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最近よく聞く無線通信の種類をまとめてみた

 最近テレビでもよくスマートフォンのCMが流れるようになり、おうちのおじいちゃんおばあちゃんすらも「あの触って操作するのに変えようか」とか言い出す今日この頃。
 でも、スマートフォンはWi-Fiだの3Gだのよくわからん、という方のために、無線通信系のよく使われるものをまとめてみました。

 細かく説明し出すと、あれもこれも出てきてキリがないので、割と良く耳にするものだけあげてみました。

無線通信技術のいろいろ

1. 無線LAN(ラン)

 「無線LAN」は家や会社、店の中などの比較的狭い範囲で使える無線通信です。到達距離は数十メートルくらい。通信速度は数十Mbpsくらいです。
 家にADSLや光などのインターネット回線が入っていて、かつ、家の中でPCにケーブルを繋ぐことなくインターネットを使いたい、みたいな場合に無線LANを使います。

 無線LANを使用するには、「無線LANルータ(親機)」と「無線LANアダプタ(子機)」が必要です。ただ、最近のPCやゲーム機は初めから無線LANアダプタの機能を有している事が多いので、ほとんどの場合、無線LANルータを導入するだけで無線LAN環境が整うと思います。

 無線LANルータはこんなやつです。なんか強そうなアンテナが付いたものとかもありますが、ご家庭で使用する分には上のような数千円の安いものでも十分だと思います。

 ちなみに「Wi-Fi(ワイファイ)」と「無線LAN」は同じものです(厳密には違いますが、使う分には大した違いはないかと)。
 また、無線LANの中でもbだとかgだとかaだとかがありますが、最近は全部対応していたりするものが多いので、ただ無線LANを使う分にはあまりそれを意識することはないと思います。

 無線LANの特徴をまとめると以下のような感じ。

  • 通信速度が割と速い
  • 月額費用がかからない
  • 電波の届く範囲が狭い(家の中だけ、とか)
  • 通信設定を自分でする必要がある(設置サービスがある場合もある)
  • インターネットを利用する場合、無線LANとは別にADSLや光などのインターネット環境が必要

 「公衆無線LAN」や「Wi-Fiスポット」などと呼ばれるサービスは、店や会社の無線LANを有償、あるいは無償で一般にも提供しているものです。家の無線LANが基本的にその家の人しか使えない「家電話」なら、公衆無線LANは「公衆電話」という感じ。
 公衆無線LANを提供しているサービスには、

といったものがあります。身近なところでは、弥彦村が村を上げてFREESPOT化に取り組んでいます。

2. Bluetooth(ブルートゥース)

 「Bluetooth」は数mほどの非常に近い距離で使える無線通信です。通信速度は数百kbpsくらい。主にマウスやイヤホンなどのアクセサリを端末と繋ぐのによく使われます。マウスやイヤホンのケーブルを電波に置き換える、というイメージです。

LOGICOOL ワイヤレス レーザー式 2ボタン M555b

  • メーカー:Logicool(ロジクール)
  • カテゴリ:Personal Computers
  • 発売日:2009/07/03

 Bluetooth対応マウスよりも、27MHz帯や2.4GHz帯の電波を使用した「無線マウス」の方が安かったりするのはご愛敬。Bluetooth対応のPCならば、ケーブルもアダプタも付けることなくマウスが使えるのでちょっとスマート。かも。ノートパソコンの少ないUSBポートをあけることが出来るというメリットもあります。(無線マウスはアダプタを付ける必要がある。)

 Bluetoothの特徴をまとめると以下のような感じ。

  • どちらかというと周辺機器接続用の無線通信
  • ワイヤレスのマウス使いたいだけなら、Bluetoothでなくても良いかも……

3. 3G(スリー・ジー)

 「3G」は、docomoやSoftBank、auなどの携帯で使われる無線通信です。いわゆる「携帯の電波」。通信速度は数百kbpsから数Mbpsくらい。無線LANやBluetoothなどとは異なり、3Gは携帯会社と契約して使います。親機は携帯会社が管理していて、利用者は契約した子機を使う、というイメージです。

 「3G」は、多くの場合、通信速度で無線LANに劣りますが、割とどこででも使えるという強みがあります。そのため、家や会社では「無線LAN」を使ってインターネットに接続し、外出先では「3G」を使う、という使い分けをするのが一般的です。

 3Gの特徴をまとめると以下のような感じ。

  • 大抵の場所で利用することが出来る
  • 多くの場合、Wi-Fiよりも低速
  • 通信料金がかかる
  • 3Gだけでインターネットを利用することが出来る(別でADSLなどを契約する必要はない)

 ちなみに同じ3Gでも、docomoとSoftBankはW-CDMA(ダブリュー・シー・ディー・エム・エー)、auはCDMA2000(シー・ディー・エム・エー2000)と呼ばれる方式を利用しています。日本でiPhoneはどこから出るかざわざわしていたとき、初めからauが蚊帳の外だったのは、iPhoneの通信方式がW-CDMAだったためです。

4. WiMAX(ワイマックス)

 「WiMAX」は主にデータ通信に利用される無線通信です。通信速度は数十Mbpsくらい。3Gと同じく、WiMAXを提供している会社と契約して使います。

 以前は都市部でしか利用出来なかったのですが、この一年くらいで急激に対応地域が増えてきて、現在では、icoroのホームである長岡市でも利用出来るようになってきています。先日行われたNDS(長岡開発者勉強会)の時に利用させてもらいましたが、6、7Mbpsくらい出てました。うちのADSLと同じくらいだぞ……

 WiMAXの特徴をまとめると以下のような感じ。

  • 利用可能エリアが3Gよりも狭い(都市部が中心)
  • 多くの場合、3Gよりも高速
  • 通信料金がかかる
  • WiMAXだけでインターネットを利用することが出来る(別でADSLなどを契約する必要はない)

 最近ではauがWiMAXに対応したスマートフォンを発表したりしているので、これからWiMAXに対応した端末が増えてくるかもしれません。

 また、なんだか「Wi-Fi」と名前が似ていますが、Wi-Fiは「Wireless Fidelity」の略であるのに対して「WiMAX」は「Worldwide Interoperability for Microwave Access」の略らしいです。近いようで遠いような。

という感じ

 ざっとまとめると、ADSLや光回線などのインターネット回線を無線にしたものが「3G」や「WiMAX」、インターネットのモデムやルータからPCまでのLANケーブルを無線にしたものが「無線LAN」、PCと周辺機器をつなぐコードを無線にしたものが「Bluetooth」って感じです。

 このほかにも無線通信の種類はありますが、だいたい以下の3つのうちいずれか、またはこれらの組合せで考えると分かりやすいと思います。

  1. インターネット回線を置き換えるもの – 3G、WiMAX
  2. LANケーブルを置き換えるもの – 無線LAN(Wi-Fi)
  3. 周辺機器のコードを置き換えるもの – Bluetooth

 これらのうち、「インターネット回線を置き換えるもの」は有料(多くの場合、月額料金がかかる)で、あとの2つは、対応機器を用意すればずっと無料で利用出来るというのが一般的です。

 組合せたものとしては、例えば、「ポータブルWi-Fiルータ」とか「ポケットWi-Fi」とか呼ばれるものがあります。

 これはインターネット回線に3Gを使う無線LANルーターです。無線LANにしか対応していない機器(PSPとかDSとかノーパソとか)を外でも使いたい場合等で使用します。

 そんなわけで、様々ある無線通信技術。世の中の多くのものがそうであるように、無線通信も「これだけあれば全部カバー出来る」というものはなかなかありません。
 なので、それぞれの無線通信のタイプを理解し、自分の使い方に合ったものを選択して、快適な無線ライフを送っていきましょう。

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