めだかの佃煮

2008/04/23 00:54 Posted by chihaya このエントリーを含むはてなブックマーク Delicious retweet
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 メダカを食べる、なんてびっくりですが、30年ほど前までメダカを食べる風習が新潟県の中越地方にはあったそうです。現在でもごく一部の地域に残っている風習です。

 数年前からメダカを佃煮風にしたものが新潟県内で特産品、また高級田舎料理として売り出されています。ほろ苦さがおいしい大人の味。

うるめの田舎煮

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 メダカは「うるめ」とも呼ばれます。メダカを食料として捉える時はうるめと呼んでいたようです。

 中越地方にはかつてメダカを食べる習慣がありましたが、今では見附市などのごく一部の地域のみに残っているだけです。昔は雪が降る前の11月頃にメダカを取り、各家庭で佃煮にして冬場のたんぱく源や保存食としていました。また、長岡の一部地域や小千谷では、夏場にうるめを味噌汁に入れて食べていました。
 しかし、暖かくなると稲につく害虫のウンカが発生し、これを食べるメダカは苦くなってしまいます。このため、冬から春にかけてのほんの一時期、ほどよい苦さのあるメダカは春の味として親しまれていました。

 うるめの佃煮は、メダカを醤油で煮付けるだけの、一見簡単な料理です。ですが、形を崩さずに尾をピンとして作るのが上手(身が脆く煮くずれしやすいため)、口が開いて煮えるのは生きが良い証拠(死んだ魚は口が閉じたままになるため)など、作り方は簡単でも奥は深い料理でもあります。
 また、「一人前20匹」、「尾を持って食べる」といったうるめを食べる作法などもあり、酒を片手にの「うるめ談義」はつきることがありません。

うるめの田舎煮

 絶滅の危機に瀕しているといわれるメダカ。昔と違い、田んぼや小川にメダカはいなくなってしまったので、料理用には現在は山間部のため池で養殖したメダカを使っています。
 養殖され食用にされているのは、絶滅危惧種の黒メダカではなく、緋メダカのようです。

うるめの田舎煮

 30年ほど前までは普通に家庭で食べられていたうるめの佃煮ですが、田んぼにあまりメダカの姿が見られなくなってしまった現在では、家庭でうるめの佃煮が作られることはほとんどなくなってしまいました。

 そんな中、見附市にある水富屋さんが「うるめの田舎煮」という名前でこの料理を復活させました。コイの養殖に使われていた堤を使って、メダカの養殖を行っています。1瓶(55g)1,890円と価格は高めですが、養殖の手間などを考えると、決して高すぎる価格ではありません。
 メダカはひとつの堤の中では一定数以上増えない、病気にかかると堤のすべてのメダカが使えなくなってしまう、など、養殖には大変な手間がかかっています。病気は薬を使用すれば直すことが出来ますが、薬を使用したメダカは、やはり食用として使えなくなってしまいます。

うるめの田舎煮

 かつて家庭でウルメを作って食べていた人たちが、懐かしいこの味を求めて、水富屋さんに訪れています。

お問い合せ先

水富屋
所在地新潟県見附市本町2-3-26
TEL0258-62-0023
FAX0258-63-2034

icoroで「うるめの田舎煮」が購入できます

参考

  • 佐藤国雄. “メダカ”. 食は越後にあり 新潟のおいしい風景. 恒文社, 2000, p124-125. (ISBN4-7704-1015-8)
  • 日本の食生活全集 新潟」編集委員会. “四季の食生活 2春ーごみ入れからさなぶりまで”. 聞き書 新潟の食事. 農山漁村文化協会, 1985, p21-22. (ISBN4-540-85025-3)
  • “うるめっこ組合のホームページ”. うるめっこ組合. (online), available from <http://www3.ocn.ne.jp/%7Eurumekko/index.htm>, (accessed 2007-3-23).