糸魚川市の市の花として制定されている「ササユリ」。
糸魚川産のササユリの種が、宇宙へ旅立つことへなったそうです。11月10日にスペースシャトル・エンデバー号によって打ち上げ、2009年5月中旬に宇宙から帰還予定とのことです。
糸魚川市の花「ササユリ」の種が宇宙へ旅することになりました。
国際宇宙ステーションに日本で初めての実験棟「きぼう」が、今年3月に設置されたことを受け、文化事業のひとつとして「花伝説~なつかしい日本のこころ~」事業が行われ、日本の花の種が宇宙に打ち上げられます。この花の種のひとつに糸魚川産のササユリが選ばれました。帰還した種は、学校の授業の実験材料や地元のイベント等に使われます。
この事業は「花伝説・宙(そら)へ!-なつかしい日本のこころ-」というプロジェクトの一環のようです。
一人でも多くの方に宇宙を身近に感じてもらおうと、日本人にとって馴染深い花々から採取した種を「きぼう」に打上げ、帰還した種を播種、育成する過程において、様々な行事を展開しようと考えました。宇宙旅行した花の種から新たな伝説が生まれることでしょう。
桜の種は多く、日本各地の桜から14種類の種が選ばれているようです。桜以外の種はササユリ1種類とスミレ1種類のみです。
糸魚川市に咲くササユリの特徴が書いてありました。
なぜ糸魚川から?と訊かれる。「ささゆりの生育北限だから」と答えることにしている。南方のものより小さく可愛いこの地のそれは、高さ40センチにも満たない。都会の女性の部屋にも似合いそうだ。この生育限界では群れることもできず、ひとり寂しく咲いていることも多いという。このためメシベが短くなり、自家受粉しやすく進化したらしい。
そして同じササユリでも、糸魚川市のササユリは生育北限の地という中で独自の進化をしているようです。
いろいろな種類のある百合の中から、ササユリに決まった理由。
このささゆりは、現在では滅多に見られないほど数が減り、森の中で背丈も小さく目立たない。清純なやまとの少女のたたずまいを失わず、なつかしい日本のこころをたっぷり秘めて揺れている。
今回、花伝説のキャストとして、数あるゆりの中からこの花を抜擢したのはこんな理由からだった。
「日本人にとって馴染深い花々」というのが選定の基準にあるので、その中で一番は桜、そして「清純なやまとの少女のたたずまい」を持ったササユリが選ばれたようです。
宇宙へ行くユリの花。宇宙は科学的なようでいて、選定理由は、けっこうロマンチックでした。
ササユリは数が減っているとのことですが、この企画をきっかけに注目されるようになり、数が増えていきそうです。
9月8日 | ササユリの種引渡し 会場:谷村環境緑花研究所 |
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9月25日 | NASA ヒューストンのジョンソン宇宙センターへ種を輸送 |
11月10日 | スペースシャトル・エンデバー号によって打ち上げ 国際宇宙ステーションISSの日本実験棟「きぼう」へ |
平成21年5月中旬 | スペースシャトル・エンデバー号によって帰還 |
平成21年6月上旬 | 糸魚川市に返還(予定) |