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日本通信にiPhone4用のmicroSIMカードを出す用意アリ

 「b-mobileSIM」や「talkingSIM」等の製品で知る人ぞ知る日本通信が、iPhone4用のmicroSIMカードを発売する予定だそうです。

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https://ssl.bmobile.ne.jp/contact/microsim_info.php

 「日本通信」はdocomoのFOMAハイスピード網を借りて通信サービスを提供している会社です。通信速度は300kbps(ベストエフォート)と遅いですが、通信網がFOMAと同じなので、他のキャリアに比べて電波が安定しているのがひとつのメリットだと思われます。
 キャリア選び放題で、WiMAXとか普通に使えちゃうシティーボーイズ&ガールズには分からないでしょうが、田舎じゃやっぱりdocomo最強なんスよ。人口カバー率100%はダテじゃない!んですよ。

 そして価格。日本通信が販売している「b-mobileSIM」は2,484円/月 – 2,980円/月という低価格でデータ通信が使い放題になります。通信速度が遅いので動画のストリーミング再生などは難しい(というか接続できない?)ですが、ネットやメールなどの軽い通信がメインの人にとっては十分ではないかと思います。

日本通信 bモバイルSIM U300 6ヶ月(185日)使い放題パッケージ BM-U300-6MS

  • メーカー:日本通信
  • カテゴリ:エレクトロニクス
  • 発売日:2010/04/16

 さらに日本通信は、7/30(金)に「talkingSIM」という、b-mobileSIMに1,050円分の無料通話分を付加した製品を発売しました。ただ正直なところ、価格がb-mobileSIMに1,050円分の通話料をそのまま付加したような値段(3,960円/月)なので、競争力はどうなのかな?という感じでした。iPhoneで使えるとかなら話は別なのですが。

 …なんて思っていたら、どうやらそのつもりだったみたいですね。

ところでiPhone4はSIMロックされてるんですけど…

 しかし、現在の所、SoftBankで販売されているiPhone4はがっちりSIMロックされており、SoftBankの回線以外では使用することが出来ません。つまり、日本通信のmicroSIMカードを手に入れたところで、使うことが出来ないんですよねぇ。

 一応、SIMロックされていない香港のiPhoneを手に入れると言う手もありますが、購入するには香港に住所を持っている必要があるため、代理購入してもらうなどの手間がかかったり、iPhoneのアクティベートにSoftBankのSIMカードが必要になったりと、一般の人にはなかなかハードルが高い。そこまでしてiPhoneいらない…

まず、香港にはアップルの直営店はないので、店頭で買うことはできず、アップルストアサイトからのネット通販のみとなる。ふらっとショップに入って購入することはできないのだ。また、配送先は香港のみとなっており、海外発送はできない。さらに、国際ブランドのクレジットカードでも、日本発行のものは使えない場合がある。
ASCII.jp:SIMフリー版iPhoneを香港まで買いに行った!

 「じゃあ、microSIMカード買っても意味ないじゃん!てか、日本通信はなんのためにiPhone4用のmicroSIMカード売るの?」って話になるわけですが、その辺も日本通信は考えているようで、将来的にはmicroSIMカードとiPhoneをセットで販売するつもりでいるようです。

 国内でもインターネット通販などでSIMフリーのアイフォーン4が販売されているが、日本通信は独立系の携帯電話販売店や輸入会社に呼びかけ、本格的な輸入を促す。将来は輸入会社や家電量販店と組み、カードと端末をセットで販売することも検討する。
iPhone4、ドコモ回線で利用可能に 日本通信が月内にも :日本経済新聞

 ををを…日経新聞で記事になっているだけで、正式なプレスリリースは出ていませんが、もしこれがホントならなかなか攻撃的ですね。SoftBankに計画が潰されないことを祈っています。

SoftBankはSIMロック解除するつもりが無いようですが

 ちょっと前に自分とこの携帯端末のSIMロックを解除するしないというのが話題になっていましたが(っていうか、SoftBankにとってiPhoneはキラーコンテンツなわけで、それをSIMロックフリーにするわけないじゃんJK)、こうなるとSIMロック解除するとかしないとか、そういう問題じゃなくなってきますね。

 docomoも「うちのは全機種SIMロックフリーにするぜ!(だからSoftBankもiPhoneのSIMロック解除してね)」なんてやり方じゃなくて、日本通信くらいアグレッシブな攻め方をしても良いんじゃないかなぁ、と思いました。こちらの方が絶対効果的ですよね。
 まあ、docomoは日本通信とは資本の大きさが違うので、そんな無理なやり方をしなくても良いのかもしれませんが。計画としてもかなりグレーな感じがしますし。

 2010年3月の携帯電話総計は約1億台。それに対して、iPhoneの出荷台数は累計で230万台(「出荷台数」であり「契約数」とは違いますが、まあ、だいたい同じだろうと)。携帯市場におけるiPhoneのシェアは230万/1億で約2%となります。

 iPhoneを含むスマートフォンのシェアは多く見積もって10%くらいと考えても(iPhoneのスマートフォンにおけるシェアを30%くらいとすると、スマートフォン全体では230万/0.3で700万台くらい。シェアは700万/1億で7%)、90%が古き良き日本の携帯(いわゆるガラパゴスケータイ。ガラケー)ということになります。

 突然iPhoneのシェアとか持ち出して何が言いたいかというと、みんな「iPhone! iPhone!」と騒いでるように思えますが、そんなのは全携帯ユーザの2%-10%で、あとの人はなんだかんだでガラケー使ってるということです。(かくいう私もガラケーでね。)
 なので、docomo的には、日本通信みたいなグレーな手を使ってまでiPhoneを獲得する必要がないんじゃないかと思います。まあ、あれば良いけど、今のところ無くても困らないというか。この先は分かりませんが、iPhone使ってる層とガラケー使ってる層には越えられない壁があるように思うので、今年とか来年とかいう短いスパンで大きな変動があるとは考えにくい、と自分は思っています。

 まー、docomoは「日本通信がうまくやったらうちもやるか」くらい考えてるのかもしれませんが。

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