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電子書籍出版にあたってのあれこれ その1 amazon kindle

 icoro magazineの有料版を出すに当たって、ISBNとか持ってなくても出版出来るプラットフォームを探してみました。その結果、候補に挙がったのは、Amazon、Google、Kobo、Pubooの4つでした。他はISBNがなければ有料で出版出来なかったり(iBooksとか)、そもそも出版する方法が分からなかったり(日本の多くの電子書籍サービスとか)、なんか怪しいイメージだったり(情報商材系とか)……
 というわけで、今回はAmazonについてまとめてみたいと思います。

 家電も売ってる本屋さんといえば、Amazonさん。そのAmazonが出している電子書籍端末がKindle(キンドル)です。最近、日本でも発売されるようになりました。

Kindle Paperwhite Wi-Fi (第5世代)

  • メーカー:Amazon.co.jp
  • カテゴリ:エレクトロニクス
  • 発売日:2012/11/19

 Kindle向けに出版するには、AmazonのKDP(Kindle Direct Publishing)を利用します。KDPでタイトルや価格などを入力し、ファイルをアップロードするだけです。アップロードに対応しているファイル形式はHTML、ePub、XMDF、Word。アップロードされたファイルはAamzonでmobiファイルに変換され、Amazonのウェブサイトに表示されます。
 設定出来る価格はファイルサイズによって変わります。3MB以下なら100円から、10MB以下なら250円から……と言う感じ。手取りは価格の35%。70%取れるプランも存在しますが、日本では利用出来ないみたいです。
 KDPで出版した本は、基本的にはKindleでしか読むことが出来ません。でも、スマホ用のKindleアプリもあるので、わざわざKindleを買わなくても読むことは出来ます。なにより自分の作った本がAmazonのウェブサイトに表示されるというのは、何かこう、特別な気持ちになれて良いものです。

icoro magazine vol.2012-12

  • メーカー:icoro
  • カテゴリ:Kindle版
  • 発売日:2012/11/25

 こんな感じで、icoro magazine もAmazonで発売中でございます。

「適切な申請」をする

KDPは米国法人(Amazon Services International, Inc.) が提供するサービスです。米国非居住者への支払いは、米国の税法に基づいて30%が源泉徴収されます。日本居住者の場合、米国内国歳入庁 (IRS) に適切な申請を行うことで日米租税条約の便益を受け、源泉徴収を免除できます。詳しくはこちらをご参照ください。
Amazon.co.jp:Kindle ダイレクト・パブリッシング:ヘルプ

 ということで、KDPで出版する場合、申請しないと支払の際、問答無用でアメリカ様に30%源泉徴収されます。アメリカでも税金を引かれ、日本でも税金を取られ……となるとモチベーション上がらないので、「適切な申請」とやらをやっておきましょう。

EINを取得する

 まずは、EIN(雇用者番号)を取得します。ちょっと前に「AppleのiPhoneアプリを有料で出すときにEINが必要らしい!」なんて騒ぎ(?)があったらしく、ググるとEINを取得するための結構情報が出てきます。

 米国のIRS(内国歳入庁)に電話するとその場でEINを発行してくれるらしいですが、当然のことながら、英語が話せないと会話になりません(文字通りの意味で)。発行の際、「ビジネスうまくいくといいね」とか、英語で言ってもらえる事があるらしいです。欧米か!(欧米だ。)

 「日本の役所にすら電話するの戸惑うのに海外なんてむりぽ」なんていう私のようなチキンメイヨネーズども! そんな俺たちのためにFAXで申請する方法もあります。SS-4フォームをIRSからダウンロード&記入してFAXするだけでOK。SS-4の記入はKDPのウェブサイトにあるものそのままでいけました。送信先のFAX番号は変わることがあるみたいなので、IRSのウェブサイトなどで事前に確認しておきましょう。IRSのウェブサイトで「SS-4 FAX」というようなキーワードで検索すると出て来ると思います。ちなみに現時点では以下のページに書いてあります。

If you have no legal residence, principal place of business, or principal office or agency in any state:

Internal Revenue Service
Attn: EIN International Operation
Philadelphia, PA 19255

Fax-TIN: (267) 941-1040
“Where to File Your Taxes” (for Form SS-4)

 書類に問題がなければ、だいたい4日営業日でEINが書かれたFAXが返信されてくるようです。返信に関しては、1ヶ月くらいかかったとか、そもそもFAXではなく郵送されてきたとか諸説あるようです。その時々によって対応が違うのか? と思ったり。FAXとは別に正式な書類が郵送されてくるみたい? この辺はまだ未確認です。

W-8BENをAmazonに提出する

 IRSから「W-8BEN」をダウンロードし、必要事項を記入してAmazon宛にエアメールします。記入内容はこちらもamazonに出ている通りに記入しました。名前と所在地で識別するらしいですが、本当に分かるんだろうか。
 この後で知ったのですが、googleではオンラインで申請出来るようになってました。話によるとappleもオンラインでいけるらしいです。

税務はともかく出版はしやすい

 EINやらW-8BENやらアメリカ様の税法と格闘しなければいけないこと、なんかしらないけどいっぱいマージン取られること、基本的にKindleでしか読めないことなど、「んー」と思うところは多くありますが、本の登録から出版までのプロセスはとても分かりやすくて簡単です。
 プラットフォームとしての安定感もあり、また、Amazonのアカウントを持っている人は多いと思うので、変なとこに出すよりは購入してもらいやすいかもです。

参考

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