去る7月27日にsnow peak Headquarters(スノーピーク本社)で行われた「事例に学ぶ『IT経営』セミナー」に参加してきました。
無事、スノピ本店にたどり着くことは出来たのですが、果たして……

今回のセミナーに参加するにあたってちょっと心配だったことがありまして。
それは、ちゃんと参加申込み出来ているのか、ということ。今回のセミナーには参加申込みをメールでしたのですが、それに対する返信がまったくありませんでした。なので、ちゃんと定員に入れたのかなぁ、と。行って「席ありません」とか言われたら泣ける。
結果を先に言うと、名簿にちゃんと名前があって参加出来たわけですが、それにしても、定員に漏れた人に対してはもちろん、定員に入った人にもちゃんと案内を返信すべきじゃないかなぁと思うわけです。
一応、アンケートには「返信くらいしろよJK」と書いておいたので(このままじゃないけども)、次からは改善されているかもしれません。結局、電話して直接聞くのが一番早いし間違いないって事ですかね。
ちなみに、申込者の処理をしていたのはスノピではなく、NICO(財団法人新潟産業創造機構)の産業創造グループ情報戦略チームだそうなので、あしからず。(というか、受付行ったらスノピの知り合いがいて、めちゃめちゃ歓迎されて、不安から解放された僕らは涙が出そうになった。)
というわけで、不安を抱えたまま潜入だ!(この時はまだ、ちゃんと名簿に名前があるか分かっていない。)

入口入ってすぐの受付カウンター。ひょっとして普段は受付の人がいたりするのか大企業だなおい、とちらっと思ったりしたのですが、カウンターの後はイスではなく階段がありました。これは……
ものすごい背の高い受付嬢がいるということか!(そんなまさか。)

社内を見学したい人はこの受付カウンターに置いてある受付票に必要事項を記入して、電話でスタッフを呼び出すようになっています。事前の予約は特に必要ないみたいです。

ボツボツ入ってくる人の後に付いていってみたら、この通り。なんか、長い。なんか、造形大みたい。

受付のテーブルの上に、カンみたいなのが積み上がっているのですが、ひょっとしてあれは……タイムカン?!

……なわけはなく、スノピ謹製ステンレスマグカップ&ステッカーでした。「HEADQUARTERS」の文字が入っているので、たぶんスノピ本店限定と思われます。無料のセミナーでこんなの頂いちゃって良いのか?! 後で「間違えました。返して下さい」って言われても、「いえ、もらってませんけどなにか?」って言うよ!

そして、こちらが今回のセミナー会場。なんだこのオサレ空間は。
セミナーの感想文
さて、肝心のセミナーですが、写真担当が学生時代のクセで講演中居眠りをかましたため、講演中の写真はありません(半分ホント)。
というわけで、ここはテキストで埋めたいと思います。
正直、スノピのネット活用具合は通販サイトくらいしか知らなかったので、内容も通販サイト関係の話が中心なんだろうなぁ、なんて思っていたのですが、全然違いました。そういう次元じゃなかった。
でも、正直なところ、スノーピークってそんなに「インターネットすげー活用しているぞおい!」という印象はないのですが、見えないところですごいんでしょうか。
とか言ってたけど、俺が知らないだけだったごめんなさい。見えないところですごかったごめんなさい。スノピ、インターネットすげー活用してるぞおい!
と、インターネットの前に、まずは、今回の講演会の(たぶん)主題的なポエムをご紹介。(どうでもいいけど「ポエム」というだけで何か気恥ずかしい気持ちになるのは何でだろう。)
人と人をつなぐ
人と自然をつなぐ
温かくつなぐ
心を込めてつなぐ
そのために
私達ひとりひとりが
心でつながる
このポエムは、2年くらい前になんかの席でスノピの山井社長が言ったんだか書いたんだかした言葉だそうです。詳細がいろいろあいまいみーですが、言葉自体はその場でスライド見ながら打ち込んだので間違ってないハズ。
で、インターネッツの話ですが、スノピは想像以上に先進的でした。とりあえず、スノピの社員のほとんどはFacebookのアカウントを持っています。
アカウントを持っていても放置していたらあんまり意味がありませんが(自分は結構放置気味ですが)、東日本大震災の時のFacebook上でのやり取りを聞いた限りでは、多くの社員がFacebookを活用しているようです。変な「ホームページ」作成業者よりも全然先行ってますね。
いや、だからといって、「じゃあ、うちも社員全員にFacebookのアカウント取らせよう」とか、「Twitter始めよう」とか、そういうことではなくて。
そこで最初の言葉(ポエム)が関係してくるわけですが、スノピは基本的に、社員同士や顧客同士、スノピと顧客のコミュニケーション手段として、インターネットを利用しています。
ただそれは、インターネットを使ったからコミュニケーションが活発になった、という話ではなく、「つなげる」という目的に対して、インターネットという手段がより良かった、という話です。もし、より良いものであるのならば、それは別に電話でもFAXでも、ポケベルでも郵便でも良いのです。
よく言われている事ですが、インターネットの利用は一つの手段であり、目的ではない、って事ですね。
さらに言うと、全社員にFacebookのアカウントを持たせて使わせるには、全社員にそれなりのインターネットに関するリテラシーが必要です。パソコンをいじったことがないような人を捕まえて、Facebookのアカウントつくれ、といっても土台無理な話なので。
その点、スノピの場合は、そもそも社長自身がIT系のネタが好きだったり、パソコンの導入自体が早かったり、社内の決裁もグループウェア上で行われていたりという下地がありました。だからこそ、全社員にFacebookのアカウントを取らせる、みたいなことが出来たんだと思います。(それにしたって社員にしてみたら結構な無茶ぶりだとも思うけれどもね。)

文字ばっかだとアレなので、山井社長の写真を挟んでみたりする。目線もらったよ!(でも逆光だったよ!)
そして、話しの中で出てきた「インターネットでなければ出来ないことがある」という言葉は、そういったバックグラウンドがあるからこそ生じる考え方だと思います。
単純にコミュニケーションを取るだけならば、電話でもポケベルでも郵便でも出来ます。しかし、簡単に、安く、リアルタイムに、複数の人間が一度にコミュニケーションを取れる方法というのは、今のところ、インターネット(上にあるサービス)くらいだと思います。
ただ、そういうふうに考えられるのは、インターネットという道具を日頃から使っているからこそであり、そうでない人にとってはそうは思えないかもしれません。世の中には「それにどういう意味があるのか分からない」という人も多いのではないでしょうか。
たまに、Facebookとはなんなのか、Twitterとはなんなのか、と人に聞かれることがあるのですが、なんとも説明しようがないんですよね。表面的に出来ることだけ言えば、一言ブログだとか、友達と写真を共有出来るとか、ぶっちゃけ、どーでも良いようなことばかりですし。
ただ、一つ言えるのは、テレビや新聞を見るような受動的なコンテンツのとらえ方をしていると、こういったものを理解するのは難しいのではないかと言うこと。アカウントを作ってぼーっとしているだけでは何も起きません。
それは例えば、新しい携帯を手に入れたばかりの状態と同じです。誰もあなたの番号を知らないので、あなたの携帯が鳴ることはありません。携帯に電話が欲しければ、他の人と番号を交換する必要があります。
FacebookやTwitterでも、まさにそういった作業が必要になります。それはあくまでコミュニケーションのための道具であり、見てるだけで何か面白いものを提供してくれるものではありません。
なので、インターネットをテレビなどと同じようなものだと思っている人は、これを理解するのにインターネットというものに対するパラダイムシフトが必要な気がします(ちょっとおおげさ?)。
とまあグダグダ書いてきましたが、つまり、「いろいろ思うところがありました」というヤツです。
パネルディスカッションの後半、ホントに最後の10分くらいのところで、司会が突然(それまでまったくそんなそぶりを見せていなかったのに)、「クラウドが……」「クラウドを……」とか言い出して、とち狂ってんのかと思ったのですが、これはどうも、NICO主催の「経営者研修会」の宣伝に繋がっていたようです。お仕事ご苦労様です。

というわけで、思ってたよりずっと思うところがあったセミナーも終了し、最後はいよいよ新社屋の見学です。