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新潟県立野球場のネーミングライツのスポンサーを募集

 新潟県が新潟県立野球場のネーミングライツのスポンサーを募集しています。応募期間は3/10(火)から4/10(金)まで。

新潟県立野球場の管理運営費の軽減を図るとともに、県民に親しまれる野球場として、県民とともに歩んでいただけるネーミングライツスポンサーを募集します。
新潟県:新潟県立野球場ネーミングライツスポンサーを募集します

 県が見込んでいる新潟県立野球場のネーミングライツ料は年間1,500万円。契約期間は3年程度なので、最低でも4,500万円必要になります。法人はもちろん、法人以外の団体や、個人でもOK。

スポンサー特典として、

  1. 野球場無償使用権(年3日間。営利目的を除く)
  2. 施設名表示(又は常設広告看板)提出権

が行使できます。「施設名表示(又は常設広告看板)提出権」は正面入口やバックネットなど4ヶ所に広告を貼ったり出来る権利のようです。

 個人的には、この新潟県立野球場については否定的だったりします。もう作っちゃってるので、いまさらこんなことを言っても無意味ですが。

 新潟県の日照時間は全国で45位、快晴日数は全国42位(社会・人口統計体系 総務省, 「統計でみる都道府県のすがた2008」)。お世辞にもあまり天気に恵まれていると言えない新潟県に野球場作るなら、全天候型の球場でなければ意味がないと思うのです。

 また、Jリーグでは浦和に続いて第2位の観客動員数を記録しているアルビレックス(Jリーグ, 「年度別入場者数推移(1993〜2009)」)ですが、そんなアルビレックスの観客動員数をもってしても、ビッグスワンの運営費はネーミングライツ料無しでは赤字です。
 Jリーグのクラブチームがあってもこの状態なのに、セ・パ・リーグにチームがあるわけでもない新潟県に新しい野球場を作っても赤字が膨らむばかりでは?

 そこで、その赤字を埋めるためのリーサルウェポン、「ネーミングライツ料」というのが出てくるのですが、昨今の不景気で全国的にネーミングライツのスポンサーも少ないとか。と言うわけで、ネーミングライツ頼みは微妙。

 そういえば、新潟県立野球場のネーミングと言えば、「ドカベン」と言う名前をつけるとかつけないとか行っていたのが記憶に新しいところです。

今年7月にオープンする新潟県立野球場の名称問題で、県は19日、漫画「ドカベン」の作者、水島新司氏が、命名権を購入した企業の名前と「ドカベン」を併記する名称使用は辞退したいと申し入れてきたことを明らかにした。
「ドカベン」と企業名併記は駄目 新潟県立野球場命名権で水島氏 – MSN産経ニュース

 つまり、「ドカベン」という名前にするのはかまわないが、「東北電力ビッグスワン」のように「東北電力ドカベン」という風にするのはNGということです。
 そもそも、「ドカベンスタジアム」という愛称の野球場がすでに存在しているのですが、名前かぶっちゃっても問題ないのでしょうか。

大和引地台野球場(やまと ひきちだいやきゅうじょう)は、神奈川県大和市の引地台公園内にある野球場。愛称ドカベンスタジアム。
大和引地台野球場 – Wikipedia

 どっかの団体がドカベンの名前をつけるために4万人の署名を集めたらしいですが、個人的には「ドカベン球場」は微妙だと思います。ドカベン読んだことない世代が増えていくでしょうし(実際、自分はドカベンをまともに読んだことがありません)。一部の熱狂的なファンにしか受けない名前よりは、「ビッグスワン」みたいな普通の名前の方が良いんじゃないでしょうか。「ビッグスワンBS(Baseball Stadium)」とか。(そういえば、ビッグスワンという名前は誰が考えたのだろう。)

 いずれにしても、ネーミングライツのスポンサーを探しているのに、そのネーミングで問題が発生していては、スポンサーも付かないですよね。
 年間1,500万円も払ってネーミングライツを取得したのに、「なんでドカベンってつけないんだ!」なんて文句言われちゃったりしたら割に合わないですから。

 ネーミングライツのニュースを見るといつも思うのですが、すでに愛称が存在している建物や道路のネーミングライツというのは微妙なものがあります。スポンサーは、既に存在している愛称を名前の中に入れなければいけないという余計な配慮をしなければならなくなります。
 東北電力だって、「ビッグスワン」なんてガン無視して、たとえば「エコキュートスタジアム」にしたってかまわないのです。でも、そうすると間違いなく不満が出ますし、(文句あるならお前がネーミングライツ取得しろよ、という正論を無視して)実際に文句を言ってくる人間も出てくるでしょう。
 しかも、一般の人たちは「エコキュートスタジアム」とは言わず、相変わらず「ビッグスワン」と言い続けると思います。「リバーサイド千秋」を「アピタ」と呼んだり、「イオン新潟南ショッピングセンター」を「亀ジャス」と呼んだりするようなもので、一度付いた愛称や略称はなかなか改まるものではありません。
 そうなると、つけたい名前もつけられず、じゃあ、ネーミングライツを取得するメリットってなんじゃい。となります。
 宣伝広告のためというよりも、地域貢献をしてますアピールのためにネーミングライツを取得するという感じでしょうか。(んー。それはそれで宣伝になってる?)

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