新潟市西蒲区巻(旧巻町)に伝わる、郷土玩具「鯛車」(たいぐるま)。昔は子ども達がちょうちんの代わりに引いてお墓参りに行っていたそうです。
一度途絶えかけた伝統ですが、今また復活しているようです。
鯛車300個が巻の街を彩る
新潟市西蒲区巻地区に伝わる郷土玩具「鯛(たい)車」の明かりで街を彩る「越後巻の夜 鯛の盆」が13日、同区の巻文化会館前で開かれた”
昔は一家にひとつあり、お盆には必ず見ることのできる風物詩だったそうです。ですが職人がいなくなり、昭和三十年代ごろに姿を消してしまったとのこと。
ですがその後、有志によって鯛車復活プロジェクトが立ち上げられ、今回のイベントでは300個以上の鯛車が並んだそうです。
巻に伝わる鯛車は竹の骨組みと和紙で作られているのが特徴のようです。
「鯛車」とは昔から巻町に伝わる竹と和紙でできた郷土玩具です。各地に鯛車はありますが、巻の鯛車は三条市から伝わったとされています。作りはいたって素朴なモノで、竹で骨組みを作り、そこに和紙を貼って赤い色を塗ります。昔はお盆の頃になると子ども達が、家のまわりをゴロゴロと引いて歩いていたそうです
鯛車の大きさは高さ約1m、長さは約80cm位のものが標準サイズということで、けっこう大きめです。
鯛の部分は赤い色が塗ってあります。鱗など白抜きの部分はロウを塗って色が入らないようにするようです。明かりを灯した時に模様がきれいに浮かび上がりそうです。
開いた口とピンと張った尻尾がかわいらしいです。どうやらヒレは動く様子。夏っぽい色合いです。
電球を入れて照明にできるものもあるようで、オブジェとして飾っておく家もあるようです。現代風な使い方です。
私が「鯛車」を初めて見たのは長岡造形大学の卒業制作展示の時でした。現在「鯛車」のプロジェクトリーダーの野口基幸さんの卒業制作が鯛車でした。
卒業から4年。着実に伝統が復活している感じがします。
伝統って、やっぱりいいですねぇ。こういう良いものがある地域って素敵だと思います。
旧巻町のマンホールには「鯛車」が描かれているらしいです。
見てみたい。