ふと思い立ってMossのテントをググってみたところ、Mossテントのサイトがなくなっていました。え。Mossってなくなったの?
先日、「よつばと!」を読んでいたら、11巻でほのめかされていたキャンプ回が掲載されていました。
「よつばと!」は実在の商品やブランドが登場するので、それを探したりするのも楽しかったりします。そういえば、以前、よつばと父ちゃんが食べたピザをピザーラで注文してみたこともありました。うまあじ。
そして、キャンプ回。アウトドア系インドア派を自称するicoroとしては、そこに出て来るアウトドア用品のブランドが気になったりもするわけです。
あの焚き火台はスノピークですねわかります。タープがmont-bellということは、テントはムーンライト? ジャンボがルノー載っちゃうくらいだから、Mossあたり出してくるかと思ってますた。
そういえばMossを見ない気がする
てか、そういえば、最近、Mossのテントを見ない気がする。などと思って、ググったら驚愕の事実が。え、今ってMossのテントないんですか。
自分のアウトドアブランド知識は90年代でアップデートが停止しているので、この10年でなにが起きていても不思議じゃないんですけど、まさかMossがなくなってるとは。Moss Tentsのドメイン(http://www.mosstents.com/)もfor saleになってました。
Mossとは
Moss(モス)はBill Moss(ビル・モス)が1976年に創設したテントのブランドです。現在、テントと言えばドーム型が一般的ですが、このドーム型テントを世界で初めて作ったのがこのBill Mossでした。
それだけでなく、Mossのテントはとても芸術的。どれくらい芸術的かというと、MoMA(ニューヨーク近代美術館)の永久収蔵品になるくらい芸術的。それもそのはずで、Bill Mossはそもそも芸術家だったりします。
ざっと調べたところ、Mossのテント部門は1994年にREIに買収され、その後、2001年にREIからMSRに転売され、さらにMSRはCascadeに買収されてました。MSRに移った頃にMossブランドは消えてしまったようです。
Mossの遺伝子
Mossのテントはもはや伝説上の存在となりつつあり、オークションではMossのテントに数十万円の値段が付いたりする事もあるのだとか。
では、Mossのテントは絶対的に良いのか、というと、たぶんそんなことはないと思います。機能性やコストパフォーマンスについては、20世紀で進化が止まってしまったMossのテントより、今のテントの方が良くなってると思います。どんなに良いテント買ったって、数十万にはならないしね。
一方で、ドーム型テントというひとつのスタイルを作り上げた存在として、そして、テントというものを芸術の領域にまで引き上げた存在として、頭の片隅にでもMossの事を置いておいてもらえると、かつてMossのテントにあこがれた私などは少し救われる気がするのです。
というお話でした。