、自分の腕前と理解力では深いレベルでのハックはできそうにないし、それだったら機材をつかったもののほうが多少派手でいいかな…と。

 実際のところ事前にいろいろ調べてみたら、IPv6に移行する過程で動かなくなるシステムやプログラムが沢山でてくるので、随分と対応してやらなきゃダメらしい。でも、『動かなくなるものを動かすようにする』ってのは、「あんまり楽しい仕事じゃないよね?」「なんか楽しい未来が見えないとやる気でないよね?」って思ったんです。

 IPv6って膨大なアドレス空間があるからいろんなものにアドレスを振ることができるっていうし、そしたらやっぱ屋外にあるいろんなものにセンサーくっつけてみたいよね。屋外でセンサーってなると、やっぱポイントになってくるのは無線と省電力だったりするよね?ってところで、今回の構成でちょっとどんなもんか試してみたという感じです。

 日本なんだし、八百万の神々にアドレス振ってしまおうぜ。

懇談会と成果発表LT会

 第3部は居酒屋に場所を変えての成果発表会兼飲み会です。

 ここでも凄腕技術者によって、わずか15分たらずで会場と同じミニデータセンターが出来上がりました(笑)

 持ち時間1人5分程度でどんなことをやったかを発表していったのですが、いや濃かった。私レベルの量産型技術者では、正直なところ内容まではなかなかすぐに理解できなかったのですが、東京をはじめとする全国各地のセミナーや、勉強会などにも参加されている周りのみなさんのお話を聞くと、かなりハイレベルのハックがおこなわれていたようです。

 プレゼンツールとかささっと用意できない私は、手書きノートを写真に撮ってプレゼンしましたよ。トップの写真がそれ。字、うまいでしょ。

少し先の未来を地方都市で考えよう

 すべてのものが東京に集中するという時代が長く続きました。
 それはどうしたって人に帰結するのであって、いくら交通網やネットワークのインフラが発達しても、最後にはやっぱ顔を合わせて空気を共有するのにはかなわない。それならば人口が多く、面白いことを考える・行動する人間が多い東京にあらゆるものが集中していくのはしたかがない。人が多けりゃ金も情報も面白いことも集まる。それが一番効率がよかった。
 そんな時代が長く続いたように思います。

 まだまだ課題は多いんでしょうが、本当にここ最近で地方に面白い人が分散していっている流れを感じますね。いや、これまでの田舎にも面白い人はいたんでしょうが、ソーシャルメディアなどの普及によって、その面白い点と点がむすびついて、新しいうねりが地方から起きているのを実感します。

 長岡開発者勉強会(NDS)は2ヶ月に一度程度のペースで開催されています。「ちょっと興味あるけど、敷居が高そうだな」と思っている人でもきっと大丈夫。今回はマニアックな内容でしたが、地理や歴史なんかにITを絡めた話や、マネジメントの話、ITをうまく地域活性化に活用している地方都市の事例紹介なんかもやっていますので、気軽に参加しても無問題。

 キャッチフレーズは『NDSは勉強会界の総合大学』です。”かい”がダブってます。

 私なんかは、ちょっと場違いな場所でわざと恥ずかしい思いをして「しっかりしなきゃな~」と自分をコントロールする場に使ってますんで、どんなもんか顔出しにくるだけでもきっと楽しいですよ。

ぼくのかんがえたさいきょうのせんさーねっとわーく

 歴史は夜つくられるのか、新しい技術の原動力はエロなのか。それは定かではありませんが、居酒屋では小さな未来が語られていました。

 東京にいる有名な女優さんに温度や湿度触覚センサーを内蔵したIPv6対応の玩具を持ってもらって、それと手元にある玩具がピアツーピアで繋がって、センサーネットワークで結ばれた2つの玩具は互いに連動して、田舎にいながら有名女優と…

参考

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