九重園さんで「行ってみるとおもしろいよ」と紹介された「喜っ川(きっかわ)」さんにいってみました。天井から塩引き鮭がぶら下がっているとか。
建物は、外見も店内も町屋風。古くて新しいちょっとおしゃれなお店です。でも鮭はぶら下がってません。なにか、話を聞き間違えた、か?
「喜っ川」は鮭料理のお店。「塩引き鮭」はもちろん、「はらこの醤油漬け」や「鮭の酒びたし」といった鮭料理を販売しています。
昔から鮭料理を作っている老舗なのかと思っていたのですが、元は江戸時代から続く造り酒屋で、戦後に鮭料理製品を販売する現在の「喜っ川」になったようです。
江戸時代より続けてきた造り酒屋をやめて、まだ村上の鮭料理の価値が見出されていない時代に、初めて塩引き鮭、鮭の飯寿司、鮭の酒びたしなどを製品として製造し本業としました。喜っ川について【ごあいさつ】 – 味匠喜っ川
店の奥に扉があって、店の奥を自由に見学できるようになっていました。
せっかくなので、中を見学させてもらうことにしました。
こっちか!鮭が天井からこれでもかというくらいぶら下がっていて、異様というか、すごいというか、なんかもうそういう光景です。
店のずっと奥の方までこの光景が続いています。常時1,000匹以上の鮭がぶら下がっているらしいです。店に入ったときになんか生臭いなぁ、と思ったのですが、これだけぶら下がっていれば当たり前ですね。
鮭を見上げていたら、従業員らしきおじいさんがいろいろと話をしてくれました。鮭の本数やぶら下げている理由から始まり、この土地の風の向きや、その風向きが鮭に与える影響、鮭の顔つきの違い、等。
この鮭の干してある場所は、鮭のために冬でも窓を開け放ったままにしているそうです。真冬だと-4℃にもなるとか。
この日の温度は7℃。ですが、風が通るため、体感温度はもっと低い感じがしました。てっきりマイナスに行ってるか行ってないか位だと思っていたのですが。
当然、従業員はみんなこの中で働いています。7℃でもこれだけ冷えるのに、マイナス4℃って。
話は鮭にだけにとどまらず、さらに、ご飯を食べるときの「いただきます」「ごちそうさま」の意味やお茶を出す・入れる話など、正直、ここではフォローしきれません。気になった方は是非「喜っ川」に行ってみてください。鮭を眺めてるとふらっと現れると思います。とにかく話題の豊富な人でした。
ところで、話題があふれ出して服着て歩いているようなこのおじいさんは一体。ただの従業員というわけではなさそうなのですが…
その正体は、後で「喜っ川」のウェブサイトを見て分かりました。
「喜っ川」のご主人(社長)の吉川哲鮏(てっしょう)さんでした。。
昭和10年生まれの主人哲鮏は弊社の社長であり、根っからの職人です。鮭キチガイで知られ、鮭の食文化の話をさせると何時間でも話し続けてしまいます。喜っ川について【ごあいさつ】 – 味匠喜っ川
たしかに。。
味匠喜っ川
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