最近でこそ、ごくたまーに電気自動車が公道を走っている姿を目にするようになりましたが、今から10年以上前の1997年に、公道を走れる電気自動車が長岡技術科学大学(技大)で作られていたそうです。
その電気自動車は技大の「テクノミュージアム(てくみゅ)」にあります。今回のリニューアルで展示品に加わりました。
電気自動車というと「ザ!鉄腕!DASH!!」のソーラーカーだん吉を思い出すのですが、だん吉が走り出したのは2001年。それよりもさらに4年も早く、技大の電気自動車は作られたことになります。
といっても、だん吉はソーラーカーなので、ちょっとコンセプトが違うかもしれませんが。。
これが国立大学初の電気自動車「NEV-1」だ!
ベース車両はダイハツの「Leeza(リーザ)」という軽自動車。改造車として1997年に車検を取得しました。車検を取得した電気自動車の作成は、国立大学ではこれが初めての例だそうです。
電気自動車というと流線型、あるいはまるっとした未来的なフォルムを想像しますが、そんな想像をあざ笑うかのようなこの無骨なフォルム。この電気自動車からは公道を走ることを目的とした研究室的な土臭さを感じます。とても良いです。
エンジンルームはスカスカです。電気自動車は基本的にトランスミッション(変速機)が必要ないので、その分、エンジンルームのスペースが空くみたいです。
てか、これ、車体もEV用に設計したら、かなりエンジンルームをコンパクトに出来そうですね。
ガソリンの給油口には充電用のコンセントが収納されています。
インパネにならぶアナログなメータは、ファーストガンダムやスターウォーズの旧3部作を彷彿とさせます。
一番上に並んでいるメータは、真ん中がタコメータのようです。両サイドは電流計のようですが、何の電流計なのかは分かりませんでした。エアコンの吹き出し口の下にはトグルスイッチが2つ。これも何のスイッチなのか分かりません。。その下にあるのはバッテリーの電圧計です。
バッテリーは座席の後に配置されていました。12個のバッテリーが直列繋ぎになっており、約50km走れるそうです。最高速度は60km。
もっとぎっちりと充電池を積んでると思っていたので、意外でした。もっとも、バッテリーは1個15kgくらいあるので、12個で180kg。重量と電圧のバランスを考えると、これくらいがベターなのかも。
ちなみに展示されている電気自動車のバッテリーはダミーなので、車を動かすことは出来ません。
そんなわけで、あなたも「てくみゅ」で国内初の国立大学製電気自動車を見てみては。近くて遠い1997年と、あの当時の「未来」が感じられます。
テクノミュージアム
場所 | 長岡技術科学大学 物質・材料 経営情報1号棟1F |
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開館時間 | 9:00-19:00(平日) |
入館料 | 無料 |