テレビの地上波アナログ放送が終了となる7月24日まで、残りあと1ヶ月ほどとなった2011年6月某日。ついにicoroの地デジ化計画が決行されました。TRINITRONはダテじゃない!
かつてほど積極的にテレビを見なくなったものの、まあ、あればあったでなんとなく見るテレビ。最近は深夜アニメも大人のたしなみになりつつあるようなので、テレビがあっても損はなさそうです。
32型でも3、4万円くらいとかなりお安くなっているので、どーんと買っちゃうかー? でも、どうせ地デジ対応するなら、録画出来る方が良いかも? でも、どうせ録画出来るならBDとかに書き出せた方が良いかも?
……と、欲が欲を呼び、あげくに行き着いたのがこれ。
東芝の出している地デジチューナー「D-TR1」。Amazonで1万5千円ほどでした。これを接続することで、従来のアナログなブラウン管テレビでも地デジが見られるようになります。
しかも、この「D-TR1」はHDDを接続することでテレビ番組の録画も出来るようになります。「REGZAチューナー」という名でも呼ばれる通り、ちょうど、東芝の録画出来るテレビ「REGZA」シリーズのチューナー部分を取り出したような製品です(でも、NASには対応してないみたいです)。
箱の中身は、地デジチューナー本体、リモコン、リモコンの電池、ACアダプターとそのコード、アンテナの同軸ケーブル、ビデオケーブル、B-CASカード。
同軸ケーブルとビデオケーブルが同梱されているので、これだけ購入すれば、とりあえずアナログテレビを地デジ化することが出来ます。
もちろん、乾電池だってTOSHIBA製。
背面の端子は左から電源、ビデオ出力、D3映像出力、HDMI出力、HDD接続用のUSB、LAN、地デジアンテナ入力、BS・110度CSアンテナ入力となっています。LANが付いてますが、ファームウェアなどのアップデートやメール録画機能などで使用しているだけで、別にインターネットが出来るようになるわけではないみたいです。
セットアップ
というわけで早速セットアップだ!
材料はこちら。もらい物のソニーのブラウン管(トリニトロン管)テレビ。92年製。たぶん18インチ。リモコンは、もらったときに既に失われていた。
テレビの上に乗っているのはUHF用の卓上アンテナ。VHFは部屋の壁にあるアンテナ端子に繋がっています。何でこんなややこしいことになっているかというと。
このテレビのUHFのアンテナ端子とVHFの端子が別々になっていて、かつ、UHFの端子が平行フィーダになっているから。
物置を漁ったら卓上アンテナが出てきたので「とりあえずこれでいいや。またヒマなときに分配機噛ませよう」と思ったきり、現在に至る。「そのうちヒマなときにやろう」は決して行われることがない法則。
イントロダクションはこれくらいにして、実際の作業へ。
まずは、テレビのコンセントを抜いて、テレビに繋がっているアンテナ線を全部取り外します。
続いて、テレビの映像端子と音声端子に、地デジチューナに同梱されていたビデオケーブルを接続します。黄色は映像端子に、白と赤は音声端子に。
ちなみに、このテレビはモノラルらしく、音声端子がひとつしかありませんでした。というわけで、とりあえず片方だけ接続。後でヒマなときに工作してモノラル対応しようと思います。(決して行われることがないというフラグ。)
地デジチューナ側で音声をモノラル出力に出来るかなぁ、と思っていたのですが、出来ないみたいです。今はもうステレオがデフォなんでしょうか。てか、モノラルとか死語ですか。
ビデオケーブルのもう一方は、地デジチューナの同じ色の端子に接続します。
そして、アンテナ線も地デジチューナに接続。
地デジチューナにB-CASカードを突っ込みます。そういえばB-CASカードが廃止になるとかなんとか前に聞いた覚えがあるんですけど、あれってどうなったんですかね?
地デジチューナはとりあえずテレビの上に置いてみました。うすっぺらい液晶テレビではマネ出来まい!(鏡餅だって置けるんだぜ!)
あとはテレビと地デジチューナの電源を接続して、作業は完了です。とっても簡単。こんなんでホントに地デジが見られるようになるの? ってくらい簡単です。
それではさっそく、見せてもらおうか、トリニトロン管の性能とやらを……!(え。)
まずは、テレビの入力切替でビデオに切り替えます。
続いて地デジチューナーの電源をON!
そして、地デジチューナの初期設定をします。小さいテレビだと文字が見にくいかも。18インチ(たぶん)のこのテレビで結構ギリギリな感じです。画面に従って、住んでる場所などを設定していくと……
地デジキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
アナログとは比べものにならないくらいきれいな画面です。初めてうちで地デジ対応テレビを目にしたときの感動再来。やっぱきれいですねー。普通に地デジクオリティの画面です。てか、下手な液晶テレビよりもこちらの方がきれいな気がするぜ。時代はトリニトロン。
録画も出来るREGZAにする
せっかくなので、HDDを接続して録画も出来るSONYトリニトロンREGZA(もうなにがなんだか)にしてみました。
材料はこちら。バッファローのHDD(1TB)です。USB2.0接続出来るもので、価格は6,000円くらい。バスパワー(電源が必要ないタイプ)のHDDだと動作しないそうなので購入の際はご注意を。
バッファロー製であることに特に深い意味はありません。既に持ってるHDDがバッファローだったので、並べたときの見た目を揃えるために同じメーカーにしただけ。
端子はUSBと電源のみ。電源スイッチはありません。
とりあえずテレビの脇に配置。コードを取り回ししやすいように反対向きに設置してあります。本設置の時はちゃんと前向きにするつもり。
地デジチューナにHDDを接続して、HDDの電源を入れると、自動的に「機器の登録」という設定画面が出てきます。画面に従って設定していけばOK。
これだけで番組の録画が出来るようになります。
毎週や毎日ある同じ番組のシリーズを自動的に追って録画してくれる「連ドラ予約
」は便利です。取説によると、野球なんかで放送時間が伸びたりしても、前後2時間は自動的に追って録画しておいてくれるらしいです。最近のテレビはすげーですね。
HDDの電源コントロールもちゃんとしてくれるので、ずーっとHDDの電源入りっぱなしと言うこともありません。録画予約の時間になると自動的にHDDの電源が入って、録画が終わると電源を落としてくれます。賢い。
あと、気になる録画時間は1TBのHDDで89時間31分でした。録画して、見て、消す、というサイクルの使い方ならば、十分な録画時間だと思います。
そもそも、D-TR1でHDDに録画した番組はBDやDVDなどに書き出すといったことが出来ません。BDなどに書き出したい場合はBDレコーダなどを購入することをお奨めします。
まとめ
そんなわけで、2万円ほどで地デジ+HDD録画環境が整いました。セットアップも結構簡単です。セットアップ・アップデート大好きな自分にとっては、ちょっと物足りないレベル。
録画出来るチューナーは他のメーカーからも出ていますが、中でも、それなりの価格でそれなりの機能を提供している「D-TR1」はなかなかバランスの良い製品だと思います。まだ数回しか利用していないですが、録画が失敗したということも今のところないです。REGZAというブランドを冠していることも伴って、安定感を感じます。
難点をあげるとすれば
- (簡単とはいえ)普通に液晶テレビを設置するのに比べると機器接続の手間がかかる。
- テレビを見るときに、テレビと地デジチューナ、それぞれの電源を入れなければいけない。
- 番組表などの文字が潰れ気味で読みにくい。
といったところでしょうか。
特に接続の部分は、場合によっては(今回のようにテレビがモノラルにしか対応していない場合とか)別の部品が必要になったり、工作したりする必要が出て来る可能性もあります。よく分からないという人は、素直にAll in Oneの普通の液晶テレビを購入した方が、結果的に安く付くかもしれません。
それを踏まえてなお、
- 今あるブラウン管テレビがまだ使えそうだから使っておきたい。
- 新商品の入れ替わりが早すぎて見極めが難しいのでもうちょっと様子を見たい。
- 余ってるPC用ディスプレイをテレビにしたい。
というような人には、地デジチューナを使うという選択肢もありだと思います。録画機能が必要なければ5,000円ほどで地デジチューナが手に入ります。「とりあえず」の地デジ化にも最適だと思います。
結論としては、「地デジチューナ+ブラウン管の組合せって、全然アリだと思う。」
参考
TOSHIBA 地上・BS・110度CSデジタルハイビジョンチューナー ワンセグ録画・外付けUSBハードディスク録画対応 D-TR1
- メーカー:レグザ(Regza)
- カテゴリ:エレクトロニクス
- 発売日:2010/04/20
BUFFALO USB2.0 外付けハードディスクドライブ 2.0TB HD-CL2.0TU2/N [フラストレーションフリーパッケージ(FFP)]
- メーカー:バッファロー
- カテゴリ:Personal Computers
- 発売日:2010/05/01