犬や猫の譲渡を希望する場合、どのような手続きが必要なのか、実際に記入する書類を見せてもらいました。手続きの流れをシミュレーション。
譲渡を受ける際は2枚の書類に必要事項を記入して提出します。
まず1枚目、「動物の譲渡資格・飼養環境調査票」。
- 譲渡希望動物(成犬・子犬・成ねこ・子ねこ・その他)
- 飼養する目的
- 飼養予定場所(屋外につないで飼養・室内で飼養・庭などで放し飼い・その他)
- 周辺の環境(住宅地・商店街・山間地域・その他)
- 同居家族構成(間柄、年齢)
- 世話をする人
- しつけをする人
- 他の動物の飼養(あり・なし 犬・ねこ・その他)
- 過去の飼養経験(あり・なし 犬・ねこ・その他 最後までみとった・途中で手放した・犬の場合、登録、狂犬病予防注射は必ず行っていた)
確認事項
- 飼うことを家族全員が賛成していますか?
- 終生飼い続けることができますか?
- 十分な世話やしつけができる大人がいますか?
- 動物が飼養可能な住宅ですか?(借家の場合、家主の同意は得ていますか?)
- えさ代や治療費などの費用を負担できますか?
- 毎日の食事の準備や散歩を欠かさずにできますか?
- 不妊去勢手術を行いますか?
- 動物を飼養できない集合住宅等へ転居する予定はないですか?
確認事項で一つでも「いいえ」があった場合は譲渡不可となります。完全室内飼いの場合でも不妊去勢手術は必ずお願いしているそうです。また飼育者が年配の方だけの場合も不可、飼えなくなった時の引き取り先がある場合のみ譲渡しているとのこと。
そしてもう1枚、保健所長あての「ねこの譲渡申請書」。犬の場合は「犬の譲渡申請書」となります。
こちらの書類で以下の事項を遵守することを誓ったうえで譲渡を申請。
- ねこの本能、習性等を理解して愛情をもって取り扱い、必ず室内で終生飼育します。
- 飼い主としての責任を自覚し、他人に迷惑をかけることのないよう飼養します。
- 譲渡を受けたねこは、必ず所有者を明示します。
- 疾病等にかかった場合は、適切な治療を受けさせます。
- 特別な事情のない限り、不妊去勢手術を受けさせ、その事実を貴所に報告します。
- 動物の愛護及び管理に関する法律並びに新潟県動物の愛護及び管理に関する条例で定められた事項を遵守します。
- 迷子ねこの譲渡を受けた場合で、本来の飼い主が判明したときは、本来の飼い主に返還します。
- 貴所が実施する事業等に積極的に協力します。
こちらの受付にて記入。これら2枚の書類を提出することで譲渡の手続きは完了です。
記入する内容は簡単ですが、こういった書類があるともう一度しっかりと確認することができ、責任を感じられるのではないかと思います。家族で飼う場合は子どもたちも一緒に行くと良さそうです。
譲渡の際に「新潟県動物愛護協会」への入会をお願いしているそうです。会費は一般会員2,000円。会員になると機関誌が送付される他、契約ペットショップ、宿泊施設などで割引きを受けられます。
譲渡を受ける際のポイント
職員の方に譲渡を受ける際のポイントをお聞きしました。
受け取りに行く際は、段ボール箱などを用意していくと良いとのこと。抱いて帰っても良いのですが、ひとつあると何かと便利。
また連れて帰るその足で動物病院へ行って欲しいそうです。なので最寄りの動物病院などをチェックしてから行くと良いと思います。「センターからもらってきたのですが」と言えば一通りの健康診断をしてもらえると思います。
また里親募集情報をネットなどで見た場合は行く前に電話を一本入れてから行くと良いそうです。
帰りに直接動物病院へ、というのは気が付きませんでした。うちの元野良猫は家に来てから3日めに病院へ連れて行きましたが、すぐに行けば良かったなぁと思います。このとき寄生虫の検査をしてもらいましたが、しっかり宿ってました。
わからないと行きにくいわけで。手続きってどんななんだろ、面倒そうだな、、と敬遠してしまっている方もいると思います。センターからの譲渡を考えている方の参考になれば。動物を飼う環境が整っていれば手続きは簡単です!