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接客ワンポイント – お客様を否定しない言葉を使おう

狭山PA

 ドリンクバーなどで「アイスコーヒーが出ないんですけどー」等、(じつは)お客さんのやり方が悪くて作動しない、正しく動かないようなことってけっこうあるかと思います。この時の伝え方ってけっこう重要。「書いてあるのに……」とか「またこの質問!?」という気持ちが出てしまい、冷たく言ってしまいがちです。ここでお客さんを否定せず、うまく伝えることができれば印象が良くなりますよ!

 ファミレスやカラオケ店などによく設置してある、基本はホットで氷を入れるとアイスもできます、というタイプのドリンクサーバー。センサーが付いているため、氷を多く入れないと飲み物が出ないようになってるんです。ちなみにセンサーを手で遮ると、おっとなんでもない。

 こういった「使い方が(ちょっと)違うと使えないもの」って世の中にけっこうあるわけで。ドリンクバーの他、民宿や旅館・ホテルなどのお湯の出し方、テレビの付け方、無線LANの接続、食券の買い方、自販機、電子マネー、最近のコンビニのコーヒーサーバー等、お店によって様々なものが思い浮かぶかと思います。機械系はほとんどかも?
 毎日見ている店員さんは使い方がわかっていても、初めてのお客さんにとっては案外わかりにくいものだったり。また「○○なんですけど」と聞いてくるお客さんは「この店どうなってんの?」という若干の苛立ちを覚えていることも少なくありません。こんな時にどう対応するかで印象はまったく違ったものになります。

 たとえお客さんのやり方が間違っていたとしても、言葉を選び、お客さんを完全に否定しないこと。これがポイント。ドリンクバーを例にとってみたいと思います。

ドリンクバーでのやり取り

よくある例:冷たい印象を与えてしまっている例

 よくあるのはこんな感じ。

お客さん:あのー、アイスコーヒーが押しても出ないんですけど。
店員さん:センサーがついてるんで、氷が少ないと出ないんです。
お客さん:あ、そうなんですかー。

 たいていの場合、こういうのってよく見るとちゃんと説明が書いてあるわけで。お客さんに否がないわけじゃないのですが、いかにもお客さんに否があるような言い方だと不快に思われたり、冷たく嫌な印象を与えてしまいます。「ここに書いてありますとおり」とかも言ってしまいがちですが、これ、突き放している感じでいい印象を受けません。

オススメしたい言い方

 こんな感じの流れ・言い方にすると印象が良くなり、いい店員さん度がアップしますよ!

お客さん:あのー、アイスコーヒーが押しても出ないんですけど。
店員さん:あ、もうちょっと氷足して頂いてもいいですかねー。センサーの反応が悪い時あるんです。
お客さん:あ、そうなんですかー
ドリンクバー:<ピッ
店員さん:今度は……あ、大丈夫そうですね。すみませんが氷多めでお願いします(にっこり)

 「氷が少ないと出ない」という情報・言葉を「氷を足してもらえれば出る」という言い方に。お客さんに伝えている内容は同じですが、否定的な言葉ではなく、肯定的な言葉を使うと印象が違うんです。またセンサーのせいにしちゃうことでお客さんが責められている感じをなくせます。このへん、物は言い様です。

 そして「こうやってみて下さい」と伝えたあとにすぐ立ち去らないのもポイント。コーヒーが出たのを確認し、「大丈夫そうですね」や「また何かありましたらお気軽にお呼び下さい」等の一言をかけてあげると「いい店員さんだー」となりますよ!

 他にはこんな言い方がおすすめです。

  • もう少し氷を足して試してもらってもいいですか?……大丈夫そうですね。お手数おかけします。
  • ちょっと失礼します(グラスを受け取り氷を追加)これで……あ、出ましたね。またなにかありましたらお声がけください。
  • (お客さん:あ、氷が足りなかったのね。)氷が少ないとセンサーが反応しないことがあるんですよー。ちょっと多めに入れて頂くと大丈夫かと思いますので!
  • (お客さん:あ、書いてありましたね。)いえいえ! わかりにくくてすみません。他のお客様にもよく聞かれますので大丈夫ですよ!

 自分のお店にある機械やよく問い合わせを頂く使い方などで言葉を考えてみてくださいね!

そんな感じ

流れのまとめ

 流れをまとめると以下のような感じです。

  • 否定的にならない言い方でご案内
  • その場で待機(または後でもう一度確認に来る)
  • 実際にできるか確認、ひとこと言ってから立ち去る

 よく聞かれる内容については使い方を案内できるのはもちろん、案内・説明時の言葉をもう一度チェックし、お客様を否定してしまっていないか、押しつけている印象になっていないか、お客様にどう聞こえるかを再確認してみると良いです。案外冷たい印象を与えている場合、ありますよ。
 言葉だけで説明するよりも実際にやってあげた方がいい場合もあります。その辺はお客さんの様子(年代、理解度)を見つつ、臨機応変に。

ちょっといい旅館の場合

 ちゃんとした旅館では「白虎の間」を「しろとらの間ってどこですか?」と読み間違えて聞かれた場合「しろとらの間でございますね。こちらでございます。」という感じで言い直したり、否定はしないそうです。お客様に恥をかかせないという心遣い、素敵です。No,「えっ、しろとら? あ、びゃっこの間のことですか?」

 まぁお客さんのその後もありますし、訂正してあげるのも優しさかなと思うのですが、その時はただ言い直すのではなく「しろとら……あ、びゃっこの間ですかね? 読みにくくくてすいません、私も読みにくいと思ってたんですよー」みたいな感じで言えるといいんじゃないかと。その辺はポイントカードを間違って出された時の対処法やお客さんへの注意の仕方を参考にしてもらえればと思います。

自分が言われて恥ずかしくない言葉を探そう

 「肯定的な言葉に言い換える」というとちょっと難しそうですが、ようするに、自分がどう言われたら恥ずかしくないか、どういう言い方をされたら納得できるかを考えればOK。自ずと肯定的な言い回し、口調が見つかりますよ!

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