禁煙ポスターの募集ページで見かけた禁煙・分煙普及マークになっているゆるキャラ「バコビィー」ですが、その後の追加調査(というかリンク辿っただけですが)で、なんとこの「バコビィー」に兄弟(?)がいることが判明しました。
「禁煙ポスターコンクールの作品を募集中」という記事を書いた時に気がついたゆるキャラ「バコビィー」。

「バコビィー」という名前も謎ですが、とってつけたような禁煙マーク、上越と下越を結ぶ謎の線など、不可解な点が見受けられます。なによりこのキャラクター、禁煙マーク無しの状態で何かに載っているのを見たことあるんだよなぁ。
そう思って調べてみたところ、意外な真実が判明しました。それが「健康にいがた21」のページに掲載されていた以下の画像です。

左から
- 運動週間普及マーク「トビィー」
- 歯や口の健康普及マーク「ハビィー」
- 食育普及マーク「ショクビィー」
- 禁煙・分煙普及マーク「バコビィー」
となっています。ひどいやっつけしg(ry
最初、「バコビィー」というキャラクターが持ち物を変えて異なる普及マークになっているのかと思ったのですが、名前が全て違います。キャラクターの構図や名前から考えて、「トビィー」をベースにして「バコビィー」などの亜種が作成されたようです。
縄跳びをしているから「トビィー」というのは分かるのですが、他のキャラに至っては「ビィー」の意味が失われている上に、縄跳びをしながら歯磨き、縄跳びをしながらご飯という暴挙に出ています。縄部分消したほうが良かったんじゃ…
バコビィーに関しては「禁煙して運動しよう!」と捕らえられなくもないかも?
「なんかもう、すげーゆるいよ」と思いつつ更に見ていくと、なんとこのゆるすぎるキャラクターにもちゃんとドレスコードが定められていることがわかりました。
(利用できる健康づくり普及マーク)
新潟県ホームページ | 健康にいがた21
第3条 健康づくり普及マークは次に示すものとし、健康づくり普及マークを利用するもの(以下「利用者」という。)はマークをみだりに改変して使用することはできない。
4種類のキャラそれぞれに色の指定などがあります。以下のような感じです。

おそらく、すべての「ビィー」シリーズのベースになったであろう「トビィー」はBk100%、DIC579、DIC76の3色で構成されています。
一方で、たぶんトビィーの亜種と思われる「ショクビィー」。

使用している色数は全部で13色。「DICってなんですか?」と言わんばかりの勢いです。しかも、縄跳びと箸を一緒に握っています。こんな事したら、間違いなくお母さんに怒られます。ものっそい勢いで怒られます。
そして、「ハビィー」。

この無理矢理な歯の光らせ方に行き場のないやるせなさを感じてしまうのは自分だけでしょうか。自分が「トビィー」の作者だったら鬱になれるレベルです。
こういうことを結構平気でやる組織やら会社やらは多いのですが、自分で何かを作ったことがある人にとって、これは信じられない暴挙です。
あえて言おう、原作レイプであると!
一昨年(2007年)に「ひこにゃん」をめぐって作者が市を訴えたことがありましたが、その時の作者の主張は以下のようなものでした。
・デザイン会社は作者の代理(表見代理)であり、許可した絵は3枚のイラスト画のみ
ひこにゃん – Wikipedia
・使用許可期間は委員会の運営期間である400年祭の開催中のみである
・市の行為は作家の作品への愛着と苦労を無視するものである
ポイントは3番目の「作家の作品への愛着と苦労を無視するものである」というところにつきるのではないかと思います。
しっぽが付いたり、肉が好きな事になったりする事自体は別にかまわないのですが、それをする前に作者に一言あってもいいんじゃないかと。後ろ姿が分からないなら「後ろ姿はどうなってるんだ?」と聞いてくれよと。
作者にとって作品は子どもみたいなもので、その子どもを(著作権を譲渡したとはいえ)何か訳の分からない風に改変されるのはやっぱり面白くないものなのです。
官公庁はなんか適当にゆるキャラを改変する。改変されたゆるキャラを見た作者は「もう勝手にしろよ」と思う。そうなったとき、そのゆるキャラは、一体、誰に愛されているというのでしょうか。誰にも愛されないゆるキャラに存在意義はあるのでしょうか。
と、ここまで言って、「ビィー」シリーズ4種類全部、作者が考え抜いて作ったモノだったら目も当てられませんね…