山の中に忽然と現れるというその遺跡を求めて、我々は山に入ったのであった。
一部では「西の軍艦島、東の持倉鉱山」とも言われているらしい持倉鉱山(あるいは銅山)。その存在はかなり前から知っていましたが、地震やら水害やらで道が崩れたとか崩れてないとかいう不確定情報があり、また、行くの結構大変という話もあり、そもそもボクら、アウトドア系インドア派だし、という感じでなんとなく先延ばしにしていたのがこれまでのお話。
そんなある日、テレビを見てたら男性アナウンサーが長袖Tシャツ短パン feat. スニーカーで持倉鉱山跡に連行されていました(なお、しっかりヒルに食われていた)。あんな装備でも行けるなら、というのと、最近、にわかに山登りとかはじめてぼちぼち装備が整ったこともあり、暑くなりきる前に行ってみることになったのでした。それが7月のはじめ頃の話です。
事前準備
と、いきなり行く前にまずは事前準備だ。持倉鉱山はクマ、ハチ、ヒルが出るということで、事前にしっかり対策を講じました。とくにヒル!
服装
事前の調べで
- ヒルが出る
- 渡渉が必要な箇所があるらしい(しかし、渡渉しなくてもいけるという記述も見られる)
ということはわかっていたので、長袖、長ズボン、手袋、帽子、長靴、そして首にタオルという完全防備スタイルで挑むことにしました。
ヒル対策のため、肌の露出は可能な限り控えます。サポートタイツなどを着用すると肌の露出を抑えられ、かつ、夏でも涼しいのでオススメです。
また、長靴の中へのヒルの侵入を防ぐため、長靴は履き口の絞れるタイプ推奨。これは渡渉の際、長靴の中に水が浸入しちゃうのを防ぐ効果も期待できます。
ヒル対策グッズ
今回用意したヒル対策グッズは以下の通り。
- 飽和食塩水の入ったスプレー
(重量パーセント濃度20%以上のものであればおk) - ピンセット
- ヒル回収用のボトル
- 絆創膏
- ポケットティッシュ
ヒルを発見し次第、ピンセットでつまみ、飽和食塩水をスプレー。回収用ボトルに放り込むという流れだ。いいか、確実に殺れ! ヤツらに天敵はいない! 貴様が殺らなければほかのヤツが殺られるだけだ!
油断してヒルに食われてしまった場合も、あわててはじき飛ばしてはいけない。血を吸ったヒルはタマゴを産む。貴様の軽率な行動は、さらなるヒルの増殖を助長することになる!
食われてしまった場合も基本は同じ。ヒルをピンセットでつまみ、飽和食塩水をスプレー。剥がれたところで回収ボトルに放り込む。
ヒルに食われたキズはヒルの分泌するヒルジンの効果により血が止まりにくくなってるので、これをある程度絞り出し、その後、絆創膏(場合によってはガーゼ部分にティッシュを挟みこむ)でカバーします。止まるまで数時間かかる上に、風呂とか入ると再出血マッタナシです。抗ヒスタミン剤入りの軟膏があればモアベター。
ちなみに、万全のヒル対策を講じて山に入ったわけですが、実際に遭遇したヒルは往復で4匹でした。このあたりは天候や時期によるのかも。
ヒルは人の動く振動や熱、二酸化炭素などに反応して出てくるため(移動速度は分速1m)、パーティの先頭の人よりも後ろの人につく傾向があります。実際、先頭を歩いていた自分には全然ヒルはつきませんでした。
ルート
今回のルートは以下の通りです。県道17号線から林道持倉線に入ります。林道入口から持倉鉱山までは約2kmの道のりです。高低差もほとんどなく、1時間弱あればたどり着けます。
今回は途中まで林道を車で進んで1kmほど距離を稼いだので、30分ちょいで着きました。
持倉鉱山に向けて出発だー!
そんなこんなで持倉鉱山跡に向けて出発。参加者はicoroの岡本と関根。そして、クマに出くわしたときのスケープゴートは多いほうがいい大人数でにぎやかなほうがクマも出にくいだろうということで、メルマガでおなじみのふっちーも参戦です!
次回に続く!