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「繋ぎ榧」について

 越後七不思議のひとつ、「繋ぎ榧(ツナギガヤ)」。カヤの実に糸でつながれたような穴があいています。

 護摩堂のツナギガヤには、次のような伝説が伝わっています。

 (親鸞聖人は)ある日護摩堂城主宮崎国光の館を訪ねた。聖人は国光の乱行をいさめ、仏法への帰依をすすめた。すると国光は聖人の教えにすっかり共鳴し、信者になった。そのとき国光は、
 「これはこの山の名物、榧の実です」
 といって煎って干し、糸でつないだ榧の実をみやげに差し出した。すると聖人は、
 「我が教えが釈迦諸仏の心にかなえば、凡夫の往生は疑いなく、この煎った榧の実は芽生えて繁茂するであろう」
 といって庭の土に埋めて帰った。果たせるかなこの榧の実は翌年芽を出し、すくすくと成長、山一面に繁茂した。

 このカヤの実には糸を通したような穴があることから「ツナギガヤ」と呼ばれています。また、葉が裏表互い違いに出ていることから「お手返しのカヤ」とも呼ばれます。

 護摩堂山の麓にある了玄寺のツナギガヤは、この護摩堂山のツナギガヤを蓮如上人が移植したものと言われています。

参考

  • 小山直嗣. “つなぎ榧”. 新潟県伝説集成〔下越編〕. 恒文社, 1996, p. 57-58. (ISBN 4-7704-0853-6)

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