レンサバ(レンタルサーバ)をあちこち点々としている全国100万人くらいのレンサバ難民の皆様こんにちは。
独自ドメインでブログを書いている人にとって、レンサバの問題は非常に大きいものです。アクセス数が少ないうちはぶっちゃけどこでも良いと思うのですが、アクセス数が増えてくると、それに従ってサーバのレスポンスが気になってきたりします。
そんなアナタは、VPSの利用を考えてみるのも1つの手ではないでしょうか。若干の知識と若干の英語力が必要ですが、慣れたらもう止められません!
これまで、ロリポ(半年くらい)、ヘテムル(3ヶ月くらい)、チカッパ!(1年くらい)、coreserver(1年くらい)と流れ流れて、現在はSlicehostに流れ着いています。Slicehostに引っ越してから1年ほど経過しますが、まずまず快適なレンサバ生活が送れています。
最近、Linodeの方がいいんじゃね?とか思ったりもしてますが、結局、もうしばらくSlicehostにお世話になり続けると思います。
Slicehostって?
coreserverなどからSlicehostに移る際の最大の障害は、Slicehostが「VPS」であることだと思います。
ロリポ、ヘテムル、チカッパ!、coreserverなどは「共有レンタルサーバ」と呼ばれるサービスで、システム自体の管理をレンサバ屋さんの方でしてくれます。
一方で、「VPS」の場合は、システムの管理はもちろん、システムの構築も自分でしなければなりません。使い方自体は「専用サーバ」とほとんど同じです。結構めんどくさいです。
ですが、これは逆に言えば、システムを自分で好きなように調整出来るということでもあります。PHPがセーフモードでしか動かないのが不満、なんていう些細な(しかし影響は大きい)不満は共有サーバだと良くあると思いますが、VPSでは自分でシステムを構築するので、そう言うことは少ないです。(知識さえあれば。)
また、サーバのリセットなどもコントロールパネルから出来るので、専用サーバよりも管理は気軽かもしれません。
不安があるとすれば、Slicehostが海外のサーバ屋で、日本語が通じないと言うこと。日本でもこれくらいの値段でこれくらいのVPSを提供してくれるところがあればなぁと思うのですが、なぜかありません。(なんで?)
あと、海外にサーバがあるので、国内のサーバよりも反応速度が若干遅いです。これは致し方ない。
VPSのいろいろ
Slicehost

icoroも使っているVPS。ネット上では「安定性を求めるならSlicehost」と書いているところがいくつかありました。親会社が大きいとこらしいです。サイトデザイン的にもスッキリしていて好み。
一番安いプランは「256 slice」で、内容は以下の通り。
RAM | 256MB |
---|---|
Storage | 10GB |
Monthly Cost | $20 |
転送容量が100GBという制限がありますが、まあ、普通にサイトを公開している程度ではあまり関係がないレベルだと思います。
あと、ネットではここのチュートリアルの評判が良かったです。実際、構築してみて分かったのですが、シンプルで、それでいて重要なポイントを押さえています。
Linode

よくSlicehostと比較されるところ。Slicehostに対抗意識があるのかないのか分かりませんが、結構アクティブに活動しているイメージがあります。ちょっと前のdocomoに対するauみたいな。以前は蛍光グリーンが目にキツイ感じのウェブサイトだったのですが、1年ぶりに見たら、なにか落ち着いた印象になっていました。。
一番安いプランは「Linode 360」で、内容は以下の通り。
RAM | 360MB |
---|---|
Storage | 16GB |
Monthly Cost | $19.95 |
Slicehostよりも$0.05安い。それでいて、メモリは360MB。1年前よりもストレージが4GBも増えています。。今だったら、Slicehostじゃなく、Linodeを選択していたかもです。
Slicehost or Linode?
SlicehostとLinodeは、似ているようで若干内容が違います。
Slicehostはプランの移行が簡単に出来ます。
例えば(icoroのように)長岡まつりの時期になるとアクセス数が普段の何倍にも膨れあがるようなサイトの場合、その期間中だけリソースを増やしたくなると思います。
Slicehostならば、普段は256 sliceで運用しておき、まつりの時期だけ512 sliceにスケールアップ。そして、まつりが終わったらまた256 sliceにスケールダウンということがほぼシームレスに出来ます。使用している容量にも寄りますが、プランの移行は数十分程度で完了します。データ移行中もサイトはアクセス可能です。
プラン移行時にプランの差額を支払う必要がありますが、料金はちゃんと日割り計算され、使用しなかった分は次の月の支払に充当されるようになっています。(この仕組みは、当たり前のことだとは思うけれど、きちんとやってるのはすごい。)
Linodeは、複数のブートイメージを持つことが出来ます。MacでBootCampを使ってMacOSXとWindowsを切り替えられる、みたいな感じでしょうか。なので、ソフトの開発などで複数の異なる環境が必要、と言うような場合は、Linodeの方が適していると思います。Slicehostには(今のところ)こういった機能はありません。
また、アクセスのボラリティ(長岡まつりの時期はアクセスが急上昇するとか)がない場合も、同じ値段でメモリも容量も多いLinodeの方が良いと思います。
同じようなサービスでも中身は結構違う所があったりするので、自分の用途にあったサービスを選択しましょう!(やっぱりicoroはSlicehostでいいのかもしれない。)
国内のVPS
おまけで国内のVPS。1年前はCPIくらいしか海外並みに安いところがなかったと思うのですが、今はいくつか存在しているようです。以下は、ざっと検索して発見した国内(というか日本語が通じる)VPSを扱っているレンサバ屋さん。
- VPS仮想専用サーバー 料金・機能一覧:レンタルサーバー(ホスティング)はCPI
- QuickVPS – 月額500円からの格安仮想専用サーバレンタルサービス
- レンタルサーバーならVPSレンタルサービス|VPS stock
- VPS(仮想専用サーバー)なら使えるねっと
- 低価格レンタルサーバー&VPSのServerQueen
- 日本ラッドの専用サーバー レンタルサーバー SaaS ASP VPS ネットショップ
国内のレンサバ屋にほぼ共通して抱いた個人的な感想を言うと「余計なもん付けすぎ」。(Pleskとか全然いらないですから!)
SlicehostやLinodeのように必要最小限の構成だけ提供すれば、無駄なリソース食わないですし、料金も安くできるし、料金プランもシンプルに出来ると思うのですが、日本ではそう言うのは受けないのでしょうか。あるいはコレは日本人的なイタレリツクセリの精神なんでしょうか。
あと、国内業者のウェブサイトは余計な情報が多すぎて(そのくせ、スペックなどの肝心な情報が一目で分かるようには出ていない)、なんだかうるさく感じてしまうのは、海外の業者に毒されてるからでしょうか。。
今後、日本でも海外のようなシンプルで強力なサービスを提供するところが出てきても良いんじゃないかなぁと思っているのですが、一方で、日本でYahoo!がgoogleよりも人気であり続ける限り、それはないのかも、と思ったりもします。それでも最近は五分五分くらいになってきているようですが。
コンテンツ盛りだくさんのYahoo!の方が、検索に特化したgoogleよりも受けている、という日本(というか東アジア?)独特の傾向は、サーバのサービスでも同じ事が言えるんじゃないかと思うわけです。