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読書感想会! – 銀の匙 Silver Spoon 1〜3巻

「デリバリー格差」は名言だと思う。

ゆ:もやしもんと比べると展開が早くて、個人的にはちょっと物足りなかったりするのよね。テーマの重さと話のテンポの軽快さがあってないような。週刊の少年誌だからってのもあるんだろうけど。「め組の大吾」的な。

ち:「め組の大吾」連載で消防士になりたい人が激増、「海猿」連載で海上保安官になりt(略。てことは農業ブーム、くるか!? もしくは農業高校の倍率が跳ね上がるぅぅぅ! 元から考えていた受験生はとんだとばっちりぃぃぃ!

ゆ:それでなくても最近、農業高校は倍率高めだぞ! これで八軒みたいな受験戦争兵が農業高校に流れてくるようになったら、マジで行き場のない若者が出て来るぞ。自分探しなんてレベルじゃねーぞ!

ち:濃さで言ったらもやしもんには敵わないと思う。でも銀の匙のテンポの良さとか軽さとか、主人公の成長みたいなのは好きです。もやしもんは台詞・情報量の多さで、うぐ……ってなってしまう時があるんだけども、銀の匙はテンポが非常に良い。読みやすい。

ゆ:確かに、主人公の成長っていう部分は「もやしもん」ではちょっと薄いかな。成長してるのかもしれないけど、主人公を取り巻く人達のサイドストーリー多くて主人公の存在自体薄かったりする。

ち:(もやしもんは主人公の影が薄いよね! がんばれ沢木!) 銀の匙は主人公がいい感じに悩むんですよ。 育てた豚を食べていいのか、トリが目の前で首ちょんぱ! でもうまい! みたいな。そういうのをひとつひとつ主人公なりに考えて、他のキャラクターの意見も聞いて。読んでいて感情移入もしやすい、すごくちょうどいい悩み加減なのですよ。荒川さんはそういう葛藤を描くのうまいですな。エドワード・エルリックもそんな感じで悩んでたような。

ゆ:でもまあ、これ読んでみんながみんな「自分もこういうこと直視しなきゃ……」とは思わなくて良いと私は思うの。そういう世界もある、そういうことをしている人がいる、と知るだけでも十分ではないかと。それでもなお現実を見つめるかどうかは個人の選択の問題にしていいんじゃないでしょうか。

ち:授業でと畜場の映像をみるシーンで、見る意思のある人だけ見て下さいってのは、ほえーと思った。

ゆ:無理な人は無理だろうしねー。その代わり、なんかプリントとかでるんじゃない?

ち:すごく現実的な推測ですね……

ゆ:ああいう映像って、世の中のほとんどの人が見ることなく死んでいくものじゃん? 見なくていいなら、別に無理して見なくても良いんじゃないかな、と思ったりする。自分なら見るけど。

ち:悩んで、見て、そんでもって見たことを後悔するタイプです。

ゆ:ドMですね。

ち:あと、これまたうまく描かれていると思ったのが、田舎の光景というか、田舎の現実というか。。

ゆ:ピザの配達も携帯の電波も……すごく……圏外です……

ち:「デリバリー格差」は名言だと思う。我が家もピザは届かないよ! 友達んちでピザの宅配初体験したよ!

ゆ:というわけで、ハガレンに続き、今作でも読む人に深くて重いカルマを背負わせる「銀の匙」は現在4巻が発売中ですぞ。

ち:言い忘れたのでこれだけ言わせて! 荒川さんの描く二の腕の筋肉はすんごくイイと思うの! そこにも注目!

ゆ:それではまたー!

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